jkondoの日記 2023-01-12T12:42:08+09:00 jkondo Hatena::Blog hatenablog://blog/13208692334729887809 京都にクリプトバーをオープンします hatenablog://entry/4207112889953494003 2023-01-12T12:42:08+09:00 2023-01-12T12:42:08+09:00 2023年あけましておめでとうございます。このたび、京都市内の某所地下に、クリプトのバーをオープンすることになりました。クリプトというのは「crypto」で、暗号資産、ブロックチェーン、web3系のことに興味がある人が集まるバー、ということです。prtimes.jp 2017年にOND社を作ってからやってきたことの1つに、「UNKNOWN KYOTO」という施設の運営があります。ゲストハウスと、コワーキングと、レストランが同じ建物の中に入っている複合施設で、遠くから来てもらうと、「泊まれて、仕事ができて、食事もできる」という三拍子揃った、「とりあえずここに来れば外に出なくても一通りのことができ… <p>2023年あけましておめでとうございます。このたび、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%BB%D4">京都市</a>内の某所地下に、クリプトのバーをオープンすることになりました。クリプトというのは「crypto」で、暗号資産、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D6%A5%ED%A5%C3%A5%AF%A5%C1%A5%A7%A1%BC%A5%F3">ブロックチェーン</a>、web3系のことに興味がある人が集まるバー、ということです。</p><p><iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fprtimes.jp%2Fmain%2Fhtml%2Frd%2Fp%2F000000001.000112516.html" title="関西初!京都府京都市内でオープン予定のクリプトバー【BAR KRYPTO】が、会員証となるNFTのセールを開始" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" loading="lazy"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000112516.html">prtimes.jp</a></cite></p><br /> <p>2017年にOND社を作ってからやってきたことの1つに、「UNKNOWN KYOTO」という施設の運営があります。ゲストハウスと、コワーキングと、レストランが同じ建物の中に入っている複合施設で、遠くから来てもらうと、「泊まれて、仕事ができて、食事もできる」という三拍子揃った、「とりあえずここに来れば外に出なくても一通りのことができる」施設になっています。</p><p><iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Funknown.kyoto%2F" title="UNKNOWN KYOTO - 京都・五條楽園のコワーキングのある宿泊複合施設" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" loading="lazy"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://unknown.kyoto/">unknown.kyoto</a></cite></p><br /> <p>これはコロナが始まる前から感じていたことなんですが、例えば京都から東京に出張に行くと、宿を予約して行くのですが、チェックインした後とかで、打ち合わせの間の時間に仕事ができる場所が無くて困る、ということがよくありました。それで、コンセントと<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/wifi">wifi</a>が使えるカフェを探したり、コワーキング施設を探したり、とやるわけですけど、これも結構面倒くさい。探すのに時間がかかるし、そこに行くのも時間がかかる。</p><p>それから、食事も、会食があれば良いんですけど、何日も滞在していると普通に晩御飯が食べたいだけ、という日も出てきて、そういう「普通のご飯」をサクッと食べられる場所を探すのも案外面倒くさい。</p><p>そんなわけで、「宿でそのままぱっと仕事ができて、さくっとご飯が食べられたら良いのにな」とずっと思っていたわけです。<br /> そうしたら、ONDのもう一つの事業である「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AA%B7%EF%A5%D5%A5%A1%A5%F3">物件ファン</a>」を運営するなかで、お付き合いが深まった2つの不動産会社、「八清」さんと「エンジョ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%EF%A1%BC%A5%AF">イワーク</a>ス」さんとお話している間に、「京都に宿とコワーキングとレストランがくっついた複合施設を作りませんか」という話が出てきて、一緒にやることになった、というのが「UNKNOWN KYOTO」を始めたきっかけです。</p><p>ちょうどONDのオフィスを探していたので、結局そのUNKNOWN KYOTOの中に自分たちのオフィスを置くことにして、それなら、ということで、施設の運営もうちの会社でやっています。</p><p>そういう経緯で、今はUNKNOWNに毎日通いながら、施設の運営もやっています。<br /> 運営をやってみて思ったのは、いろんな人の出会いが自然に生まれるのがとても面白い、っていうことです。</p><p>普通の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AA%A5%D5%A5%A3%A5%B9%A5%D3%A5%EB">オフィスビル</a>で仕事をしていると、予期せぬ出会いがあることはほぼ無いので、人に会いたかったら自分でアポを取って会いに行ったり、誰かにお願いして来てもらったりする必要があります。ところが、宿やコワーキングをやっていると、どんどん人がやってくる。誰がやってくるかは読めない。読めないけど、自分ではコン<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C8%A5%ED%A1%BC%A5%EB">トロール</a>できないような予期せぬ出会いが次々に起こります。</p><p>「世の中にはこんな生き方をしている人がいるんだ」とか、「こういう職種の人に一度話を聞いてみたいと思っていた」とか、そんな出会いが日常的にあって、たくさん刺激をもらっています。お話をする間に仲良くなって、お食事にいったり、一緒に仕事をさせていただく方も出てきています。</p><p>日常的にとてもおもしろい方がたくさん出入りされていて、こんな貴重な出会いは、ぜひ他の人にも体験していただきたい、と思い、僕がゲストの方のお話を聴きまくるという<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DD%A5%C3%A5%C9%A5%AD%A5%E3%A5%B9%A5%C8">ポッドキャスト</a>もはじめました。「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E1%C6%A3%BD%DF%CC%E9">近藤淳也</a>のアンノウンラジオ」と言います。</p><p><div class="itunes-embed freezed itunes-kind-podcast"><a href="https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E8%BF%91%E8%97%A4%E6%B7%B3%E4%B9%9F%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1640840395?uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog" rel="nofollow" target="_blank"><img src="https://cdn.image.st-hatena.com/image/scale/c2643c07add3458db4020b7479af9c3e424f9b2d/enlarge=0;height=200;version=1;width=200/https%3A%2F%2Fis5-ssl.mzstatic.com%2Fimage%2Fthumb%2FPodcasts122%2Fv4%2F51%2Fe1%2F95%2F51e1956f-71bb-8f75-6e43-8e88b23d77ed%2Fmza_2927672799269109310.jpg%2F100x100bb.jpg" alt="近藤淳也のアンノウンラジオ" title="近藤淳也のアンノウンラジオ" class="itunes-embed-image"/></a><div class="itunes-embed-info"><p class="itunes-embed-title"><a href="https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E8%BF%91%E8%97%A4%E6%B7%B3%E4%B9%9F%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1640840395?uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog" rel="nofollow" target="_blank">近藤淳也のアンノウンラジオ</a></p><ul><li class="itunes-embed-artist"><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E1%C6%A3%BD%DF%CC%E9">近藤淳也</a></li><li class="itunes-embed-genre">ビジネス</li><li class="itunes-embed-price">¥0</li><li class="itunes-embed-badge"><a href="https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E8%BF%91%E8%97%A4%E6%B7%B3%E4%B9%9F%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1640840395?uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog" rel="nofollow" target="_blank"><img src="https://cdn.blog.st-hatena.com/images/theme/itunes/itunes-badge-itunes@2x.png" width="44px" height="15px" /></a></li></ul></div></div><cite class="hatena-citation"><a href="https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E8%BF%91%E8%97%A4%E6%B7%B3%E4%B9%9F%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1640840395">podcasts.apple.com</a></cite></p><p><iframe style="border-radius: 12px" width="100%" height="152" title="Spotify Embed: 近藤淳也のアンノウンラジオ" frameborder="0" allowfullscreen allow="autoplay; clipboard-write; encrypted-media; fullscreen; picture-in-picture" loading="lazy" src="https://open.spotify.com/embed/show/1vUURQ3EcyK3JHR9uMeCqx?utm_source=oembed"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://open.spotify.com/show/1vUURQ3EcyK3JHR9uMeCqx">open.spotify.com</a></cite></p><p>毎回違うゲストの方に来ていただいて、これまで何をしてきたのか、その仕事は何が面白いのか、今何に熱中しているのか、などなど、とにかく聴きまくっています(笑)。基本的には時間制限を設けずに、徹底的に聴くことを優先しているので、ちょっと時間は長いんですが、その分、軽いインタビュー記事とかでは掘り下げられないような内容に踏み込めていると思います。こちらも面白いのでご興味のある方は聴いてみてください。</p><p>どんどん話が逸れてしまいますが、ついでにUNKNOWNのことをもう少し話しますと、開業後にコロナが始まって、一気にリモートワークが広まりました。東京の会社に勤めている人でも「別に東京に居なくても仕事ができるから、しばらく京都に滞在して仕事をしてみよう」という人がたくさん出てくるようになりました。</p><p>もともとコロナを予見していたわけでも、リモートワークが増えると見込んでいた訳でもないんですが、世の中的に一気にリモートワークが一般化し、ワーケーションも広がる中で、UNKNOWNのコンセプトである「泊まれて、仕事ができて、食事もできる」という三拍子揃った施設の使い勝手がとても良い、という事になって、おかげさまでたくさんの方が、滞在しに来てくれています。</p><p>おすすめは、1,2泊だけの短期滞在よりは、やっぱり3,4日とか、1,2週間とか、なんなら1,2ヶ月とか、中長期の滞在をしてもらう方が、「1箇所に全部入っている」メリットを感じやすいのでおすすめです。実際にそういう滞在をされた方の方が満足度も高いです。</p><p>僕との関係性だけじゃなく、滞在中に仲良くなった方同士が友だちになって定期的に会うようになったり、中には結婚した方々もいらっしゃって、滞在者ど<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%A6%A4%B7%A4%CE">うしの</a>出会いの場にもなっています。</p><p>もともとITの専門だった自分たちが、よりによって全く専門外の宿泊施設の運営をやる、という無謀な挑戦を始めたわけですけど、最近は東京のIT系の企業の方が、開発合宿をしに来られたりとか、そういう活用も始まっていて、ここに来て自分たちだから提供できる体験もあるのかな、と感じ始めています。</p><p>とても前置きが長くなりましたけれど、というわけで、この何年か、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%BB%D4">京都市</a>内で宿泊施設の運営をやりながら、たくさんの方と出会い、交流をさせていただいています。</p><p>今回は、そういう出会いから生まれたチームのメンバーと、また「新しい施設を作ってみよう」という話が進んで実現しました。</p><p>web3は昨年くらいから興味を持ち始めて、仮想通貨を買い増したりとか(損ばかりしていますがw)、STEPNで遊んだり(こちらも損ばかりしていますw)、身近な人とNFTコレクションを作ってリリースしてみたり(こちらはなかなか売れなくて苦労していますw)と、自分でもプレイヤーとして少し遊んでいますが、感想としては、まだまだ普及はこれからだな、と感じています。それは、逆に言うと、まだまだいろんな機会が埋もれている、これから新しいものが広がっていく可能性がある、ということで、どんな未来がこれから来るのか、何を作ったら面白いのか、いろんな方とお話しながら考えていけたらと思っています。</p><p>バーの名前は「KRYPTO」と言いまして、Cryptoと、Kyotoをかけて、頭文字がKになっています。<br /> UNKNOWNなどを通じて知り合った、web3事業に複数関わっている宮原さん、NFTクリエイターのHAKUさん、awabar店長の荒川さん、八清の落海さん、ビットコイナー飯田さんたちとともに、web3について語り合えるバーを作ります。<br /> NFTの会員証を購入した人と、同伴者だけが入店でき、決済はすべて仮想通貨です。場所も秘密で、会員さんだけに明かされます。<br /> バーの店舗の改装はこれからで、一部<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DIY">DIY</a>もしますので、会員さんと一緒に店舗も作っていけたらと思っています。<br /> 関西にはあまりこういう常設のweb3系の場所がないので、新しいことが好きな方々と、面白い話ができたらと思っています。<br /> すでに販売中の会員証50枚のうち、30枚くらい売れていて、残りは半分を切ってしまっていますが、ご興味のある方は購入してみてください。</p><p><iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fopensea.io%2Fcollection%2Fkrypto-kyoto" title="BAR KRYPTO - Collection | OpenSea" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" loading="lazy"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://opensea.io/collection/krypto-kyoto">opensea.io</a></cite></p> jkondo 生きている実感を増やすために その2 hatenablog://entry/26006613701187864 2021-03-10T10:29:55+09:00 2021-03-10T10:29:55+09:00 「家」って、生活の中でかなり長い時間を過ごしています。寝ている時間が7時間だとして、その前後、僕だったら19時くらいには家に帰ってきて、ごはんを食べて、23時くらいに寝ると4時間くらい。朝は7時くらいに起きて、9時くらいに出勤するとして2時間くらい。そうすると、平日で合計13時間。これが休日だともう少し長くなるし、最近はコロナで在宅も増えているので、一日中家にいる、という人も多いかも知れません。そうすると、短くても生活の半分以上、長い時はもっと「家」にいるわけです。この「家」は、もっと面白くできるんじゃないのかな、と思い始めたのが、「物件ファン」を始めたきっかけです。 インターネットは人生を豊… <p>「家」って、生活の中でかなり長い時間を過ごしています。寝ている時間が7時間だとして、その前後、僕だったら19時くらいには家に帰ってきて、ごはんを食べて、23時くらいに寝ると4時間くらい。朝は7時くらいに起きて、9時くらいに出勤するとして2時間くらい。</p><p>そうすると、平日で合計13時間。これが休日だともう少し長くなるし、最近はコロナで在宅も増えているので、一日中家にいる、という人も多いかも知れません。</p><p>そうすると、短くても生活の半分以上、長い時はもっと「家」にいるわけです。</p><p>この「家」は、もっと面白くできるんじゃないのかな、と思い始めたのが、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AA%B7%EF%A5%D5%A5%A1%A5%F3">物件ファン</a>」を始めたきっかけです。</p> <div class="section"> <h3>インターネットは人生を豊かにしたか</h3> <p>インターネットの仕事をしていたのに、急に不動産の仕事を始めるなんて、どうしたんですか?と、たまに聞かれるんですが、自分の中ではそれほど変わったとは思っていないんです。</p><p>ちょっと大きな話になってしまいますけど、僕は「人の生活を豊かにしたい」と思っています。</p><p><a href="https://hatenacorp.jp/information/mission">&#x306F;&#x3066;&#x306A;&#x306E;&#x30DF;&#x30C3;&#x30B7;&#x30E7;&#x30F3;&#x30DA;&#x30FC;&#x30B8;</a>にも、</p> <blockquote> <p>「知る」「つながる」「表現する」で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする</p> </blockquote> <p>と書いてあります。これは以前に、自分も関わって決めた、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>社のミッションです。</p><p>ミッションなんてまあ、きれい事を並べて、この会社は世の中のために良いことをやっているんだ、という姿勢を見せるような側面もあるかも知れませんが、いや、そんなことじゃなくて、本当に僕は、「人の生活を豊かにしたい」と思ってるんです。本当に。</p><p>だって、前回も書きましたけど、仕事をするって、自分のためだけにやるのは結構つまらないと思うんです。俺ってすごいだろう、とひけらかしたり、お金を儲けて自慢したり、というのでは、どこか虚しい。</p><p>じゃあどういう時に一番「仕事をやって良かったな」と思えるかといえば、それは「人が喜んでくれる」時だと思うんです。</p><p>「良い製品を作ってくれてありがとう」とか、「あなた達のおかげでこんなに嬉しいことがありました」と、人が喜んでくれる時に、一番喜びを感じます。</p><p>人が喜んでくれるってどういう時かといえば、一瞬笑わせて喜んでもらうような、そういう喜ばせ方もあると思うんですけど、僕は芸人さんでもなければ口が達者なわけでもないし、そういうことは到底できない。</p><p>じゃあどういう風になら喜んでもらえるかというと、じんわりじんわりと時間をかけて、生活の質が少し変化するようなものを作って、その結果として、一瞬ではなくて、もっと長期的に、生活の質が変わるような、長期戦なら、自分でもできると思ったわけです。持久走みたいに、少しずつ根気強く進み続けて、ふと気づくといつの間にか随分遠くまで来たぞ、というように、いつの間にか世の中が変わっているような、そういう変化です。</p><p>なんなら、一度それを使い始めたら、もう後には戻れなくなって、それ無しでは生活できない、というくらいの、不可逆な変化が起こせるようなものを作れたら、その成果は長い間残っていきます。