削る

はてなハイクh:keyword:Wacomさん、ペンタブレット欲しい!が相変わらずの賑わいを見せている。世の中には(あるいははてなユーザーには)こんなにたくさん絵を描く人がいたのかと思う。「2色だけで絵を描いてください」という限定感がむしろ絵を描く意欲を喚起したのかなと思うが、こういう割り切りはサービスを作る上でも重要だなと思う。そもそもハイクのお絵描きパレットの色は最初からそれほど多くないが、最近これといって色が足りないという要望も聞かなくなってきた。新しいエントリーを投稿するインターフェースは、Ajaxを使って画面遷移なしに投稿できるようにしようかと思っていて、結局リリース直前で間に合わなかったので先送りにしたんだけど、今の仕組みでもそれほど不満があるようには思えない。
長い期間サービスを作ってきていると、「この先に進むとやりすぎだから必要以上に作りこんではいけない」とか「ここはこだわりどころだ」というポイントがだんだん分かるようになってくるけど、それでもまだまだ予想と違う結果になる事が多い。サービスの個性を作るのは、何をつけるかと同時に、何をつけないか、何を削ったのか、ということがとても重要だ。そして、付けたものに比べて削ったものについて論評されることは非常に少ないために、削る事の重要性はあまり注目されていないように思う。「考えうる限りの機能をくっつけたフルスペック製品」みたいなものを考えるのは案外誰でもできるものだが、不要なものをばっさり切り捨ててユニークなものを作り上げる事ができる人は少ない。
もっともっと経験を積んで、本当に必要なものだけを見極め、不要なものを削りながら、必要な部分を高度に仕上げるようなサービス作りができるようになりたいものだ。