料理人に最も必要なものは舌である

料理人に最も必要なものは舌なんだなあと感じたのはNHKのテレビ小説ほんまもんを見ていた時なんですが、包丁捌きとか調理のテクニックではなくて、うまいかまずいかを感じられる舌が最も重要なんですよね。
これはよく誤解されているような気がするのですが写真家にしてもそうです。カメラを使いこなすテクニックとか知識じゃなくて、どういう映像が最も感動的かということが分かる視覚というか感性が最も大事で、その個性が作家性を定義すると思います。
今日はデザインの話を社内でしていて、まあ具体的にはダイアリーの編集画面について話し合いをしていた訳ですが、デザインもアイコンの色がどうこうとかいう以前に、まずデザインを目の前にして良いと思うか悪いと思うか、舌が効くかどうかという感性が大事で、うまい料亭に通う食通が全員料理人では無くとも、そうした食通らが料理人の腕を育てるように、ものづくりに関わる人間が舌を鍛えないと味は良くはならないんだ、デザイナーだけじゃなくデザインを使う人間も感性を磨いてそれを言語化できる能力を身につける必要があるのではないかなあというような事を考えました。