最近なぜか棚田にはまっていまして、自転車で走りに行くついでに色んな棚田を巡っています。
突然ですが今日は、今年行った棚田の中でも、京都近辺で「ここはおススメ!」という棚田を3つ選んで紹介してみたいと思います。
1位:越畑・樒ヶ原の棚田
日本には日本の棚田百選という農林水産省が定めた百選があるのですが、その百選には選ばれていないながらもイチオシなのがここ。
京都市内から比較的近く、保津峡から愛宕山の西側を上っていくとある集落です。あまり知名度は高くないため百選系の棚田に比べると見物客も少なく、素朴な田園風景を楽しめます。
エントリーの最初にある1枚目が越畑の棚田を近くの山から撮影したもの。2枚目が樒ヶ原(しきみがはら)の棚田です。
この2つの集落はすぐ横に密接しています。個人的には規模の大きい越畑の棚田よりも、湾曲していて曲線の美しい樒ヶ原が好きです。棚田はやっぱり曲線が美しいのが良いです。
写真はちょうど田植えが始まるゴールデンウィーク直前に撮影したものですが、水が張られた棚田に夕陽が映える時期は一番の見頃かもしれません。
ちなみに最初の越畑の棚田が見下ろせる山は登山道が無く、棚田を俯瞰できる場所まで上がるのは結構大変なのでご注意ください。
2位:畑の棚田
京都市内から最も近い棚田百選の棚田です。滋賀県高島市の西の端、朽木村との境界近くにある集落です。
ここの棚田はとにかく規模が大きくて、全体を一望するには空を飛ぶしかない感じです。
下から上まで標高差100mくらいあり、相当な傾斜地に田んぼが拓かれています。あぜ道の落差が1m以上もある場所もあり、「よくこんな場所を開墾して維持しているなあ」と感じますが、現在もオーナー制度やボランティア制度などがしっかりしているようで、僕が訪れた時もたくさんのボランティアの方が草刈り体験をしていました。
そのおかげか、非常に美しい景観が維持されていて、のんびりと集落を歩くと気持ちの良い場所です。
3位:鵜川の棚田
2位の畑と同じく滋賀県高畑市、琵琶湖岸にある棚田です。
琵琶湖の西側は比良山系が湖岸に迫り、南北かなり長い距離にわたって棚田が広がっています。
その中でも鵜川の棚田は比較的広い範囲に石組みのあぜ道が続き、眼下に琵琶湖を見降ろす雄大な景色が広がる場所です。
JR湖西線の窓からも見えますので、一番簡単に見に行く事ができます。
以上、おすすめの3つを紹介してみました。
そのほか、京都周辺には花背峠の北斜面に広がる「花背の棚田」、途中峠東に広がる「途中の棚田」など、北山の峠を巡っていると出くわす棚田も多く、もう少し規模は小さくなりますが素朴な味がありおススメです。
棚田の魅力
で、なんで突然棚田なんだという事ですが、その魅力はまず造形的に美しい事です。特に曲線の多い棚田は美しいです。
でも一番の魅力は「行くと気持ちが良い場所が多い」事だと思います。
棚田は生産性が低く、基本的に維持が難しいはずです。それでも残っている棚田というのは、オーナー制度を導入するなどして地元の人が頑張って保存している棚田ばかりです。だからこそ地元の方の愛があり、そこを訪れると温かい、気持ちが良いのだろう、と思います。(自分が田舎育ちだから懐かしい、という側面も強そうですが(笑))
自然の好きな人、ぜひ一度、棚田の集落を歩いてみてはいかがでしょうか。
先日はてなブックマークニュースで環境フォトコンテストが紹介されていて、綺麗な写真が何枚も紹介されていたのに触発されて、僕も最近の写真を紹介してみました。
2011 入賞作品一覧 : 環境フォト・コンテスト2014(プレジデント社)
個人的に棚田ネタで気持ちのいい空間部門にでも応募してみたくなりましたが、控えておきます(笑)。
紹介したそれぞれのスポットの場所はこちらです。
より大きな地図で 京都周辺の棚田 を表示