二酸化炭素をこのまま排出し続けた場合に世界が被る被害額は世界大戦並みの額になり、現在排出量を減らす対策を行うために必要な費用の方がずっと安い、という「スターン・レビュー」のニコラス・スターンが未来への提言に出ていた。一人の試算だけを鵜呑みにするわけにもいかないだろうが、この説は目から鱗というか、温暖化対策が経済的にもずっと得であるというのが興味深い。
そういえばガソリンの暫定税率の話がどうなるか分からない状態だけど、ガソリンの値段が今後段々高くなっていくのは仕方が無いのかなという気もする。僕は田舎の出身だし、今はアメリカに家があるので、自動車がないと生活が難しい環境というのも良く分かるけど、学生が安い中古車を買ってきてお小遣い程度のお金でほいほいとドライブにいけるほど(というのは自分がやっていたことなのですが…)、地球にとってガソリンは安くない、ということなんだろうと思う。ヨーロッパで始まっているような、排出権枠が企業に課されたり炭素税が課されたり、という方向はなかなか合理的なようにも思うし、避けられないのかなという気がする。それと暫定税率の話は別だ、といえばそれまでだけど。
あと番組で面白かったのは、石炭が石油の2割も多く二酸化炭素を出すので、適切な技術ができるまで火力発電などの燃料に使うべきではない、という話と、一回飛行機に乗るとかなりの二酸化炭素を出すことになるという事だった。ある女性が年間で排出した二酸化炭素の半分近くが、海外旅行で出た二酸化炭素だと出ていたように思う。これにはもう少し自覚的になっても良いと思った。なんか代替手段はないんだろうか。
ちょっとだけ関連する話題として、写真は年末にドライブに行ったときにモハベ砂漠で立ち寄った太陽熱発電施設の写真。最近は、カマボコが上を向いたような形のミラーを畑のように並べて、その焦点に水が通るチューブを付けて沸騰させるタイプが多いようだ。Google Mapsとかで見ると面白い。