そうすると、「実はあれを作ったのは僕たちなんだよ」と、後でちょっとくらい自慢できるかな、というくらいの、個人的な喜びを期待している部分はありますが、僕の仕事のモチベーションというのは、大体そういう感じです。あとでちょっと、「にやっ」とできたら良いな、みたいな。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>を始めた頃というのは、インターネットが明らかに、これからどんどんと人の生活の質を変えていくだろう、という確信があった。これまでできなかったことができるようになり、新しい仕組みを毎日使って、人の生活が変わっていくだろうと思いました。</p><p>いろいろな変化が起こるだろうけど、その中でも特に僕が関心があったのは、人と人がつながる部分です。</p><p>昔の日本って、放っておいても、人と人が今よりつながっていたと思うんです。うちの田舎でも、こどもの頃は勝手に人が玄関を開けて入ってきたり、お葬式も自宅の広間でやっていて、地域の人がわらわらと集まってきたり、という名残りが残っていました。昭和のある時期までは、全国そういう感じだったんじゃないかと思いますし、さらに昔はもっと人同士の生身の交流が多かったと思うんです。</p><p>まあもちろん、良いことばかりじゃなくて、煩わしい側面もあったと思いますけど、良い面も悪い面も含めて、プラスもマイナスも含めて、人と人がつながっていたと思うんです。</p><p>それが、高度経済成長時代を経て、都市化が進み、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%C4%BF%CD%BC%E7%B5%C1">個人主義</a>的な考え方が広がり、どんどん家や街が効率化されていく中で、人が孤立していった。</p><p>僕は大学入学の時に、京都ではじめて下宿をしたんですけど、その時に不動産屋さんの勧めるままに、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EF%A5%F3%A5%EB%A1%BC%A5%E0">ワンルーム</a>マンションを借りました。最初は新しくてきれいな部屋だな、とうれしかったんですが、すぐにその寂しさに気づいた。大学生の下宿ともなれば、きっと他の学生とのつながりが生まれて、楽しいに違いない、と思っていたんですが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EF%A5%F3%A5%EB%A1%BC%A5%E0">ワンルーム</a>マンションでは、隣りに誰が住んでいるのかもよく分からない。せいぜい廊下で会った時に、名前も知らない人と「こんにちは」と挨拶を交わす程度。これが本当にみんなやりたいことなのか、と強く疑問に思いました。</p><p>学生だけじゃなくて、日本の都市の家といえば、マンションとか一軒家とか、プライバシーが守られている家が良いとされているけど、本当に、本当にみんなこれが一番良いと思って住んでいるのかな、と疑問に思いました。</p><p>そんな時に出会ったのがインターネットです。パソコンから誰とでもつながることができる。そんなの今考えたら当たり前じゃないか、と思うかもしれませんが、1990年代以前というのは、せいぜい電話があるくらいで、人と話そうと思っても、不特定多数の人と話すような仕組みはなかったんです。(今改めて考えると、にわかには信じがたい話ですけど、これは本当の話です。笑)</p><p>それでインターネットに夢中になり、いつの間にかそれを仕事にしていました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>で、ブログを作ったり(今書いてるこれですね)、ブックマークを作ったりと、新しい仕組みを考えて作りましたが、その時は、本当にそうした新しい仕組みが、人の生活を豊かにしていく実感があった。それまでつながることができなかった人と、つながることができる。</p><p>自分の考えを書いたり、そんなたいそうなことじゃなくても、日記みたいな普段の些細なことでも良いから、ブラウザからちょこちょこ書くだけで、知らない人が読んでくれたり、興味を持ってコメントをくれたりする。それまで、不特定多数の人とつながる仕組みが無かったことを考えれば、そんな体験が、革命のように思えました。</p><p>これぞまさしく、「一度使い始めたらもう後には戻れない不可逆な変化だ」と思いました。</p><p>インターネットの外の、リアルな社会でも充実した人間関係を構築できている人にとっては、便利なツールが一つ増えた、くらいの変化だったかもしれませんが、リアルな社会では人付き合いが苦手な人(僕もその一人ですが)にとっては、ネットはまさに福音と言えるものだったと思います。人との関係がなかなかうまく築けなかったり、勉強や仕事や家事をしているだけでは、なかなか豊かな人間関係が作れなかった人にとって、インターネットこそが、人とつながる拠り所になった人も多いと思います。</p><p>15年くらいそうやって、インターネット上で新しい仕組みを考えては作る仕事をしていました。ちょうどこの時期に生んでもらえて、幸運だったと思います。だって、同じ時期に生まれて、自分がどういう仕事をするかを選ぶことはできますけど、たとえばインターネットが無い時代や、すっかり広まった後に生まれていたら、どれだけ新しい仕組みを作ろうと思っても、難しかったと思います。</p><p>ですけども、15年くらいやっていると、かなりいろんなサービスが揃ってきました。ブログもそうだし、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/SNS">SNS</a>とか、動画サービスとか、ネット上で人とつながろうと思えば、あらゆる方法でつながることはできるし、何か面白いものを見たいと思えば、いつだって見られるようになりました。</p><p>インターネットは、人の生活を豊かにしたと思います。もう、これなしでは生きられないでしょう。</p><p>けれど、ここから、今この瞬間から未来に向けて、新たに変化が起きる部分はどこなのかというと、ちょっと目を外に向けた方が面白いと感じ始めました。</p><p>インターネットはこれからも相変わらず、生活の中の大きなパートを担うでしょうし、それはとても重要なパートなんですが、随分いろいろなものが既に揃ってきていて、やりたいことはできるようになっている。</p><p>むしろ、インターネットの外に目を向けた方が、いろいろと古いままの仕組みがそのままになっていて、変化が必要なんじゃないか。ここから新しいものを作って、変化を起こせるのは、インターネットの外の世界なんじゃないか、と感じ始めました。</p><p>家の話をしようと思っていたのに、少し横道にそれてインターネットの話をし始めたら、すっかり長くなってしまいました。ここのところは、ついつい熱くなっちゃいますね。笑</p><p>次回に続きます。</p> </div> jkondo 生きている実感を増やすために hatenablog://entry/26006613699525857 2021-03-05T15:44:20+09:00 2021-03-05T15:44:57+09:00 久しぶりです。いつの間にか結構間が開いてしまいましたが、この3年半近くONDで事業をやっているうちに、少しずつ形ができてきました。同時に3つくらい事業をやっていて、それぞれが結構ばらばらのことをやっているようにも見える。でも自分の中では、テーマがあると思っている。今日はそのことを書こうと思います。 ONDの事業 もともと「物件ファン」という不動産メディアをはてなから引き継ぐところからOND社は始まりました。その後トレイルランナー(要するに山を走る人です)向けのサービス「IBUKI」を始め、さらに京都市内で「UNKNOWN KYOTO」という宿とコワーキングとレストランの複合施設の運営をしていま… <p>久しぶりです。いつの間にか結構間が開いてしまいましたが、この3年半近くONDで事業をやっているうちに、少しずつ形ができてきました。同時に3つくらい事業をやっていて、それぞれが結構ばらばらのことをやっているようにも見える。でも自分の中では、テーマがあると思っている。今日はそのことを書こうと思います。</p> <div class="section"> <h3>ONDの事業</h3> <p>もともと「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AA%B7%EF%A5%D5%A5%A1%A5%F3">物件ファン</a>」という不動産メディアを<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>から引き継ぐところからOND社は始まりました。その後トレイルランナー(要するに山を走る人です)向けのサービス「IBUKI」を始め、さらに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%BB%D4">京都市</a>内で「UNKNOWN KYOTO」という宿とコワーキングとレストランの複合施設の運営をしています。</p><p>不動産メディアとトレランと施設運営。確かに脈絡もなく、ただ思いついたことをやっているような印象を受けますが、自分の中ではなにかしら、「これからはこっちの方向が面白いだろう」という気持ちがあるわけです。</p><p>そうでなければ、「未来がより面白くなる」という希望も持てないし、毎日毎日熱心に仕事を続けることもできません。僕は、どうせ仕事をするなら、今よりも未来が面白くなることに取り組みたいと考えています。そういう目算が無ければ仕事に打ち込むことができません。</p><p>それじゃあ、「こっちの方向」てなんだ。どっちの方向だよ、ということを、あまり<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%C0%B8%EC%B2%BD">言語化</a>して来なかったのですが、それを今言葉にするなら、「生きている実感を増やしたい」ということだと思います。</p> </div> <div class="section"> <h3>生きている実感?</h3> <p>生きている実感、ってなんでしょう。生きているな、って、どういう時に感じますか?</p><p>別に、どんな時も、死んでいなければ生きているわけですが、それでもやっぱり、「ああ、生きているな」って感じる時ってありますよね。</p><p>たとえば、自分のこれまでの人生を振り返った時に、「一番うれしかった時はいつですか?」とか、「一番大変だった時ってどんな時でした?」とか。そういう質問、よくあります。そういう質問がよく出るのは、それが人生のハイライト、人生を象徴するような時間だからだと思います。</p><p>人生全部だとちょっと長すぎて、考えるのが難しかったら、「去年一番楽しかったことってなんですか?」とか、「今週一番うれしかったことって何ですか?」でも良いです。</p><p>実際どうですか?なにか思いつきますか?</p><p>僕はどうでしょう。この1週間だったら、友だちと山にハイキングに行って、その後温泉に入って、お酒を飲みながら話したのが楽しかったです。仕事で外部の方に新しい取り組みについての提案をしたら、前向きに検討してもらえることになったのもうれしかったです。</p><p>「ああ、生きているな」と感じるのって、こういう時間じゃないでしょうか。</p><p>人と接しておしゃべりするとか、ちょっとしんどいけど山に登ってみるとか、新しい企画を考えてドキドキしながら提案するとか。</p><p>そういう時間に共通するものってなんでしょうか。共通点を見つけるのがちょっと難しかったら、逆に「少なくともこういう時間ではない」ということは、割と簡単に思い当たります。</p><p>それは、少なくとも自分が「つまらない」と思っているような時間ではないはずです。「つまらない」って何かというと、僕の場合だったら、いつもと変わらないような面白くないことを惰性で続けている時とか、中身のない話をだらだらと聞かされている時とか、何の目的もなくだらだら過ごしている時だとか、そういう時間です。</p><p>じゃあ「生きている実感を感じる」時間というのはどういう時かといえば、「つまらなくない」ってことで、「つまらなくない」というのは、例えば楽しい人と一緒に時間を過ごしたり、難しいことに挑戦していたり、何かを達成したり、逆にうまく行かなくて落ち込んでいたり、と、そういう時間です。</p><p>ひとことで言ったら、「ひっかかり」がある時間だと思うんです。のぺーっとして、平坦な、何のひっかかりも無いような時間ではなく、なにか「ひっかかり」がある時間。</p><p>簡単にはうまく通り過ぎられないような難しさだとか、ついつい目を向けてしまうような美しさだとか、平常心では居られないほど楽しいだとか。良いことだけじゃなくて、涙が出るほど悲しかったり、悔しかったり、落ち込んだり、そういうマイナスのことも「ひっかかり」だと思います。プラスのこともマイナスのことも含めて「ひっかかり」がある時間は、つまらなくない。</p><p>逆に言えば、何も考えなくてもやり過ごせるような、簡単な時間には「ひっかかり」が無い。「ひっかかり」がない時間を過ごしていると、生きている実感を感じにくいと思うんです。</p><p>目をつぶっていても進めるような道じゃなくて、注意が必要だったり、平常心では居られないような抵抗がある道を進む時に、生きている実感を感じます。</p><p>「簡単に生きられる」ような時間には、あまり生きている実感を感じられないとすれば、生きる実感を得るためには「簡単ではない時間」を増やせば良い、「ひっかかり」を増やせば良い、ということになります。</p><p>そのことについて、もう少し詳しく書きたいと思いますが、長くなってきたので、今日は一旦ここまでにします。また今度、続きを書きます。</p> </div> jkondo OND、始動します。 hatenablog://entry/8599973812313352615 2017-11-01T08:58:42+09:00 2017-11-01T09:28:23+09:00 こんにちは。このたび、株式会社OND(おんど)という新しい会社を立ち上げることになりました。はてなを起業してから16年。立ち上げから13年間は社長として、その後3年間は会長として、はてなに関わってきました。この3年間は、社長の栗栖さんをはじめとするメンバーに、なるべく経営をお任せして、新規事業の創出に取り組んできました。この間、はてなの業績も組織も、安定して成長しています。今のはてなの事業や組織を、これからも成長させつつ、新しいものづくりの可能性を最大化するには、別の会社で取り組むのが良いと思い、また会社を作ることにしました。はてなは、引き続き非常勤取締役として関わりつつ、ONDの事業立ち上げ… <p>こんにちは。このたび、株式会社OND(おんど)という新しい会社を立ち上げることになりました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>を起業してから16年。立ち上げから13年間は社長として、その後3年間は会長として、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>に関わってきました。この3年間は、社長の栗栖さんをはじめとするメンバーに、なるべく経営をお任せして、新規事業の創出に取り組んできました。この間、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の業績も組織も、安定して成長しています。</p><p>今の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の事業や組織を、これからも成長させつつ、新しいものづくりの可能性を最大化するには、別の会社で取り組むのが良いと思い、また会社を作ることにしました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>は、引き続き非常勤取締役として関わりつつ、ONDの事業立ち上げに注力していきます。</p><p>この数年間は、住まいの領域で、なにか新しいことができないかと取り組んできました。その中で、昨年スタートした「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AA%B7%EF%A5%D5%A5%A1%A5%F3">物件ファン</a>」は、全国の物件に興味をお持ちの皆さんにご愛読頂けるようになり、毎月読者が増えています。ONDでは、この「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AA%B7%EF%A5%D5%A5%A1%A5%F3">物件ファン</a>」を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>から譲り受けて、これまで一緒にやってきたメンバーとさらに成長を目指すところから始めていきます。</p><p>不動産領域ではまだまだ僕たちは経験が浅く、不動産事業者さんやオーナーさん、そして物件を探されているユーザーの皆さんにたくさん教わりながら進んでいます。幸い、僕たちの取り組みに関心をお持ち頂ける方から温かいお言葉を頂いたり、応援していただいたりして支えられながら、ここまで進んできました。これからも、「物件が好きだ」という僕たちの胸の底にある気持ちを大切にしつつ、その思いに共鳴頂ける方々と共に成長ができたらと思っています。</p><p>また、ONDでは、不動産に関する事業以外にも、新しいサービスの創出に取り組んでいきたいと思っています。最近はインターネットもすっかり便利になり、新しいサービスが次々に生まれるような時代は一区切り付いたと言えますが、そういう時期にあえて、「新しいサービスを作る」ことにこだわっていきたいと思っています。</p><p>勝算は特にありませんが(笑)、「誰かがやらなくちゃ」という思いと、「どっちみちそれくらいしか得意なことはないので」という覚悟(というよりは諦め?笑)、そんな気持ちを持ちつつ、ぼちぼちとやっていくつもりです。</p><p>住まいの領域で新しいことがやりたい、という方や、新しいサービスを作ってみたい、という方は、ぜひお声がけください。面白いこと、やりましょう。ONDは、やる気と力のある人の「やりたい」という気持ちを、最大限活かせるような会社にしたいと思っています。</p><p>「やりたい」気持ちを形にする、孵化装置のような温かみ。温度感のあるものや、人のつながりを作っていきたい。輪になって踊るような場を作っていきたい。ONDには、そんな想いを込めています。</p><p>すっかり成長して、頼もしくなってきた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>を見守りつつ、生まれたばかりでこれからどう成長していくかも分からないONDを育てていきます。</p><p>これからも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>とONDを、どうぞ応援してください。<br /> よろしくお願いします。</p><p><iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fbukkenfan.jp%2F" title="物件ファン" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://bukkenfan.jp/">bukkenfan.jp</a></cite><br /> <iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fond-inc.com%2F" title="OND Inc." class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://ond-inc.com/">ond-inc.com</a></cite></p> jkondo 「物件ファン」はじまりました! hatenablog://entry/10328537792364943495 2016-02-27T10:38:24+09:00 2016-02-27T10:38:24+09:00 個性的な物件を日々紹介する「物件ファン」をリリースしました。 https://bukkenfan.jp/ いきなり不動産?どうして?と思われるかもしれませんが、最近はこうした実際の生活に、自分の興味も広がっています。これまではずっと、ブログのような、インターネット内で完結するサービスを作ってきました。そうしたサービスができたおかげで、ブログを作って自分の考えを書けば、見ず知らずの人から共感してもらえたり、新しい出会いが生まれたり、時には文章を書く仕事が来たり、といったことが現実に起こるようになりました。インターネットが無かった時代には、考えられなかったことです。ブログ以外にも、普段あまり会えな… <p>個性的な物件を日々紹介する「物件ファン」をリリースしました。<br /> <a href="https://bukkenfan.jp/">https://bukkenfan.jp/</a><br /> <a href="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hatenapr/20160226/20160226113536.png" class="http-image" target="_blank"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hatenapr/20160226/20160226113536.png" class="http-image" alt="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hatenapr/20160226/20160226113536.png"></a></p><p>いきなり不動産?どうして?と思われるかもしれませんが、最近はこうした実際の生活に、自分の興味も広がっています。</p><p>これまではずっと、ブログのような、インターネット内で完結するサービスを作ってきました。そうしたサービスができたおかげで、ブログを作って自分の考えを書けば、見ず知らずの人から共感してもらえたり、新しい出会いが生まれたり、時には文章を書く仕事が来たり、といったことが現実に起こるようになりました。インターネットが無かった時代には、考えられなかったことです。</p><p>ブログ以外にも、普段あまり会えない友だちと連絡を取り合ったり、興味がある人の発言をフォローしたり、世の中の出来事を追いかけたり、と、自分の興味に応じてあらゆることがインターネット上ですぐにできるようになってきています。</p><p>一方で、実際の生活環境はどうなのか。自分のブログはとても綺麗にデザインしてあるけど、自分の部屋はごく普通の賃貸マンションだったりしないか。インターネット上では自分の好きな場所にどこでも行けるけど、自分が住んでいる場所は単に職場に通勤しやすいから、という理由だけで選んだりしていないか。</p><p>インターネット上のサービスがどんどん充実する一方で、リアルな生活の方はそれほど変化していないのではないか。