夏ですね。
昨日朝起きて、すぅーっと胸に空気を吸い込んだときに、「あ、夏だ」と感じました。朝のうちはまだ少し涼しいけど、昼間になったら猛烈に暑くなるよーというあの独特のカラッと乾いた空気や匂い。あれを吸うと「ああー、ついにこの季節がきたなー」と感じます。
この空気を吸うと、僕は少し物悲しい気持ちになります。高校から大学時代にかけて、夏になると決まって自転車でツーリングに出かけていました。たいていは一人きりで、知らない町の公園や駅の前などで目覚め、寝袋から起き上がってご飯を炊き、そしてまだ涼しいうちになるべく距離を稼ごうとその日の目的の町に向かって自転車をこぎ始めるのです。そのときは毎日が充実して気にもしていなかったことなのですが、なぜか今思うと物悲しいような、そしてとてもそれが価値のあることのように思えます。
不思議なもので、ちょっとした空気の変化なんかでそういう記憶がどどっと出てきたりするものです。若い人たちにはぜひ、この夏にそういう思い出に残るような活動を、目いっぱいしてもらいたいものです。あ、大人もですね。