変化の速度

世の中の変化は、頭で考えるよりも何倍も遅く進む。最近そういう事をよく感じる。液晶テレビでハイビジョン放送を見始めて2,3年経つが、ふと実家に帰ってチャンネルを回したときに、ハイビジョンのチャンネルがないとあれ?あ、そうか、と思ってしまう。ブルーレイなどの次世代DVDの規格が発表されてから随分時間が経つけど、最近ようやく電器屋で製品が売れている様子を見るようになって、あれ、今までの期間は何の期間だったんだろう?と思ってしまう。実際は事業者が可能な限りのスピードでいろいろなことに取り組んでいるのだろうけど、実感として変化を感じるのはそれよりも何年も後のことだ。
インターネットが世界を変える、といろいろな人が口にし始めてからもう随分時間が経つけれど、実際生活の中のインターネット利用時間はまだまだそれほど長くない人がほとんどだと思う。期待が膨らみすぎてバブルが起こったり、変化が思ったよりも遅いせいでバブルが壊れて「もう駄目だ」みたいな事が言われたりして、なんだか思春期のような業界だけど、世の中の本当の変化の速度を見つめながら、そこに関わり続けていかないといけないなと思う。遅いけれど、しかし着実に変わってはいる。10年後とかにふと振り返ると、随分違う場所に来たな、と思うだろう。そういう着実な変化の一端を担う仕事がしたいものだ。