ふと気付けば、実際の生活環境は、なんだか取り残されてしまったかのように昔のままになっていないか。</p><p>と、そんな気付きがありまして、「リアルな生活も、インターネットを使ってもっと楽しく豊かにできるのではないか」、ということをよく考えています。</p><p>リアルな生活が営まれる場所として、最も時間が長いのは、家です。バーチャルなインターネット上の自分の居場所は整ってきているけど、実際の自分の家の環境はどうなのよ、というところから、自分の家、部屋についてもっと考えるきっかけが作れたら、と考えました。過ごす時間の長さを考えれば、家に対する満足度が少し変わるだけで、生活の満足度は大きく変わると思います。</p><p>では、ちょっと高い家賃を払って、もっと高級な部屋に住むしか無いのか、というと、決してそういうわけではありません。最近は、自分の好みの内装に自由に改装できる賃貸住宅が生まれたり、他の住人と交流しながら暮らせるシェアハウスが増えたり、古い物件を自分でリノベーションして住む人が現れたり、といった新しい動きが、家を取り巻く環境の中で次々と起こっています。</p><p>高度経済成長期の日本であれば、「毎日がむしゃらに働いて、どんどん成長しよう。そのためには家なんて、会社に行きやすければ良いし、寝られさえすれば良い。」という価値観で生きて行けたかもしれません。しかし日本の社会は、経済成長が減速し、人口は減少し始めました。家に新しい価値を求める人が増え始めたのは、そうした変化の中、効率だけを求めるのではなく、家について真剣に考え、自分らしく暮らせる環境を手に入れたい、と考える人が増えたからではないかと思います。</p><p>自分の予算の中で、自分らしく暮らせる環境を手に入れるために、古い物件に自分で手を入れたり、他の人とリビングを共有して交流できる環境を手に入れたり、といった動きが生まれ始めたのではないか、と、そんな風に感じます。</p><p>自分らしく暮らす、と言っても、そもそもどんな可能性があるのか、を知らなくては、なかなか具体化することはできません。「物件ファン」では、これまでとは違う価値観で提供されているあらゆる物件をご紹介していきます。そうした物件を日々眺めることで、「こんな生活もありなのか」といった発見があると思います。</p><p>最初は「なんだか良いな」と思って眺めているだけでも、時間が経つうちにだんだんと、「自分は無垢材のフローリングが好きなんだな」とか、「窓から緑が見える家が好きなんだな」といった発見があると思います。単純に「住む家をさがす」というだけではなく、「自分がどういう暮らしをしたいのかを知る」、つまり、「自分を知る」ことができると思います。そうすれば、今よりもっと満足度の高い、自分らしい暮らしを手に入れるヒントになるかも知れません。</p><p>「物件ファン」をご覧頂いた方々に、一人でも多く、そうした発見が生まれ、暮らしの変化が生まれることにつながれば、と願いながら、これから運営を続けていきたいと思います。</p><p>不動産大好きな方はもちろん、ちょっと暮らしに興味がある、というだけの方でも、ぜひこれからたまにサイトを覗いてみてください。</p><p><a href="https://bukkenfan.jp/">https://bukkenfan.jp/</a></p> jkondo 『数学する身体』を読んで〜僕が身体で感じていたことは、嘘でも無駄でも無かったんだ hatenablog://entry/6653586347145651506 2015-11-18T11:32:37+09:00 2015-11-18T11:34:15+09:00 森田くんが初めて書いた本。「数学する身体」。 わざわざ「本を届けたいので」と、会社の近くまで足を運んでくれて、ランチを共にしながら渡してくれた本。 構想ができてから書き上げるのに4年かかったという本。 もともと、文章を書くときにはとんでもなく集中して、丁寧に言葉を積み上げて、何度も何度も読んで味わえるような、スルメみたいな精緻な文章を書く森田くんが、初めて1冊の本を書いた、という本。 もうそれだけで、読む前から、これはすごい本だ、ということは分かっていた。すごいというのは、とにかく、中身云々の前に、通常では考えられないような思考と集中を持って、作り上げられたものが、今目の前にある、ということだ… <p>森田くんが初めて書いた本。「数学する身体」。<br /> わざわざ「本を届けたいので」と、会社の近くまで足を運んでくれて、ランチを共にしながら渡してくれた本。<br /> 構想ができてから書き上げるのに4年かかったという本。<br /> もともと、文章を書くときにはとんでもなく集中して、丁寧に言葉を積み上げて、何度も何度も読んで味わえるような、スルメみたいな精緻な文章を書く森田くんが、初めて1冊の本を書いた、という本。<br /> もうそれだけで、読む前から、これはすごい本だ、ということは分かっていた。</p><p>すごいというのは、とにかく、中身云々の前に、通常では考えられないような思考と集中を持って、作り上げられたものが、今目の前にある、ということだ。<br /> そういう本を、適当に流し読みすることはできないので、こちらも読むときには多少の心構えが必要だった。<br /> できるだけ頭が冴えている時間を選んで、なるべく本に集中できる環境が整った時に、読むようにした。<br /> それくらいしないと勿体無い、と思った。</p><p>内容は、これまでに、数学の演奏会や、数学ブックトークなど、森田くんが行う数学のライブトークイベントで語られていた内容がベースになりながら、その中でも一筋の道として辿ることができる物語、あえて簡単に書くとすると、僕の理解が正しければだが、「数学が人間の身体から離れて抽象化・形式化していく過程と、再び身体の重要性を認識し、人間の心の不思議に迫った<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%E9%A5%F3%A1%A6%A5%C1%A5%E5%A1%BC%A5%EA%A5%F3%A5%B0">アラン・チューリング</a>と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%AC%B7%E9">岡潔</a>という二人の数学者と森田くんの物語」とでも言うような、一筋の物語が語られている。</p><p>数学のライブトークでは、森田くんから溢れ出る言葉や、身振り手振り、まさに身体全体を使ったパフォーマンスに、ついていくだけで必死、終わった後は、こちらもなぜか少し身体に心地良い疲労感が残り、最高の知的満足度が得られる、という、そういう体験を毎回することになる。そこには、ユーモアに富み、圧倒的なスピードで展開する森田くんの言葉と身体表現が溢れているため、身体全体で取っ組み合いをしているような感覚がある。言葉は柔らかく、空気全体を震わせるため、身体が包まれるような感覚になる。道で言えば、ふかふかの落ち葉や木々に包まれた柔らかい道を、気持よく疾走しているような感覚だ。</p><p>一方でその内容が抽出され、文章に結実された今回の本は、言葉に全く無駄がない。展開する言葉の一つ一つが、しっかりとした意図を持って選び抜かれていることが伝わってくる。いかに長い時間をかけてこの文章が構築されたのかを思わずにはいられない。そのため、より本質的な内容が、固くストレートに頭に入ってくる。こちらも道で言えば、丁寧に敷き詰められた石畳の道を、一歩一歩確かめながら歩いているような感覚だ。</p><p>内容は、ここ最近、特にこの数年間自分自身が感じていることに近く、随所で「そうそう。そうだよなあ」と納得したり、共感することばかりだった。と言うよりも実は、僕がこの数年間で、それまでとは少し違う思考をするようになったきっかけを与えてくれた一人が、森田くんだった。</p><p>自分も一応、理系の学部を卒業した身ではあるが、数学や科学というものは、論理や形式の塊のようなものであるという認識を持っていた。全てが論理的に説明可能であって、この世界はそうした論理的な法則によって動いている、という認識だった。確かにこの世界には、科学がまだ解明していない事柄があるだろうけど、いずれは科学が全ての法則を解明し、この世がどのように動いているのかは論理的に説明できるようになるはずだ、という科学への万能感、一種の幻想を抱いていた。</p><p>このような世界に対する捉え方は、生活の随所に溢れ出てくるものだ。例えば何か問題があれば、その問題を論理的に分析し、論理的に導き出される解決策を着実に実行すれば、解決できるに違いない、と言った考えにつながっていった。例えば人間関係や、会社経営などの問題についても、根底にある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%F0%CB%DC%CB%A1">基本法</a>則を理解し、その法則の上で論理的に導き出される解決法を、その通りに実行すれば必ずうまくいくはずである、といった思考につながっていく。</p><p>しかしどうやら、なかなかそれだけではうまくいかないことがありそうだ、という事を感じ始めていた頃に、森田くんの話を聞く機会があった。そこで森田くんは、「数学は情緒だ」などと言い出したのである。</p><p>情緒などという、いかにも論理とは程遠い言葉が出てくる意外感。しかも、論理の塊のようなものだと思っていた数学をやっている森田くんが、僕がこれまで出会った中でも、とびきり頭の冴えた優秀な人だと思える森田くんが、「情緒」について語り始めるとはどういうことなのか。僕はその意味について、深く考えざるを得なかった。そこには、自分がこれまで見過ごしていた、重要な何かが隠れているに違いないと直感的に感じた。</p><p>このきっかけは、決定的に自分の科学に対する認識を変えてしまった。そして、少し大げさかもしれないが、世界の見方を変えてしまうことになった。</p><p>森田くんが象徴的に引用している、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%AC%B7%E9">岡潔</a>の「数学は、1という数の存在を証明することができない。1を成立させているのは、人間の情緒である。」という主張を聞くと、まず、そんな誰もが知っている基本的な事柄を、数学は証明できないのか。そんな曖昧なものの上に、数学は構築されているのか、という愕然とした気持ちになる。</p><p>しかし、実はどこかで、子どもの頃から身体で感じていたのに、その後たくさんの知識を詰め込んだせいで、まるで無かったことかのように封じ込めていた感覚。たとえば「りんごが1つある」ということを最初に「分かった」と感じた時の身体の感覚のようなものが、突然表舞台に引き戻されてきたような嬉しさがまた、同時に感じられた。僕が身体で感じていたことは、嘘でも無駄でも無かったんだ、という懐かしく温かい気持ちである。</p><p>そう、そもそも僕たちは、人間とはなにか、心とは何か、僕たちが生きるとはどういうことなのか、何も知らないではないか。当たり前のように毎日生きているけれど、なぜ生物として生き続けられるのか、よく分からない。当たり前のように、心があると思っているけれど、心とは何か、よく知らない。</p><p>薄々感じてはいたけれど、なんとなく無かったことにしていた疑問が、突然湧きだしてきて、「そもそも僕たちはほとんど何も分かっていないんじゃないか」、という感覚が自分を覆い始めた。</p><p>僕自身の体験談になってしまったが、この数年間、森田くんと接し、話を聞く中で自分に起きた変化とは、端的に言えばそういうことだ。そして、それだけ大きな変化を起こしてしまった重大なことが、この本には書かれている。</p><p>この本を読めば、心とは何か、が論理的に理解できるわけではない。しかし、僕たちが、いかに心のことや、人間のこと、自然のことを分かっていないか、が分かる。そして、分かっていないながらも、「心とは何か」といった、本質的な問いに向かって歩み続けることの潔さ、そこに生涯をかけ、歩んだ人たちの道のりがいかに尊いものであるかを感じることができる。少なくとも僕たちは、進み続けているのだ、ということを知ることができる。</p><p>その過程では、科学がこの世界を解明できるはずだ、という万能感からの挫折と無力感を感じる時もあるし、自分たちが分かっていないことが分かった、という新たな喜びや、だけど身体は分かっているはずだ、という希望を感じることもある。結果的に、僕自身にはそれらが入り混じったような、複雑な認識が身体に定着しつつある。</p><p>しかし、そのように、人間が分かっていることと、分かっていないことがあり、分かっていないことが分かるかどうかは分からない、という複雑な状況をそのまま捉えることが、実際に複雑な世界を認識する上でとても大事なことなのではないか、と感じている。そして、たとえ気の遠くなるような長い道のりだとしても、それでも今この瞬間瞬間に、少しずつでも本質的な問いに向かって進み続けることが、やはり価値のあることだと感じる。そもそも世界は複雑なのだ。簡単に答えを求めすぎてはいけないのではないだろうか。</p><p>僕はこの本を読んで、数千年にわたって複雑な世界の謎に向かう道を歩んでくれた方々と、そしてその道がいかに魅力に満ちた、意味のある道であるかを教えてくれた森田くんに、心からありがとう、という気持ちになった。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103396512/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51VLj%2BAxphL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="数学する身体" title="数学する身体"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103396512/jkondo0c-22/">数学する身体</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 森田真生</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 新潮社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/10/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4103396512/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログ (7件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> jkondo 「ネットコミュニティの設計と力」を監修させて頂きました hatenablog://entry/6653458415119292482 2015-08-28T14:56:32+09:00 2015-09-04T15:13:01+09:00 僕が監修をさせて頂いた、「ネットコミュニティの設計と力」が8月25日に刊行されました。 (角川学芸出版全集)" title="角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代 (角川学芸出版全集)">角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代 (角川学芸出版全集)出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版発売日: 2015/08/25メディア: Kindle版この商品を含むブログ (3件) を見るこの本は、「角川インターネット講座」というシリーズの中の一冊です。全部で15冊もあります。この企画は、インターネットが本格的に… <p>僕が監修をさせて頂いた、「ネットコミュニティの設計と力」が8月25日に刊行されました。<div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0141TUJHY/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51%2BqjCcNzVL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座> (角川学芸出版全集)" title="角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座> (角川学芸出版全集)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0141TUJHY/jkondo0c-22/">角川インターネット講座5 ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代<角川インターネット講座> (角川学芸出版全集)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/KADOKAWA">KADOKAWA</a> / <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%D1%C0%EE%B3%D8%B7%DD%BD%D0%C8%C7">角川学芸出版</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/08/25</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Kindle">Kindle</a>版</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B0141TUJHY/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログ (3件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><p>この本は、「<a href="http://kci-salon.jp/">&#x89D2;&#x5DDD;&#x30A4;&#x30F3;&#x30BF;&#x30FC;&#x30CD;&#x30C3;&#x30C8;&#x8B1B;&#x5EA7;</a>」というシリーズの中の一冊です。全部で15冊もあります。この企画は、インターネットが本格的に普及し始めてから20年ほどが経ち、「このへんで一度これまでの日本のインターネットの全体をまとめておきましょう」と角川会長が仰って始まった、というなかなか壮大なプロジェクトです。</p><p>他の巻では、インターネット界の大御所の皆さんが監修を担当されており、インターネットコミュニティについての巻の監修をしてもらえないか、というご依頼を頂いた際には、自分には到底無理だと感じ、一旦お断りをさせて頂きました。そもそも監修という作業をしたこともありませんし、自分にはとても、という気持ちでした。</p><p>その後、改めて他の監修者の方などからもご連絡を頂きました。お世話になっている方からご依頼を頂いたり、時間的には何とかなりそうだということもあって、やれる範囲でやってみよう、と不安ながらお引き受けすることにしました。もう1年以上も前のことです。</p><p>いざ監修を進め始めると、今度は内容をどうするか、という問題が持ち上がりました。</p><p>「インターネットコミュニティについてまとめる」という漠然としたテーマはあるものの、内容はある程度お任せ頂いていました。しかし、「インターネットコミュニティ」と言っても、いったいどういう切り口でまとめれば良いのか、最初は見当がつきませんでした。</p><p>そこで、角川の編集者の方々や、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>のメンバーとともに、どういう内容が盛り込めると良いか、議論を続けました。</p><p>まずはインターネットコミュニティが実際どう発展してきたか、といった歴史的なところは抑えたい、という意見が出ました。確かにこれは必要です。そこで、これまでのネットコミュニティがどう発展してきたかを、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%E6%A1%BC%A5%B6%A1%BC">はてなユーザー</a>でもある <a href="http://blog.hatena.ne.jp/yomoyomo/">id:yomoyomo</a> さんにまとめて頂くことにしました。</p><p>それから出てきたのが、「流行るコミュニティと流行らないコミュニティを分けるのは何か?」という疑問でした。「インターネットコミュニティを作った経験がない者からすると、コミュニティがうまく行ったりいかなかったりする理由がいまいちよく分からない」ということでした。これはなるほど、と思いました。というか、自分自身よく分かっていないな、と思いました。</p><p>確かに、資本だけでもないし、技術だけでもないし、マーケティングだけでもないし。コミュニティがうまくいく要件って一体何なんだろう、と改めて疑問に思いました。一度整理して考えてみたい、と感じました。</p><p>技術やマーケティング、ビジネスなど、インターネットコミュニティが成長する際に必要な要素はたくさんありますし、それぞれがうまくかみ合わなければ、継続的な成長は難しいでしょう。ただ、そうした専門分野は多岐にわたり、さらにそれぞれの分野ですでに専門書が多数出ています。そんな中、「うまくいくコミュニティはどこから生まれるのか」という疑問については、なかなか語られることが少ないのではないか、と考え、今回はこの疑問に向き合ってみたいと考えました。</p><p>そこで、数々のインターネットコミュニティの立ち上げのご経験がある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B1%A4%F3%A4%B9%A4%A6">けんすう</a>(<a href="http://blog.hatena.ne.jp/kensuu/">id:kensuu</a>)さんこと古川健介さんに、立ち上げのノウハウをまとめて頂くことにしました。これまでに培った貴重なノウハウを、惜しげも無く放出して頂けました。これだけでも、ネットコミュニティを立ち上げたい人にとっては相当な価値のある内容だと思います。</p><p>さらに、コミュニティ運営者の視点からだけでなく、ユーザーの視点からもインターネットコミュニティが立ち上がる時に何が起こっているのかを語って頂きたい、と考え、インターネットコミュニティに詳しい <a href="http://blog.hatena.ne.jp/Hagex/">id:Hagex</a> さんに一章をお願いしました。Hagexさんはネットコミュニティの立ち上がりを恋愛の初期と対比させるという、想像もしない、でも言われてみればとっても納得感のある切り口で、ユーザーの心理に迫って頂けました。</p><p>サービス運営者の視点、ユーザーの視点それぞれから、非常に興味深い内容が揃ったと思います。</p><p>ここまで来て、さらにどういう内容を盛り込めば本の内容が広がるのか、を考えました。監修作業を進めるうちに、どんどんと膨らんできたのは、「そもそもコミュニティってなんだろう?」