アイデアは制約の中から

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今月の初め、1年に2回開催しているはてなのサービス開発合宿を行いました。

今回は17チームが実際に動くサービスや新機能を開発して発表しました。メンバーが増えてきて、だんだんチーム数がすごいことになって来ています。しかもやるたびに成果物の品質が上がっています。すぐにでもサービスとしてリリースできそうなクオリティのものもあって、さあ、順番にはてなサービスに組み込んでいきましょう、という感じです。

今回やってみて一つ感じたことは「アイデアは制約の中から生まれる」ということです。

これまで開発合宿は「基本的に自由なテーマで好きなものを作る」という感じでやってきました。今回は全社戦略に合わせて少し詳しくテーマを決めて「テーマに沿ったものを作りましょう」ということにしました。

この結果、例年を上回るかなり実現性の高いアイデアが多数出てきました。さらに、別々に開発をしていたチームから少し似た方向性の成果物が浮かび上がって来ることもありました。「こちらに未来があるんじゃないか」とみんなが思っている方向が見えた、という気がします。

「何でも好きに作って良いよ」という課題設定の時は「こんな発想どうやって出るんだ」というような突飛なものも出てきて、それはそれで面白かったです。今回テーマを設定した上で出てきたものを見てみると、制約は必ずしもアイデアの足かせにはならず、むしろその制約の中にどうやって新しいものを生み出すかというところでも、いいアイデアが生まれるのだなと感じました。

そもそも開発合宿という手法自体、「年に2回アイデアを形にしてみましょう」というイベントです。アイデアというものは「春と秋に2回ずつ思いつく」みたいなものでは無いだろう、というのが自然な感覚だと思いますので、その直感には反しています。それでも、こうしてアイデアを形にする機会があることで、実際に考えたり手を動かす機会になったりもします。ここにも制約とアイデアの親和性の高さを感じています。