個性的な物件を日々紹介する「物件ファン」をリリースしました。
https://bukkenfan.jp/
いきなり不動産?どうして?と思われるかもしれませんが、最近はこうした実際の生活に、自分の興味も広がっています。
これまではずっと、ブログのような、インターネット内で完結するサービスを作ってきました。そうしたサービスができたおかげで、ブログを作って自分の考えを書けば、見ず知らずの人から共感してもらえたり、新しい出会いが生まれたり、時には文章を書く仕事が来たり、といったことが現実に起こるようになりました。インターネットが無かった時代には、考えられなかったことです。
ブログ以外にも、普段あまり会えない友だちと連絡を取り合ったり、興味がある人の発言をフォローしたり、世の中の出来事を追いかけたり、と、自分の興味に応じてあらゆることがインターネット上ですぐにできるようになってきています。
一方で、実際の生活環境はどうなのか。自分のブログはとても綺麗にデザインしてあるけど、自分の部屋はごく普通の賃貸マンションだったりしないか。インターネット上では自分の好きな場所にどこでも行けるけど、自分が住んでいる場所は単に職場に通勤しやすいから、という理由だけで選んだりしていないか。
インターネット上のサービスがどんどん充実する一方で、リアルな生活の方はそれほど変化していないのではないか。ふと気付けば、実際の生活環境は、なんだか取り残されてしまったかのように昔のままになっていないか。
と、そんな気付きがありまして、「リアルな生活も、インターネットを使ってもっと楽しく豊かにできるのではないか」、ということをよく考えています。
リアルな生活が営まれる場所として、最も時間が長いのは、家です。バーチャルなインターネット上の自分の居場所は整ってきているけど、実際の自分の家の環境はどうなのよ、というところから、自分の家、部屋についてもっと考えるきっかけが作れたら、と考えました。過ごす時間の長さを考えれば、家に対する満足度が少し変わるだけで、生活の満足度は大きく変わると思います。
では、ちょっと高い家賃を払って、もっと高級な部屋に住むしか無いのか、というと、決してそういうわけではありません。最近は、自分の好みの内装に自由に改装できる賃貸住宅が生まれたり、他の住人と交流しながら暮らせるシェアハウスが増えたり、古い物件を自分でリノベーションして住む人が現れたり、といった新しい動きが、家を取り巻く環境の中で次々と起こっています。
高度経済成長期の日本であれば、「毎日がむしゃらに働いて、どんどん成長しよう。そのためには家なんて、会社に行きやすければ良いし、寝られさえすれば良い。」という価値観で生きて行けたかもしれません。しかし日本の社会は、経済成長が減速し、人口は減少し始めました。家に新しい価値を求める人が増え始めたのは、そうした変化の中、効率だけを求めるのではなく、家について真剣に考え、自分らしく暮らせる環境を手に入れたい、と考える人が増えたからではないかと思います。
自分の予算の中で、自分らしく暮らせる環境を手に入れるために、古い物件に自分で手を入れたり、他の人とリビングを共有して交流できる環境を手に入れたり、といった動きが生まれ始めたのではないか、と、そんな風に感じます。
自分らしく暮らす、と言っても、そもそもどんな可能性があるのか、を知らなくては、なかなか具体化することはできません。「物件ファン」では、これまでとは違う価値観で提供されているあらゆる物件をご紹介していきます。そうした物件を日々眺めることで、「こんな生活もありなのか」といった発見があると思います。
最初は「なんだか良いな」と思って眺めているだけでも、時間が経つうちにだんだんと、「自分は無垢材のフローリングが好きなんだな」とか、「窓から緑が見える家が好きなんだな」といった発見があると思います。単純に「住む家をさがす」というだけではなく、「自分がどういう暮らしをしたいのかを知る」、つまり、「自分を知る」ことができると思います。そうすれば、今よりもっと満足度の高い、自分らしい暮らしを手に入れるヒントになるかも知れません。
「物件ファン」をご覧頂いた方々に、一人でも多く、そうした発見が生まれ、暮らしの変化が生まれることにつながれば、と願いながら、これから運営を続けていきたいと思います。
不動産大好きな方はもちろん、ちょっと暮らしに興味がある、というだけの方でも、ぜひこれからたまにサイトを覗いてみてください。