という疑問です。普段から何気なしに「コミュニティ」という言葉を使っていますが、そもそも人が作るコミュニティとは何か、人はなぜコミュニティを作るんだろうか、という疑問が生まれてきました。</p><p>インターネットコミュニティも、人が作るコミュニティの一形態、あるいは一側面に過ぎません。インターネットコミュニティの本質に迫ろうとすれば、人のコミュニティについて考えざるを得ないことに気づきました。</p><p>そこで、人のコミュニティとは何か?という疑問に答えて頂ける方を探す作業が始まりました。これが難航しました。一体どういう分野の方に語って頂くと、コミュニティが分かるのか、なかなか思い当たりません。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%B3%D8">社会学</a>やネットワーク理論など、さまざまな専門分野で活躍されている方の書籍にあたりましたが、なかなかぴったりの内容に出会えませんでした。</p><p>そんな中、たまたま新潮社さんの「考える人」で、山極寿一さんの「家族ってなんだ?」という記事を目にしました。山極寿一さんは、現在<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C2%E7%B3%D8">京都大学</a>の総長ですが、もともとゴリラを中心とした霊長類の研究者です。その山極さんが、数々の霊長類との対比から、「人はなぜ家族を必要とするのか」を語られていました。この記事を読んだ時に、「これだ!」と感じました。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005RKZPAI/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51V%2BMsFQ0CL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="考える人 2015年 02月号" title="考える人 2015年 02月号"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005RKZPAI/jkondo0c-22/">考える人 2015年 02月号</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 新潮社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 新潮社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/12/25</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 雑誌</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B005RKZPAI/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><p>インターネットに関する本を作る際に、まさか霊長類学者の方に原稿をお願いすることになるとは、最初は全く想像もしませんでした。しかし、いざ山極さんの書籍なども拝読してみますと、僕たちが求めていた内容がそこにあると感じました。</p><p>よくよく考えてみると、インターネットコミュニティというのは、人が作る新しい形のコミュニティです。その新種のコミュニティについて考えるにあたり、進化史を逆にさかのぼって、霊長類が作るコミュニティと人のコミュニティの対比から人のコミュニティを考えることで、その先にあるインターネットコミュニティの輪郭がより明確になると考えました。</p><p>ぜひ山極さんにも一章書いて頂きたい、という希望は固まったものの、総長の仕事もお忙しく、引き受けて頂くのは難しいのではないか、と思われました。しかし、今回幸運にもお受け頂くことができたのです。</p><p>山極さんの章では、数ある霊長類の中で「人のコミュニティ」だけが持っている特徴など、目からうろこが落ちるような内容も含めて、本巻にぴったりの内容を語って頂いています。</p><p>コミュニティの本質に触れたあと、最後は「これからインターネットコミュニティはどうなっていくのか」という、未来に向けて話で締めたいと思いました。</p><p>これからの未来を語るにあたって、「どういうサービスが流行りそうか」といったトレンドの話ではなく、できればこれからのインターネットコミュニティが必要とされる社会背景も含めた、大きな視点での内容を盛り込みたいと考えました。そのような前提で見渡した時に、長い歴史を踏まえて俯瞰した視線で日本の社会やコミュニティについて語られている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%AD%B0%E6%CE%C9%C5%B5">広井良典</a>さんに行き着きました。</p><p>広井さんは、ご著書の「人口減少社会という希望」などで、長らく続いた人口増加が減少に転じ、経済成長もピークを超えた日本社会が、これからどうなっていくか、について述べられています。その内容は決して悲観的なものではなく、むしろ明治から最近までの状態に少し無理があったのではないか、という落ち着いた姿勢を前提とした上で、より自然な状態へと着地していく未来を描かれています。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022630019/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51COYFnK0LL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書)" title="人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022630019/jkondo0c-22/">人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%AD%B0%E6%CE%C9%C5%B5">広井良典</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%AB%C6%FC%BF%B7%CA%B9">朝日新聞</a>出版</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/04/10</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4022630019/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログ (10件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><p>これまでのインターネットコミュニティが必要とされた社会背景には、リアルな社会の中で、職場と自宅の間に豊かなコミュニティが存在しない窮屈さがあり、そこを補完するようにインターネットコミュニティが繁栄したのではないか、と僕自身感じていました。広井さんのお話は、そのように漠然と感じていた感覚と合致し、日本の社会をより具体的に述べられることで、自分の認識がどんどん整理されていくように感じました。そんな広井さんに、これからの日本社会の中でコミュニティはどうなっていくのか、インターネットはどういう役割を果たしていけるのか、を語って頂きました。</p><p>最初は「どうしたら良いのか」と途方に暮れながら始めた監修作業ですが、こうして1年以上の作業を終えてみると、幅の広い充実した内容が集まったと感じています。</p><p>購入するとちょっとお高い本ですが、機会があればぜひ手にとって頂ければと思います。</p> jkondo 豊島美術館に行きました hatenablog://entry/8454420450088374175 2015-03-17T14:55:26+09:00 2015-03-17T15:05:20+09:00 その形をまだ見たことがない人に、どう表現すればこの形が伝わるだろうか。 なめらかな曲線をした、大きな深いお皿を、うつ伏せに置いたような形の建造物で、その中に、まるでどら焼きの中に入るかのように、人が入ることができるもの。こんな感じ??四国に行く用事があったので、帰りに瀬戸内海に浮かぶ小島、豊島(てしま)にある豊島美術館に寄ってみた。 少し変わった美術館で、展示されているのはさきほど紹介したような形の建造物というか、オブジェというか、そういうコンクリートの物体のみ。中の空間は想像したよりもずっと大きくて、ミニサッカーくらいできるんじゃないか、というくらいの広さだった。どの方向を向いても、非日常的… <p>その形をまだ見たことがない人に、どう表現すればこの形が伝わるだろうか。<br /> なめらかな曲線をした、大きな深いお皿を、うつ伏せに置いたような形の建造物で、その中に、まるでどら焼きの中に入るかのように、人が入ることができるもの。こんな感じ??</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20150317/20150317144804.jpg" alt="f:id:jkondo:20150317144804j:plain" title="f:id:jkondo:20150317144804j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>四国に行く用事があったので、帰りに瀬戸内海に浮かぶ小島、豊島(てしま)にある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%AD%C5%E7%C8%FE%BD%D1%B4%DB">豊島美術館</a>に寄ってみた。<br /> 少し変わった美術館で、展示されているのはさきほど紹介したような形の建造物というか、オブジェというか、そういうコン<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A5%C8">クリート</a>の物体のみ。中の空間は想像したよりもずっと大きくて、ミニサッカーくらいできるんじゃないか、というくらいの広さだった。</p><p>どの方向を向いても、非日常的な、ミニマムな光景が目に飛び込んでくる。どの向きに写真を撮っても絵になる空間。</p><p>入り口から建物の中に入ると、すでに中にいる人たちが数人いて、その人たちがまた作品の一部のようだった。灰色の広い空間の中に、ぽつり、ぽつり、と人が立っている。5人ほど人がいる時がちょうど具合が良いと感じた。</p><p>落ち着きの良い場所を見つけて地面に座り、しばらく黙って入ってくるものを感じてみた。耳を澄ますと、2つの開口部から木が風に揺れる音や、鳥の声が聞こえてくる。吹き抜けていく風から、瀬戸内海に浮かぶ島の空気を感じる。遠くから船の汽笛が聞こえる。</p><p>視覚だけでなく、聴覚や触覚、五感を全部使って感じられる。これはコン<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A5%C8">クリート</a>の空間を感じる場所ではなく、島全体を感じることができる場所だ。何も無いおかげで、余計にたくさんのものが入ってくる。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20150317/20150317144755.jpg" alt="f:id:jkondo:20150317144755j:plain" title="f:id:jkondo:20150317144755j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>帰りがけに美術館の方とお話していたら、「何も展示がないのにこれのどこが美術館なんだ」とか「これは一体なんなんだ」と言って怒り出すお客さんもいるらしい。まあ分からなくもないけど、これはこれ、ですよね。目の前にあるこれをただ、そのまま感じられたら気持ちが良い。どら焼きだろうとなんだろうと、説明しようと思うと何か適当なラベルが必要だけど、実物はここに来て、体で感じたそのものでしかないし、それで十分だ、と思った。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4990543610/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41QQxERV5wL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="豊島美術館 写真集" title="豊島美術館 写真集"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4990543610/jkondo0c-22/">豊島美術館 写真集</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%E2%C6%A3%CE%E9">内藤礼</a>,<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%BE%C2%F4%CE%A9%B1%D2">西沢立衛</a>,<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%EB%CC%DA%B8%A6%B0%EC">鈴木研一</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> millegraph</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2011/10/17</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li> <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 13回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4990543610/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログ (2件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4871404285/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41yFUQYG1dL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="GA ARCHITECT 妹島和世+西沢立衛 2006-2011" title="GA ARCHITECT 妹島和世+西沢立衛 2006-2011"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4871404285/jkondo0c-22/">GA ARCHITECT 妹島和世+西沢立衛 2006-2011</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%F3%C0%EE%B9%AC%C9%D7">二川幸夫</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ADAエディタトーキョー</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2011/01/26</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> ペーパーバック</li><li> <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 3回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4871404285/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> jkondo 110kmあった実家までの距離が90kmに! hatenablog://entry/8454420450086681362 2015-03-03T11:34:55+09:00 2015-03-03T13:35:24+09:00 今住んでいる京都から、実家のある三重県菰野町まで、昔から何度も車や自転車で往復しています。 実家までの距離は、下道で行くと昔からずっと110km。最近は新名神高速ができて、車での移動は随分早くて短くなったものの、自転車では110kmあるものとずっと思っていました。ところが、先週末に久しぶりに「実家まで自転車で走ってみよう」と思い立ち、「そういえば」と思って、Google Mapの徒歩モードで実家までのルート検索をしてみたところ、なんと距離90kmと出るではありませんか。 「そんなばかな!どうしたら20kmも短くなるんだ!」と思ってよくよくルートを見てみると、細い道をうまくつないで、上手に斜めの… <p>今住んでいる京都から、実家のある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B0%BD%C5%B8%A9">三重県</a><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%D6%CC%EE%C4%AE">菰野町</a>まで、昔から何度も車や自転車で往復しています。<br /> 実家までの距離は、下道で行くと昔からずっと110km。最近は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%CC%BE%BF%C0">新名神</a>高速ができて、車での移動は随分早くて短くなったものの、自転車では110kmあるものとずっと思っていました。</p><p>ところが、先週末に久しぶりに「実家まで自転車で走ってみよう」と思い立ち、「そういえば」と思って、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Google">Google</a> Mapの徒歩モードで実家までのルート検索をしてみたところ、なんと距離90kmと出るではありませんか。<br /> 「そんなばかな!どうしたら20kmも短くなるんだ!」と思ってよくよくルートを見てみると、細い道をうまくつないで、上手に斜めの道をたどっていくルートになっています。確かに地図で見ていても、細かく曲がって距離を稼げば、多少は短くなるかも、ということは思っていましたが、まさか20kmも短くなるなんて。<br /> ということで、本当に90kmで実家までたどり着けるのか、今回は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Google%C0%E8%C0%B8">Google先生</a>の言うとおりに走ってみました。</p><p>途中で2度ほどルートから外れてしまって少し余分に走ってしまったものの、結果は91km!本当に20km短縮できてしまいました。これはすごい!</p><p><iframe height='405' width='590' frameborder='0' allowtransparency='true' scrolling='no' src='https://www.strava.com/activities/260808572/embed/e9d367673810496163db3705487b8598fa98c503'></iframe></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Google">Google</a> Mapがなかった時代は、紙の地図を見て走っていました。それで、多少ショートカットできるかも、という道があったとしても、正確にそれで何km短縮できるかは、実際に走り比べてみないと分かりませんでした。さらに、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/GPS">GPS</a>端末がなければ、細い道をくねくねとトレースするのは骨の折れる作業で、いちいち地図を出して道を確認しながら走るくらいなら、分かりやすい道をさっと走ってしまったほうが速い、という時代でした。</p><p>しかし、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Google">Google</a> Mapのような細かい最短経路探索が簡単にできるサービスができ、さらにそこで示されたルートをリアルタイムに確認できる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/GPS">GPS</a>端末が生まれたことで、これまではあまり現実的ではなかった最短経路サイクリングが出来るようになっていることを実感しました。</p><p>今回のルートは徒歩モードで出てきたルートだったので、「こんな道を行くの!?」というような砂利のあぜ道や、歩行者しか歩けない歩道橋もあったのですが、概ね自転車で走ることが出来ました。<br /> さらに、斜めの道というのは、古くからの街道や、川に沿った道など、古くからの味わいのある道が多く、実際<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E6%BB%B3%C6%BB">中山道</a>の旧街道を走ることができたりして思わぬ楽しみ方が出来ました。徒歩モードすごい!また機会があれば別の場所でも試してみようと思います。</p><p><a href="https://instagram.com/p/zoHrclFbxJ/" class="http-image" target="_blank"><img src="https://instagram.com/p/zoHrclFbxJ/media/?size=m" class="http-image" alt="https://instagram.com/p/zoHrclFbxJ/"></a><br /> <a href="https://instagram.com/p/zoHrclFbxJ/">&#x4E2D;&#x5C71;&#x9053;&#x306E;&#x65E7;&#x8857;&#x9053;&#x3002;&#x53E4;&#x3044;&#x5EFA;&#x7269;&#x306A;&#x3069;&#x304C;&#x9053;&#x6CBF;&#x3044;&#x306B;&#x6B8B;&#x3063;&#x3066;&#x3044;&#x307E;&#x3057;&#x305F;&#x3002;</a><br /> <a href="https://instagram.com/p/zoXqzElb6o/" class="http-image" target="_blank"><img src="https://instagram.com/p/zoXqzElb6o/media/?size=m" class="http-image" alt="https://instagram.com/p/zoXqzElb6o/"></a><br /> <a href="https://instagram.com/p/zoXqzElb6o/">&#x6C38;&#x6E90;&#x5BFA;&#x30C0;&#x30E0;&#x3002;&#x8ECA;&#x3067;&#x306F;&#x901A;&#x3089;&#x306A;&#x3044;&#x9053;&#x3067;&#x3059;&#x3002;</a></p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00P8V9S6S/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/512kjk8ilOL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ガーミン(GARMIN) EDGE 1000J Di2対応 日本語版 GPSナビ搭載サイクルコンピューター(アウトフロントマウント付属) 004400" title="ガーミン(GARMIN) EDGE 1000J Di2対応 日本語版 GPSナビ搭載サイクルコンピューター(アウトフロントマウント付属) 004400"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00P8V9S6S/jkondo0c-22/">ガーミン(GARMIN) EDGE 1000J Di2対応 日本語版 GPSナビ搭載サイクルコンピューター(アウトフロントマウント付属) 004400</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ガーミン</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> その他</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00P8V9S6S/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00DOQTVK2/jkondo0c-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41nlxDoPRoL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ガーミン(GARMIN) エッジ EDGE 810J 日本語版 GPS搭載サイクルコンピューター アウトFマウント付属 004295" title="ガーミン(GARMIN) エッジ EDGE 810J 日本語版 GPS搭載サイクルコンピューター アウトFマウント付属 004295"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00DOQTVK2/jkondo0c-22/">ガーミン(GARMIN) エッジ EDGE 810J 日本語版 GPS搭載サイクルコンピューター アウトFマウント付属 004295</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ガーミン(<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/GARMIN">GARMIN</a>)</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> その他</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00DOQTVK2/jkondo0c-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div>最短経路を行く際の強い味方<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Garmin">Garmin</a>。(僕はEDGE 705を使っています)</p> jkondo Tech Instituteセミナーで講演をさせて頂きました hatenablog://entry/8454420450085779609 2015-02-27T12:03:12+09:00 2015-02-27T12:46:30+09:00 大阪で行われたTech Instituteオープンセミナーで講演をさせて頂きました。 「関西から起業するとは」というタイトルで講演のご依頼を頂き、京都で起業して、今も京都と東京で事業を営んでいる者としてお話をさせて頂きました。アメリカでは、経済の中心である東海岸ではなく、西海岸のシリコンバレーがネット産業の集積地として成長しました。インターネットが普及し始めた頃は、日本でも東京ではない場所でネット産業が成長する可能性もあっても良いのではないか、と考えていましたが、ネットが普及し始めてから20年もの時間が経過し、そろそろ事実は事実としてまず認識する必要が有ると思いました。この20年の結果を見ます… <p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20150227/20150227120044.jpg" alt="f:id:jkondo:20150227120044j:plain:w300:right" title="f:id:jkondo:20150227120044j:plain:w300:right" class="hatena-fotolife hatena-image-right" style="width:300px" itemprop="image"></span></p><p>大阪で行われた<a href="http://techinstitute.jp/business_coures.php">Tech Institute&#x30AA;&#x30FC;&#x30D7;&#x30F3;&#x30BB;&#x30DF;&#x30CA;&#x30FC;</a>で講演をさせて頂きました。<br /> 「関西から起業するとは」というタイトルで講演のご依頼を頂き、京都で起業して、今も京都と東京で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>を営んでいる者としてお話をさせて頂きました。</p><p>アメリカでは、経済の中心である<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%B3%A4%B4%DF">東海岸</a>ではなく、西海岸の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%EA%A5%B3%A5%F3%A5%D0%A5%EC%A1%BC">シリコンバレー</a>がネット産業の集積地として成長しました。インターネットが普及し始めた頃は、日本でも東京ではない場所でネット産業が成長する可能性もあっても良いのではないか、と考えていましたが、ネットが普及し始めてから20年もの時間が経過し、そろそろ事実は事実としてまず認識する必要が有ると思いました。</p><p>この20年の結果を見ますと、日本におけるネット産業は、東京にかなり集中している産業となり、出版や放送といった他のメディア産業に近い産業構造となってきたのではないかと思います。特に、インターネットで完結するようなビジネスに関しては、企業数や、産業に従事している人の数など、どんどん東京と他の地域の差が広がっているのが原状だと思います。</p><p>そういう中で、関西でIT系分野で起業をすることにはどういう意味があるのか、が話のポイントでした。僕が具体的な可能性を感じるポイントとして、1. 0から1を作る、2. B向けビジネス、3. 地域密着型、4. ハードウェア連携、の4つを挙げさせてもらいました。</p><p>将来的に大きな<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>への成長を目指すとしても、とりあえずスタートするときには必ずしも大きな組織やお金が必要ではなく、むしろ集中してア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>を形にすることが必要ですから、そういう「0を1にする」ことは地方でも十分にできるのではないか、と思います。<br /> そこから先にどう発展させていくかですが、法人向けのB向けビジネスは比較的地方でも成り立ちやすい気がします。地域密着というのは、例えば観光など、地域と密着せざるを得ない分野でのIT活用です。ハードウェアは、メーカーや技術者の方との連携が必要となるため、メーカーの多い関西での動きも面白そうです。</p><p>とまあ、こういう現実的な話を踏まえた上で、付け加えさせていただいたのが自然や環境のことです。地方では、自然に近い場所で生活ができたり、家族や子どもと一緒に過ごせたり、食事が美味しかったり、といった、人間としての基本的な活動を行う上での環境の良さがあります。経済的な競争、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%FE%B2%C1%C1%ED%B3%DB">時価総額</a>や報酬といった数字の競争のみではなく、人間として生きていくことの豊かさも同時に追求できるところに大きな価値があると感じます。</p><p>環境が良いので人間として豊かな生活ができます、というだけではなく、そもそも、大ヒットするサービスや製品というものは、本来人間にとって必要であったものが「発見」された、という感覚があります。例えば自動車が生まれると、人間は自動車のない世界には戻れないように、その製品が世に生まれると不可逆的な変化が起こり、その製品がない世界には戻れなくなるようなものが、最も息が長く、たくさんの人に必要とされる製品となるのではないでしょうか。</p><p>では、次にどういう製品が人間には必要とされているのか、を「発見」するためには、人間が本能的に次に何を求めているのか、を考える必要があります。そのためには人間を知る必要が有ると思います。その人間は、大きな自然の中の一部であり、自然から完全に切り離されては生きられない生物ですから、そういう意味で自然を知ることは、ものづくりの本質に迫る重要なことなのではないかと感じます。実際に、「この方の発想は面白い」と感じるような発想を持った方は、幼少期に自然の中でたくさん遊んでいたような方が多いと感じます。技術は、人間を自然からどんどんと引き離す方向に進化しますが、自然と人工物の間の距離が近い場所で、両方を行ったり来たりしながら、人間が次に必要とするものを着想していけたら楽しいと思います。</p><p>自分たちも何かもっと面白い事例になれるように努力を続けていきたいと思いますので、一緒に挑戦しましょう!ということで話は締めさせて頂いたのですが、参加者の方や、一緒に登壇された皆さんともそこから色々と話が盛り上がり、楽しい時間を過ごさせて頂きました。どうもありがとうございました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20150227/20150227120156.jpg" alt="f:id:jkondo:20150227120156j:plain" title="f:id:jkondo:20150227120156j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p> jkondo 裏銀座から槍ヶ岳に登ってきました hatenablog://entry/12921228815731794275 2014-09-02T07:33:44+09:00 2014-09-02T07:33:44+09:00 深田久弥は『日本百名山』の中で、 一生に一度は富士山に登りたいというのが庶民の願いであるように、いやしくも登山に興味を持ち始めた人で、まず槍ヶ岳の頂上に立ってみたいと願わない者はないだろう。 と、書いています。どこから見ても「あれが槍ヶ岳だ」と分かる山というのも、富士山と並んで槍ヶ岳くらいかも知れません。北アルプスの縦走路が重なる交差点にあり、槍のように尖った穂先がとても特徴的で格好良い。ということで、槍ヶ岳は日本の山の中でもとても存在感のある山ですが、まだ登ったことがない。そのうち登れるだろう、と思っていたんですが、そうこうしている間にしばらく山から足が遠のき、38歳になっていました。 昨年… <p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901124304.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901124304j:plain" title="f:id:jkondo:20140901124304j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%BC%C5%C4%B5%D7%CC%EF">深田久弥</a>は『<a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4101220026/jkondo0d-22">日本百名山</a>』の中で、</p> <blockquote> <p>一生に一度は富士山に登りたいというのが庶民の願いであるように、いやしくも登山に興味を持ち始めた人で、まず<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>の頂上に立ってみたいと願わない者はないだろう。</p> </blockquote> <p>と、書いています。</p><p>どこから見ても「あれが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>だ」と分かる山というのも、富士山と並んで<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>くらいかも知れません。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の縦走路が重なる交差点にあり、槍のように尖った穂先がとても特徴的で格好良い。ということで、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>は日本の山の中でもとても存在感のある山ですが、まだ登ったことがない。そのうち登れるだろう、と思っていたんですが、そうこうしている間にしばらく山から足が遠のき、38歳になっていました。<br /> 昨年くらいからふと、3000m級の稜線が無性に恋しくなって、あの独特の空気、景色、星空、稜線、広大な空間の中に身を置きたい、夜を越えてみたい、という気持ちが高まってきました。少し時間にも余裕ができ、1年越しの思いをついにこの夏に果たすことができました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901124545.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901124545j:plain" title="f:id:jkondo:20140901124545j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>今回歩いたルートは、通称「裏銀座」と呼ばれる、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の縦走ルートです。裏というからには表があって、表の方は、燕岳、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E7%C5%B7%B0%E6%B3%D9">大天井岳</a>などを通るルートで、比較的にぎやかです。それに比べて裏銀座は、裏というだけあって少し地味目。良く言えば、自分と向き合えるルート、ということで、まあ一人で歩くにはむしろこちらの方が雰囲気に浸れて良さそうだということで裏を選びました。</p><p>単純に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>だけ登るのであれば、登って降りてくるだけの短いルートも有りますが、せっかく<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の稜線に登るのであれば、数日間稜線の上で滞在できる縦走の方が涼しいし景色も良いし良かろう、と思い、しかしよく考えると自分自身過去最長となる5日間の単独縦走をしてみることにしました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901131911.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901131911j:plain" title="f:id:jkondo:20140901131911j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>裏銀座ルートの入口は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%AE%C7%BB%C2%E7%C4%AE">信濃大町</a>。そこからタクシーで高瀬ダムまで行き、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%CB%B9%BB%D2%B3%D9">烏帽子岳</a>へ標高差1200mほど登ります。ここはブナ立尾根と呼ばれ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>三大急登と呼ばれる坂です。まあ、標高1000m以上登る山道で、しんどくない道は無いと思いますので、特別に急かというとこんなものだろう、という気もします。</p><p>それよりも、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">アルプス</a>の主稜線まで登ることのなにが一番辛いかというと、途中ではほとんど景色が見えず、ただただ登りが続くことだと思います。だから、せっかく登ったんだし、しばらく上で縦走しよう、という発想になるわけです。</p><p>「縦走をしてます」というと、「すごいですね、自分はまだそこまでできません」というようなことを仰る方も結構いらっしゃいますが、僕からするとむしろ縦走は登ってしまえば楽ちんで、景色も良いし、標高差もせいぜい数百mしかないので、天上の散歩、みたいな感覚で、下から登って翌日にまた下る方がよっぽど体力的にはきつい気がします。ということで縦走はオススメです。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901140932.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901140932j:plain" title="f:id:jkondo:20140901140932j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>それで、前置きが長くなりましたがこのブナ立尾根、登るまでは辛抱の登山だ、と思っていたんですが、途中の森林がなかなか素晴らしく、樹齢100年を超えるのではないかと思われる巨樹や、苔むした岩などが目を楽しませてくれました。こういう楽しみ方は学生時代にはできなかったのですが、植物や岩とも仲良くなって、随分楽しみが増えました。年をとるのも悪いことばかりじゃないですね。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901141127.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901141127j:plain" title="f:id:jkondo:20140901141127j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の主稜線まで登ると現れるのが烏帽子小屋。そこから1時間くらいで<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%CB%B9%BB%D2%B3%D9">烏帽子岳</a>をピストンすることができます。</p><p>今年のお盆休みは太平洋高気圧が弱くて前線が日本列島に停滞し、全体的に天気が悪いということだったので、展望が無かったら小屋でおとなしくしていようと思っていたのですが、幸い初日は展望があり、空荷でピストンしてきました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%CB%B9%BB%D2%B3%D9">烏帽子岳</a>は頂上の岩が本当に烏帽子の形をしていて、この岩のてっぺんに登ります。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901141325.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901141325j:plain" title="f:id:jkondo:20140901141325j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>よくよく考えてみると、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">日本アルプス</a>の主稜線に立つのはもう15年振りくらいになってしまっていました。仕事を始めてからは山からすっかり遠のいてしまっていたので、実は学生の時以来の稜線歩き。ああそうだ、こういう感じだったよなあ、と思いながら稜線を歩く至福の瞬間。明日からしばらく、この大空間と戯れることができるかと思うと、否が応でも胸が高鳴ります。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901141939.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901141939j:plain" title="f:id:jkondo:20140901141939j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>翌朝は奇跡的に晴れ。縦走の出発を祝福するかのようなご来光でした。<br /> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%CB%B9%BB%D2%B3%D9">烏帽子岳</a>で出会った大阪から来られたパーティーの皆さんとも仲良くなり、一緒に朝日を眺めました。</p><p>「夕焼けは晴れ、朝焼けは雨」、ということわざに違わず、このあと天候は荒れ模様になりますが、ひとまずこんな光景が見られただけで大満足です。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901142337.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901142337j:plain" title="f:id:jkondo:20140901142337j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>2日目は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%CB%B9%BB%D2%B3%D9">烏帽子岳</a>から三俣山荘を目指します。朝はまだ晴れていて、雲海を下に眺めながら絶景の中を歩くことが出来ました。</p><p>が、次第に風が強くなってきて、雲が出始め、そして雨が降り始めました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901142511.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901142511j:plain" title="f:id:jkondo:20140901142511j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>風が強くなり、稜線を歩いていると吹き飛ばされそうになるような風もたまに吹いてきたため、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%B8%FD%B8%DE%CF%BA">野口五郎</a>小屋で停滞される方もいらっしゃいました。が、まだ時間も早く、どうしても立っていられない、という程でもなかったので、僕は先に進みました。</p><p>この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%B8%FD%B8%DE%CF%BA%B3%D9">野口五郎岳</a>から<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%E5%BE%BD%B3%D9">水晶岳</a>の間の稜線は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の中でも特に風が強い場所だそうで、確かにたまに「おっとっと」となるほどの突風が吹いてくるため、岩場などでは特に手も使ってしっかり体を支えながら進む必要がありました。</p><p>写真は水晶小屋の手前の切り立った稜線の道ですが、よくもまあこの強風でこんな場所を歩いたなあ、と自分でも思いながら、雨の中振り返って撮った写真です。</p><p>風が強いので<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%E5%BE%BD%B3%D9">水晶岳</a>と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%C9%B1%A9%B3%D9">鷲羽岳</a>はショートカット。縦走でもしないと登れない<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%B4%CC%BE%BB%B3">百名山</a>を2つもカットするのは惜しい気もしましたが、風も強くて危ないのでまっすぐ三俣山荘を目指しました。水晶と鷲羽はまたの機会に来たいと思います。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901143042.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901143042j:plain" title="f:id:jkondo:20140901143042j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>なんとか無事に三俣山荘に到着し、2日目は終了です。</p><p>今回はテントや寝袋や調理器具は一切持たず、全て山小屋宿泊前提で荷物を軽くして山に入りました。<br /> 昔は、「山小屋に宿泊しながら山に登るなんて富豪がやることだ。本当の登山じゃない」くらいの勢いで山小屋登山をバカにしていた気がするのですが、今やそんな勢いは全くなく、迷わず小屋に泊まります(笑)。</p><p>ところでこの三俣山荘は伊藤正一さんという方がオーナーさんで、雲ノ平山荘、水晶小屋と合わせて3つの山小屋を経営されているのですが、この伊藤正一さんは『黒部の山賊』という大変に興味深い本を書かれています。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4635047687/jkondo0d-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51wudEg2B6L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="定本 黒部の山賊 アルプスの怪" title="定本 黒部の山賊 アルプスの怪"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4635047687/jkondo0d-22/">定本 黒部の山賊 アルプスの怪</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 伊藤正一</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%A4%C8%B7%CC%C3%AB%BC%D2">山と渓谷社</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/02/22</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4635047687/jkondo0d-22" target="_blank">この商品を含むブログ (2件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><p>詳しくは読んでいただくのが一番ですが、少しご紹介をすると、三俣山荘周辺の黒部源流域にはかつて山賊が暮らしていて大変恐れられていたらしいのですが、伊藤さんはこの山賊たちと仲良くなって一緒に山小屋を再建していったというのです。</p><p>さらに黒部源流域周辺には、カッパが出るという話や、「オーイ、オーイ」と呼ぶ声に「オーイ」と返すとおかしなところに連れて行かれて遭難してしまうので、「ヤッホー」と返事しないといけない、という、登山をする上で非常に有益な情報も盛り込まれています。</p><p>天気が少し荒れれば自分なんてすぐに吹っ飛ばされてしまうような、自然への畏怖を感じざるをえない場所に身を置いてみると、どこからともなく声が聞こえたり、不可解な出来事があると、「これはカッパの仕業だな」と考えたくもなるものです。</p><p>人間よりも自然の力が圧倒している場所において、言い伝えや信仰がどのように生まれていくのかが分かるような、そういう本でもありました。自分よりもどうしようもなく大きなものに対峙する知恵。日本古来の自然に対する信仰なども、こうして生まれたのではないでしょうか。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901151337.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901151337j:plain" title="f:id:jkondo:20140901151337j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>3日目は朝から雨。三俣山荘から三俣蓮華岳、双六岳を経て、双六小屋方面を目指します。</p><p>この区間は稜線を避けた巻道ルートがあり、悪天候だったので多くの方がそちらを選んでいました。僕も天気がもっと荒れていればそちらに行ったと思いますが、早朝のうちはまだ小降りで風も弱かったので、三俣蓮華岳、双六岳を通って稜線ルートを行くことに。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901145652.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901145652j:plain" title="f:id:jkondo:20140901145652j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>巻道との分岐点で、「おお!あとたった15分登れば三俣蓮華岳に到着ですね!しかも巻道と稜線ルートは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A1%BC%A5%B9%A5%BF%A5%A4%A5%E0">コースタイム</a>で30分しか変わらないんですね!」とか楽しそうに話をしていたら、巻道を行こうとしていた個人の方が2名、3人組が1組、「僕(私たち)も稜線ルートを行こうかなあ」と言い始め、いつの間にか全員行くことに(笑)。なぜか隊長に指名されて、個人メンバー3人の先頭を歩いて双六を目指すことになりました。</p><p>途中で別れましたが、3人組パーティーのうちお二方は女性で、とても明るく話をされていて、それで随分元気をもらいました。明るいことは強さだと思いました。</p><p>旅は道連れ、世は情け。悪天候でも同行者がいると心強いものです。<br /> 「夜のなかを歩みとおすときに助けとなるものは、橋でも翼でもなくて、友の足音だ。」と、ヴァルター・ベンヤミンさんも言っています。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901151507.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901151507j:plain" title="f:id:jkondo:20140901151507j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>双六小屋に到着するとさらに雨が激しくなり、雷も鳴り始めました。この先の西鎌尾根はまた、雷や風を避ける場所も少ない険しいルートですので、この日は双六小屋で停滞を決定。朝の9時には小屋に入って衣類を乾かし、のんびりすることにしました。</p><p>昼ころに賑やかなパーティーが小屋に到着して、もしや、と思って外を見てみると2日前に烏帽子小屋でご一緒した大阪からのパーティーの皆さんでした。この日はまた一緒の小屋になり、ビールで乾杯させて頂きました。</p><p>午後に一瞬雨がやみ、1時間ほど晴れ間が出ました。今回の一番の目標の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>は、双六小屋からは見ることができませんが、隣の双六岳や樅沢岳に登れば見ることができます。この晴れ間を逃す手はない、と小屋から飛び出して樅沢岳まで登ってみました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901151946.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901151946j:plain" title="f:id:jkondo:20140901151946j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>振り返ると双六岳の姿が。この一体では珍しい、丸みを帯びた女性的な山容です。今あそこにいれば<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>が見られたかも。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901152035.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901152035j:plain" title="f:id:jkondo:20140901152035j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>そして樅沢岳に到着。がしかし、すでに雲が出はじめて<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>は見られませんでした。明日はこの西鎌尾根を歩きます。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901152431.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901152431j:plain" title="f:id:jkondo:20140901152431j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>翌日も朝から雨。風は比較的穏やかですが、雷が鳴っています。</p><p>歩き始めから雨と雷ではなかなか出発する気にもなれず、気象情報を聞きながら数時間小屋で様子見をしていました。</p><p>そうしている間にも、何人かの方々が西鎌尾根に向かいました。その後に天気が回復する見込みもあまりなく、仕方ない、と、少し雨が小降りになった時点で小屋を出発。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>を目指しました。</p><p>稜線を歩いて行くと、雨の中、突然空が明るくなり、顔を見上げると雲が薄くなって、突然ふわーっと<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>が姿を現しました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>、ついに見えたり!</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901153159.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901153159j:plain" title="f:id:jkondo:20140901153159j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>西鎌尾根を振り返ります。急峻な尾根で、天候も悪く、この時間帯にすれ違った人は一人もいませんでした。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901153707.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901153707j:plain" title="f:id:jkondo:20140901153707j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>雷で少し怖い思いをしたものの、無事に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>山荘に到着。<br /> ここはこれまでの山小屋と違って、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%E5%B9%E2%C3%CF">上高地</a>から来られた団体客の皆さんもいらっしゃって随分賑やかな様子でした。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901153830.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901153830j:plain" title="f:id:jkondo:20140901153830j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>夕方、雨と雷が止む隙をついて大槍の穂先に登頂。ついに念願の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>登頂を果たしました。</p><p>途中のルートでご一緒した方の中には、同じく<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>を目指していたものの、悪天候でルート変更せざるを得ず、双六小屋から下山された方も<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%A3%BF%F4">複数</a>いらっしゃいました。</p><p>そんな中、僕が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>に登頂できた一番の理由は体力でも技術でもなくて、「時間の余裕」でした。下山された方の多くは、お盆休みを最大限使った予定を組まれていて、「どうしても明日中に家に帰らなければいけない」といった事情で下山をされていきました。</p><p>僕は今回、幸い2日ほど予備日を取ってゆとりのある日程を組むことができたために、悪天候時に迷わず停滞をして、予定よりも1日遅れで山頂に立つことが出来ました。縦走においては、「時間」はとても重要な持ち物だと思いました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901153920.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901153920j:plain" title="f:id:jkondo:20140901153920j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>頑張ったご褒美か、夕方素晴らしい光景が待っていました。<br /> 西鎌尾根を滝雲が流れ、柔らかい夕焼けの色に世界が染まりました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901155158.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901155158j:plain" title="f:id:jkondo:20140901155158j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>翌日5日目、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%CC%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">北アルプス</a>の主稜線と別れを告げ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%CA%E6%B9%E2%B2%B9%C0%F4">新穂高温泉</a>に向けて下山します。この日はついに晴れ!</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140901/20140901155625.jpg" alt="f:id:jkondo:20140901155625j:plain" title="f:id:jkondo:20140901155625j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>槍平に向かうカール状の谷を下りますが、数日前に起きた遭難事故の影響もあるのか、ほとんど人がいませんでした。</p><p>言葉に出来ない美しい風景、大きな空間の中に、いるのは自分一人。</p><p>一人あたりの空間がこんなに大きい瞬間なんて、普段の都市生活では絶対に有り得ません。</p><p>僕は今、なんて広大な空間を一人で使わせてもらっているのだろうか、と、その空間の大きさを感じ続けていました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140818/20140818151042.jpg" alt="f:id:jkondo:20140818151042j:plain" title="f:id:jkondo:20140818151042j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%CA%E6%B9%E2%B2%B9%C0%F4">新穂高温泉</a>までは、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>から標高差2000mも下る長い道のり。<br /> 木や草、石や土と接しながら、淡々と下って5日間の縦走が終了しました。</p><p>ということで、久しぶりの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%EB%A5%D7%A5%B9">アルプス</a>の縦走が終わりました。</p><p>5日間歩いて、一番の目的だった<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%E4%A5%F6%B3%D9">槍ヶ岳</a>の山頂に立つこともでき、また、基本的に悪天候続きだったものの、要所要所では雲が晴れて景色を見ることもでき、とても充実した山行になりました。</p><p>食事と宿を提供して頂いた山小屋の方々、途中で出会って元気をもらった方々、そして厳しくも美しい体験を常にさせてくれた山の自然に、ただただ感謝です。ありがとうございました。</p><p><iframe src="http://www.yamareco.com/modules/yamareco/include/ymap_iframe.php?did=503219&graph=1&w=700&h=500&lat=36.382068339743&lon=137.6317191124&minlat=36.284446670305&minlon=137.57479190826&maxlat=36.479690009181&maxlon=137.68864631653" width="702" height="682" scrolling="no" frameborder="0"></iframe></p><p>山というのは、その時の自分を映す気がします。一人で歩いていると、一歩一歩、前に歩を進めることの、そのすき間すき間に自分が現れる気がします。</p><p>「なんでこんなに天気が悪いんだ」と悪態をつくのも自分の勝手ですし、雨の中で「なんて木々が美しいんだろう」と感じたり、雨の隙間の晴れ間に幸せを感じるのもまた自分の自由です。あるいはただ、歩くことだけに集中して無になることもできます。</p><p>山はただそこにあり、そこをどうやって歩いたか、どういう自分であったか、が、それぞれの登山を決めていくように思います。</p><p>15年もブランクがあって山に入ってみると、山を歩きながら映る自分が、以前の自分とは随分違っていることに気が付きました。単に苦痛でしか無かった尾根登りが、木々の生命を感じる時間に変化したり、速く強く進む事を優先していた山歩きが、時には立ち止まりながら、人との出会い、自然との出会い、その瞬間瞬間の豊かさを実感する歩き方に変わっていたり。</p><p>山はほとんど変わっていないのですが、歩き手が変わることで山が変わる。自分を映す鏡のようだと感じました。だから何度行っても、新しい発見があるように思います。</p><br /> <p>それから、自然の風景を「美しい」と感じるのはどういうことでしょうか。</p><p>山がある、木が生えている、岩がある、空が青い、雲が白い、太陽が輝く。それはなぜ美しいのか。</p><p>最後に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%CA%E6%B9%E2%B2%B9%C0%F4">新穂高温泉</a>の少し手前で、登山道は終わり、ダム工事用の林道を歩く区間がありました。林道は道が平らなので登山道よりもずっと速いペースで歩くことができるのですが、なぜだか歩くのがつらいのです。足も痛くなってきて、突然「早く終わって欲しい」という思いが募ります。</p><p>少し前に、「人工的に作られた水は、森や鉱物の間を通って湧き出た水と比べて情報量が少なく、人工的な水ばかりを飲んでいると自然を感じる感覚が無くなってしまう」と仰る方がいました。水の「情報量」とはこれまたどういうことだ、と最初は思いましたが、長い時間をかけて生きている樹や石の中を通ってきた水には、成分として何かが含まれていることまでは理解できます。</p><p>「早く終わってくれないか」、と林道を歩いている時に、ふとこの「情報量」という言葉を思い出しました。きれいに整備された林道は、とにかく「情報量」が少ない。特に何も考えなくても、どんどん歩くことができます。適当に足を前に出せば、難なく歩くことができます。ところが登山道となるとそうはいかず、同じ地形は二度と繰り返すことはなく、一歩一歩、足をどこに置き、どうやって歩を進めるかを考えながら歩かなくてはいけません。確かにこれを情報量というのであれば、圧倒的に登山道の方が情報量が多いでしょう。</p><p>登山道を歩いている時に、妙な充実感を感じるのはこのせいではないかと思いました。どうやって歩くか、を考えているだけでもそれなりに忙しい。だから、あまり他のことを考えずに集中できる。ただ歩くことに集中することで、余計な考えを無くし、自分自身に戻ることができる。あるいは、山と一体になることができる。そこから自分と山との関係性が浮かび上がってくるような、そういう充実感があるように感じました。</p><p>50年、100年と生きているのではないかと思われるような巨樹を見ると、なぜだか見とれてしまいます。人間の寿命よりも長い時間を生きてきた生命には、やはりそれだけのものが備わっている気がします。木の幹は太くて大きく、長い間風雪に耐えながら成長した枝があり、表面は苔で覆われ、外見に深みがあります。さらに、少なくとも、同年代に生まれたたくさんの生命の中で、生えた場所や、遺伝子などが、100年を生きるための解であったということであり、そういう意味では、数学の美しい方程式を見ているような、100年を生きながらえる知恵、この世界の中での正解を見ている美しさもあるように思います。岩や、太陽もまた、とても長い時間を宿しています。</p><p>人間の寿命をはるかに超える長い時間と、人間の体積をはるかに超える大きな空間。普段よりもはるかに大きな尺度の時間と空間、いわばたくさんの情報量を吸収できることが、自然の美しさの一要因なのではないでしょうか。自分の存在よりもはるかに大きなものに触れる時に、普段の尺度では測れない、より大きなものの存在を感じることができる。逆にまた、より大きなものの中で、自分の存在を少し知ることができる。ああそうか、自分というのはこういう存在だったか、と自然との関係性の中で己を知ることができる。長い時間と、大きな空間を通じて得られる知恵のようなものが、山にはあるように思います。</p><p>次の山でまた、その時の自分と会えるのが楽しみです。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140902/20140902000409.jpg" alt="f:id:jkondo:20140902000409j:plain" title="f:id:jkondo:20140902000409j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p> jkondo 八坂の神様が、京都の町を守ってくれる hatenablog://entry/12921228815729808852 2014-08-08T07:52:01+09:00 2014-08-08T12:02:10+09:00 18歳で京都に来てから、途中で移動はあったものの、かれこれ16年間住んでいます。それでも知らないことはたくさんあるもので、今年は祇園祭の事をたくさん知る年になりました。祇園祭というと、有名なのは宵山と山鉾巡行です。宵山にかけては、山や鉾を持っている町内会が、一週間ほど前から山鉾の組み立てをし、通りを封鎖して巨大な建造物が出現します。平日の、普通に会社にみんなが通う時間帯に、通勤路の真ん中に巨大な鉾が立ち並んでいる姿を見ていると、それだけでも何か、腹の底からワクワクするものがあります。夜には毎晩お囃子が奏でられ、町の真ん中に響き渡ります。それが京都の町のど真ん中、四条烏丸の周辺で、平日から行われ… <p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140717/20140717115336.jpg" alt="f:id:jkondo:20140717115336j:plain" title="f:id:jkondo:20140717115336j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>18歳で京都に来てから、途中で移動はあったものの、かれこれ16年間住んでいます。それでも知らないことはたくさんあるもので、今年は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>の事をたくさん知る年になりました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>というと、有名なのは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AC%BB%B3">宵山</a>と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>です。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AC%BB%B3">宵山</a>にかけては、山や鉾を持っている町内会が、一週間ほど前から山鉾の組み立てをし、通りを封鎖して巨大な建造物が出現します。</p><p>平日の、普通に会社にみんなが通う時間帯に、通勤路の真ん中に巨大な鉾が立ち並んでいる姿を見ていると、それだけでも何か、腹の底からワクワクするものがあります。夜には毎晩お囃子が奏でられ、町の真ん中に響き渡ります。</p><p>それが京都の町のど真ん中、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%CD%BE%F2%B1%A8%B4%DD">四条烏丸</a>の周辺で、平日から行われているのですから、京都の町の力を感じずにはいられません。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140716/20140716092931.jpg" alt="f:id:jkondo:20140716092931j:plain" title="f:id:jkondo:20140716092931j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>山鉾の中でも特に人気があるのは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>です。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>は、常に巡行では先頭を走ることが決まっている特別な鉾で、その前面には、全ての鉾で唯一、生き稚児、生きた人間のお稚児さんが乗っています。他の鉾では、人形が飾ってあることが多いのですが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>だけは本物の子供がお稚児さんとして乗っているわけです。</p><p>最近よくお世話になっている方が、かつてお稚児さんを出された家の方だということもあり、今年はお稚児さんについても詳しく教えて頂く機会に恵まれました。</p><p>聞けば、お稚児さんに選ばれた男の子は、一ヶ月ほど前からは地面に足をつけてはいけないらしく、トイレに行くのも誰かが抱えていかなければならないし、学校にも行けないそうです。女性と接触することも許されませんので、母親と接することもできず、神聖な期間を作るそうです。お金も数千万円の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F1%B6%E2">資金</a>が必要ということで、聞けば聞くほど一般常識では考えられないような特別な存在なのだと分かってきます。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140717/20140717092432.jpg" alt="f:id:jkondo:20140717092432j:plain" title="f:id:jkondo:20140717092432j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>そんな背景も聞いていましたので、すっかりお稚児さんに興味が出てきてしまい、巡行の日には先頭の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>に食らいつき、ずっと<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>の少し前を歩きながら、お稚児さんの様子を観察していました。</p><p>お稚児さんは、両隣に座る禿(かむろ)と並んで顔を白く塗り、座っているだけでも神々しいのですが、巡行の途中は時たま、通りで言うと二本に一回くらい立ち上がり、鉾から前に乗り出して、左から右へと、そそぉー、っと、すくうような動作をしてくれます。これがまたなんともありがたく、僕と同じように<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%C5%E1%CB%C8">長刀鉾</a>を追いかけているお稚児さんファン軍団が周りにはたくさんいたのですが、皆さんこの動作が出ると、おおーっと歓声が上がります。ここに至るお稚児さんの準備の大変さを知ればこそ、よりありがたく感じます。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140717/20140717111132.jpg" alt="f:id:jkondo:20140717111132j:plain" title="f:id:jkondo:20140717111132j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>については、今年は大きな変化がありました。これまで一回で行われていた巡行が、49年ぶりに前祭と後祭の二回に別れたのです。後祭というのは、よく「後(あと)の祭」と言う、あの言葉の語源の後祭です。前祭に比べると少し地味な祭ですが、その分味わい深さがありました。以前は2回に分かれていたものが49年前に一つになり、それが今年また二つに戻ったのです。</p><p>なぜ今年だったのかと言えば、もう一つの大きな変化、大船鉾の150年ぶりの復活があったのです。<br /> 大船鉾は、150年前、幕末に「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%D8%CC%E7%A4%CE%CA%D1">禁門の変</a>」で焼失して無くなってしまっていたのですが、それが今年復活しました。</p><p>大船鉾を抱えるのは、四条新町を下ったところにある四条町。かつては毎年、後祭のしんがりをつとめていた名誉ある大船鉾が焼け落ちてしまうと、四条町ではご神体や懸装品だけを飾る「居祭(いまつり)」のみが行われてきたそうです。しかし、1995年に人口減少や高齢化で居祭さえも姿を消してしまいました。祭りが町からなくなり、「あの夏はほんまに寂しかった」と、自分たちの町から祭りが失われてしまったことを悲しんだ若手の方々がいらっしゃって、囃子だけでも復活させよう、と活動を開始。本来熟練が必要な囃子に、ほぼ未経験の方々ばかりを集めて、笛を吹かせて音が出た人は笛に、それ以外の人を太鼓と鉦に分ける、というすごいパート分けをするところから練習を開始されたとか。ただその時もまだ、鉾の復活までは誰も考えていなかったそうで、そこから10年間、お囃子だけを続け、2010年にようやく居祭を復活するまでこぎつけられたそうです。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140723/20140723193528.jpg" alt="f:id:jkondo:20140723193528j:plain" title="f:id:jkondo:20140723193528j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>ただ、居祭が復活すると、ここがゴールでは、また以前のように祭りが廃れてしまう、というところから、やはり鉾を復活させよう、という話が立ち上がり、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F1%B6%E2">資金</a>を集めながら大船鉾を再建していったそうです。再建の際には、他の鉾町から車輪を寄贈されたり、船鉾の設計を参考にしたりと、多くの方々の協力があって、150年ぶりの復活を迎えました。</p><p>それだけの思いと、時間が詰まった復活劇を果たした大船鉾がお目見えするということで、これまた49年ぶりに復活した「後祭」の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AC%BB%B3">宵山</a>では、大船鉾が大人気。四条新町の交差点から歩行者さえも一方通行になった<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%C4%AE%C4%CC">新町通</a>を下がっていくと、黒山の人だかり。普段は静かな通りを人が埋め尽くし、行列に並んでから大船鉾に辿り着き、抜けるのに1時間近くかかりました。しかしまた、この人だかりの熱気も、150年ぶりに復活した今年ならではの醍醐味。ということで、たくさんの人の祝福と、長い時間を超えられた四条町の皆さんの誇らしい様子を見ながら、鉾を後にしました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140723/20140723195438.jpg" alt="f:id:jkondo:20140723195438j:plain" title="f:id:jkondo:20140723195438j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>翌日の後祭巡行では、この大船鉾がいよいよしんがりとして登場。前祭とは逆走するルートの後祭巡行の出発点となる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B1%A8%B4%DD%B8%E6%C3%D3">烏丸御池</a>交差点に向かうと、いよいよ150年ぶりに巡行を開始せんとする大船鉾と、その出発を一目見んとする人々が集まっておりました。いよいよ大船鉾の出発、となった時の、鉾に乗った音頭取と曳手たちの掛け声のそれはそれは勇ましいこと。先に出発した他の鉾とはまた、気合が違って聞こえました。どれだけの思いを込めて、ここに至ったのだろうと考えるだけで、こちらも胸が熱くなりました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140724/20140724094321.jpg" alt="f:id:jkondo:20140724094321j:plain" title="f:id:jkondo:20140724094321j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>150年ぶりに鉾が走り始める瞬間を見ることは、もうこれから一生あり得ない瞬間で、そんな歴史的瞬間に立ち会えた喜びとともに、大船鉾を追いかけて歩いて行きました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%CF%B8%B6%C4%AE%C4%CC">河原町通</a>りへの辻回しで前が詰まり始めると、前の鉾が詰まり始め、たまに大船鉾も止まります。少し中休みのような状態になると、音頭取や曳手の方々が、鉾と共に記念写真を撮るシーンも。それを祝いを込めて見守る観衆。喜びと、祝福と、誇りに満ちた空間がそこにありました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140724/20140724102654.jpg" alt="f:id:jkondo:20140724102654j:plain" title="f:id:jkondo:20140724102654j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>さて、そんな<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>ですが、これまた別の知人から、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AC%BB%B3">宵山</a>と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>を見て<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>を知ったと思ったら大間違い。本物の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>は神輿渡御にあるのです」という話を聞きました。<br /> あんな大きな山鉾以外に、まだ神輿とかなんとか、別の行事があるのか、と思いながらよくよく調べてみると、確かにそちらが神事としての本体である模様。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>というのはそもそも、京都の町の疫病退散を願って、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0">祇園</a>の八坂神社の神様を神輿に載せて市街にお出まし頂き、一週間「御旅所」に留まって頂いたあとに、また社にお還りになる、という神事だそうです。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>というのは、この神様が神輿に載ってお出ましになる前に、道中を清々しくお祓いする、いわば「露払い」であるとのこと。そして本来、前祭と後祭が2回あるのは、神輿が出てくる前に1回、お還りになる前に1回、道中をお祓いするために2回やっていたのだとか。</p><p>山鉾がたくさんあるので、2回に分けないとどうしようもなくなったのかな、などと浅はかな考えをしていたのですが、それを知って、なるほどそうか、と。むしろ巡行が1回になってしまっていた状態がおかしな状態だったのだと知りました。</p><p>そんなこんなで、「神輿渡御を見ずして、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>を見たと言うなかれ」とまで知人に言わしめる神輿渡御を、ぜひ一度はこの目で拝見しようと、今年は初めて、巡行の日の17日の夕刻、18時頃に八坂神社の前の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0">祇園</a>交差点に出向き、お神輿のお出ましを待つことにしました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0">祇園</a>交差点に着いてみると、すでに人だかりで埋まっており、歩道は人でぎっしり。どこから見たものかとうろうろしていましたが、幸運にも交差点が見える場所を確保。そしていよいよ神輿の登場です。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%C2%E7%CF%A9%C4%CC">東大路通</a>の南から、順番に三基、神輿が担がれてやってきます。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>と違って、「ホイットーホイットー」と掛け声をかけながら、シャリンシャリンと神輿を揺らして鳴らし、法被を着た男たちがやってくる姿の勇壮なこと。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140717/20140717182805.jpg" alt="f:id:jkondo:20140717182805j:plain" title="f:id:jkondo:20140717182805j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>三基の神輿それぞれを担ぐために、3つのチームがあるらしく、三若、四若、錦とそれぞれ文字が書かれた法被姿の男たちが順番に現れ、八坂神社の前に差し掛かるとお神輿を揺らしたり回したり持ち上げたり、シャリンシャリンと何度も揺さぶって、神社の前で回ります。</p><p>しばらくすると三基の神輿が山の字に整列して地面にならべて置かれ、大勢の担ぎ手たちも地面に座り、一同が鎮まります。八坂神社前での神輿渡御出発式です。</p><p>八坂神社の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%DC%BB%CA">宮司</a>さん、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%BB%D4">京都市</a>の門川市長、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C9%DC">京都府</a>の山田知事などが順番にお話をされたのですが、ここで門川市長が、「この八坂の神様が京都の町を守ってくれる。そして、日本を、世界を守ってくれる。」というようなことを仰りました。これはまた大きく出たものだ、と思いながら、しかしこの数日のあれこれを体験していた僕は、あながちそれも嘘ではないかも知れない、世界まではどうだか知らないけれども、少なくとも日本くらいは守っているかもしれないな、とふと思いました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140717/20140717181605.jpg" alt="f:id:jkondo:20140717181605j:plain" title="f:id:jkondo:20140717181605j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>7月17日に町にお出ましになった神様は、7月24日、後祭の巡行の日の夕方、再び八坂神社へと帰ります。<br /> この日も三基の神輿が町中を練り歩き、最後に八坂神社に集結するということで、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%FB%C4%AE%C4%CC">寺町通</a>付近から、主に錦のお神輿にくっついて、八坂神社を目指しました。<br /> 寺町錦小路の交差点では、さすが地元、ということで錦の担ぎ手の皆さんのご家族や親類と思われる方々もたくさん通りに出られ、冷たい飲み物やアイスクリームを用意して待たれていました。<br /> 神輿が、地元の人々が待つ錦通に差し掛かると、そこで「ホイットーホイットー」と神輿を揺らし、差し上げをし、そしてしばしお休み。それぞれの担ぎ手に、家族の方などが駆け寄られて励まされる姿に、この神事がいかにこの地域に根ざしたものであるかを見た思いでした。</p><p>その神輿がいよいよ八坂神社の境内に入ると、境内を何周も周り、差し上げを繰り返します。最後の差し上げとあって、盛り上がりも最高潮に達し、見物客も一緒になって「ホイットーホイットー」と手を叩きながら参加していました。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140724/20140724231631.jpg" alt="f:id:jkondo:20140724231631j:plain" title="f:id:jkondo:20140724231631j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>その後、神輿は境内の真ん中の舞殿に収められ、三基が並びます。</p><p>この神輿が八坂神社に帰る「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%D4%B9%AC%BA%D7">還幸祭</a>」の最後には、神秘的な神事があります。それまで明るかった境内の灯りが全て消え、担ぎ手の方々はいなくなり、にぎやかだった辺りが静寂に包まれると、神輿から神様が社にお戻りになる儀式が行われます。時間はすでに24時近く。</p><p>激しく勇壮な神輿担ぎから一変、暗闇と静寂の中で神様がお戻りになる儀式が行われました。10分間ほどの儀式が終わると、見物していた人々は静かに帰路につきはじめました。</p><p>儀式があまりに神秘的で、かつ、誰もが言葉も要らず「分かった」という気持ちになるからか、立ち去る人々の誰もが、あえて感想などを口にせず、ただ、静かに立ち去っていく様子が印象的でした。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140724/20140724234108.jpg" alt="f:id:jkondo:20140724234108j:plain" title="f:id:jkondo:20140724234108j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>さて、これが、今年僕が体験した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>です。</p><p>150年ぶりの大船鉾の復活、49年ぶりの後祭の復活、という記念すべき年に、しっかりと祭りを見ることができたのは幸運でした。</p><p>49年前、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B3%CB%C8%BD%E4%B9%D4">山鉾巡行</a>を2回から1回にしてはどうか、という話が出た際には、京都を二分する議論が巻き起こったそうです。</p><p>山鉾町の主力産業である呉服産業が、高度経済成長期の波の中で活況を呈し、7月に2回も仕事を止めれいられない、ということで効率化を求めた。それに対し、本来の巡行の意味を守ろうとする人々。</p><p>その時、最終的な裁定が八坂神社の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%DC%BB%CA">宮司</a>さんに託され、そこで<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%DC%BB%CA">宮司</a>は、「今は、長いものに巻かれておきなさい」と仰ったそうです。</p><p>日本全体が経済成長に向かい、効率を求めてまっしぐらに進もうとしている流れには、逆らうべきではない、ということでしょう。<br /> とても柔らかい考え方だと思います。</p><p>そして、「今は」と言って、一旦本来の形を崩した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>は、49年もの時を経て元の形に戻りました。この「今は」のタイムスパンの、なんと長いことでしょうか。半世紀もの間、「一時的に」形を変えながら、さてそろそろ、と元の姿に戻ることのできる力。</p><p>確かに1000年以上も続いている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>であれば、50年くらい短い時間なのかもしれませんが、しかしかつての姿を知っている人も少なくなっている中で、祭りの形をまた大きく変えて、後祭を復活させることができる京都には、長い時間を見据えた融通無碍でいて安定した力を感じざるを得ません。</p><p>今回の後祭の復活はまた、経済成長を求め、効率を求めてきた日本の一つの時代の終焉と、新しい時代の始まりを象徴しているように思えてなりません。日本が、経済合理性一辺倒の時代から、成長と心の豊かさを併せて求める時代に変わり始めていることを、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>の姿を変えた京都が宣言しているのではないでしょうか。</p><p>京都は、とても古い町でありながら、未来を示す先端的な町でもあるのかも知れません。</p><p>門川市長は、「八坂の神様が、京都の町を、そして日本を守っている」と仰りました。<br /> 神様は、深夜の暗闇で行われる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%D4%B9%AC%BA%D7">還幸祭</a>で目を凝らしても、その姿を見ることはできません。<br /> しかし、何千、何万人という人々が、仕事を休み、道路を封鎖し、この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>を行っているその姿は、ありありと目にすることができます。<br /> 150年間、消失したままだった巨大な鉾を再建し、誇り高く凱旋する人々の姿、神様を載せた神輿を担ぎ、大きな掛け声で汗を滴らせながら町を巡る人々の姿を、目にすることができます。</p><p>これほど大規模な行事を、千年という途方もなく長い間、ずっと続けられる人々の心のなかにあるものが神様なのであれば、僕はその存在を感じずにはいられませんし、それがこの町を守っている、というのであれば、そうだろう、と感じます。</p><p>人は、「この土地からはいつ離れても構わない」という人しか住んでいないような場所には、安心して暮らし続けることはできないと思います。</p><p>「この町から祭りがなくなったのは寂しい」と感じる人の心、この町には祭りがあって欲しい、と思う人の心が、この町を安定させ、守っているのではないかと思うのです。</p><p>そんな京都という町があるからこそ、日本の安定にもまた、少しは寄与している部分があるのではないでしょうか。</p><p>古くて新しい<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%C0%B1%E0%BA%D7">祇園祭</a>、機会があればぜひご覧になってみてください。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140724/20140724231943.jpg" alt="f:id:jkondo:20140724231943j:plain" title="f:id:jkondo:20140724231943j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p> jkondo 株式会社はてなの代表取締役会長に就任いたしました hatenablog://entry/12921228815729340488 2014-08-01T10:54:15+09:00 2014-08-01T20:32:06+09:00 お久しぶりです。このたび、株式会社はてなにおいて、私、近藤淳也、および経営陣の体制変更を行うはこびとなりましたので、ここでご報告させていただきます。2001年のはてなの創業以来13年間、代表取締役社長を務めて参りました、私、近藤が、本日8月1日より代表取締役会長に就き、後任には、はてなの開発本部を率いて参りました栗栖義臣が代表取締役社長に就任いたします。また、これまで私と二人三脚で共にはてなの経営にあたって参りました取締役副社長の毛利裕二は、ここでコンビという形から変わり、これからは取締役ビジネス開発本部長として、引き続き営業拡大・事業開発の分野にさらに尽力してもらうこととなります。また、これ… <p>お久しぶりです。</p><p>このたび、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%F4%BC%B0%B2%F1%BC%D2%A4%CF%A4%C6%A4%CA">株式会社はてな</a>において、私、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E1%C6%A3%BD%DF%CC%E9">近藤淳也</a>、および経営陣の体制変更を行うはこびとなりましたので、ここでご報告させていただきます。</p><p>2001年の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の創業以来13年間、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E5%C9%BD%BC%E8%C4%F9%CC%F2">代表取締役</a>社長を務めて参りました、私、近藤が、本日8月1日より<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E5%C9%BD%BC%E8%C4%F9%CC%F2">代表取締役</a>会長に就き、後任には、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の開発本部を率いて参りました栗栖義臣が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E5%C9%BD%BC%E8%C4%F9%CC%F2">代表取締役</a>社長に就任いたします。</p><p>また、これまで私と二人三脚で共に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の経営にあたって参りました取締役副社長の毛利裕二は、ここでコンビという形から変わり、これからは取締役ビジネス開発本部長として、引き続き営業拡大・<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>開発の分野にさらに尽力してもらうこととなります。</p><p>また、これに合わせ、3人の創業メンバーの1人でもあります大西康裕が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%B9%B9%D4%CC%F2%B0%F7">執行役員</a>サービス開発本部長に就任いたします。</p><p>たった3人しかいなかった創業期に、がむしゃらにプログラムを書いて、たくさんのサービスを開発し続けたのが2003年頃までの数年間でした。<br /> その後、次第にサービスが成長し、社員の数が増え、次第にマネジメントの仕事の比率が増えていったのが2004年の東京移転からの数年間でした。<br /> そこで一度、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%EA%A5%B3%A5%F3%A5%D0%A5%EC%A1%BC">シリコンバレー</a>に子会社を設立し、もう一度サービス開発の最前線に立って、新サービスの創出に取り組んだのが2006年から2008年にかけての<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%EA%A5%B3%A5%F3%A5%D0%A5%EC%A1%BC">シリコンバレー</a>時代。<br /> 2008年に日本に戻って来てからは、京都オフィスの立ち上げと、東京オフィスの強化を行って参りました。</p><p>京都・東京体制を敷いてからは、新卒社員の採用、組織作りなど、長期的な会社の成長に向けた基礎固めを行い、それまでより安定した、もう少し成熟した会社になるべく努力を重ねて参りました。</p><p>奇抜なア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>を思いつくそばから形にして、ユーザーの皆様にお見せしていくという、ア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>と新規性を最優先に動いていた時代から、もう少し計画的に開発を行って、多くのユーザーの皆様にご満足のいただける品質の高いサービスを提供し、社員の増加を支えられるだけの売り上げを上げていくことができるような、そういう少し「大人の」会社になるべく、この6年間ほどは尽力して参りました。</p><p>ここに来てその努力も実を結び、組織をまとめ上げ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>を着実に成長させていける力のある人員が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>には揃って来ております。<br /> また直近では、社内でノウハウを培ったサーバー監視<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C4%A1%BC%A5%EB">ツール</a>を、ほかの企業様にもご利用いただけるようパッケージ化したMackerel(マカレル)の提供を開始するなど、これまでにない法人様向けの新規<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>の創出にも取り組んでおります。</p><p>そうした中、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の価値の核であると考えておりますユーザー様向けのサービスにおいては、必ずしも期待したとおりの目覚ましいサービスの成長や、新サービスの創出ができていないという自覚もございます。</p><p>このたび、これまで開発組織を卓越したマネジメント能力でまとめあげてきた栗栖に、経営執行を託しながら、会長職という立場で改めて私が新サービスの創出にも注力するという、新たな役割分担に移行することで、より魅力的な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>を作り上げ、会社の発展を促進することができると判断をいたしました。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>の会長職には、非公式ながら以前より、犬の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>が就いて参りました。創業以来飼っておりました<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A1%BC%A5%AE%A1%BC%B8%A4">コーギー犬</a>の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>でしたが、ユーザーの皆様からいつしか「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>会長」と呼んでいただくようになり、社内でも「会長!」と呼ばれておりました。そんな<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>も、昨年6月に寿命を全うし、他界をいたしました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がいなくなってから早一年。会長の空席を埋める、というわけではありませんが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%F4%BC%B0%B2%F1%BC%D2%A4%CF%A4%C6%A4%CA">株式会社はてな</a>の二代目会長に就任し、また新しい役割で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>を盛り立てていく所存です。</p><p>新しく社長に就任いたします栗栖ともども、今後とも皆様のご支援を承りますよう、お願いいたします。</p><p>これからの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA">はてな</a>に、どうぞご期待ください。</p><p><p style="text-align: right;">2014年8月1日 <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E1%C6%A3%BD%DF%CC%E9">近藤淳也</a></p></p><p>栗栖新社長からのご挨拶はこちらです。<br /> <a href="http://chris4403.hateblo.jp/entry/2014/08/01/111243">http://chris4403.hateblo.jp/entry/2014/08/01/111243</a></p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20140731/20140731184748.jpg" alt="f:id:jkondo:20140731184748j:plain" title="f:id:jkondo:20140731184748j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p> jkondo 我武者羅應援團さんに応援していただきました hatenablog://entry/11696248318758354580 2013-10-03T09:40:25+09:00 2013-10-03T09:55:44+09:00 ご縁がありまして、我武者羅應援團さんにはてなにお越しいただき、はてなの応援をしていただきました。 細かい応援の様子は、はてなスタッフの松田さんや諏訪くんのブログをご覧ください。 心に響く、應援の力 ~我武者羅應援團様がはてなに来た~ - I'm just trying to be nice. 「応援」ってすごい!我武者羅應援團の応援を受けてきた - SwatzLabo 我武者羅應援團というのは、プロの応援団です。テレビなどにも出られていて、最近ご活躍されています。 プロの応援団ってなに?と思われると思いますが、僕も最初そう思いました(笑)。そして、あの詰襟の制服に、ちょっと怖い顔。迫力あります… <p>ご縁がありまして、<a href="http://www.gamushara-oendan.net/">&#x6211;&#x6B66;&#x8005;&#x7F85;&#x61C9;&#x63F4;&#x5718;&#x3055;&#x3093;</a>にはてなにお越しいただき、はてなの応援をしていただきました。<br /> <span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><a href="http://f.hatena.ne.jp/jkondo/20131001122820" class="hatena-fotolife" itemprop="url"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20131001/20131001122820.jpg" alt="f:id:jkondo:20131001122820j:image" title="f:id:jkondo:20131001122820j:image" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></a></span></p><p>細かい応援の様子は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%B9%A5%BF%A5%C3%A5%D5">はてなスタッフ</a>の松田さんや諏訪くんのブログをご覧ください。</p> <ul> <li><a href="http://tapir320.hateblo.jp/entry/2013/10/01/204314">&#x5FC3;&#x306B;&#x97FF;&#x304F;&#x3001;&#x61C9;&#x63F4;&#x306E;&#x529B; &#xFF5E;&#x6211;&#x6B66;&#x8005;&#x7F85;&#x61C9;&#x63F4;&#x5718;&#x69D8;&#x304C;&#x306F;&#x3066;&#x306A;&#x306B;&#x6765;&#x305F;&#xFF5E; - I&#39;m just trying to be nice.</a><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://tapir320.hateblo.jp/entry/2013/10/01/204314" class="http-bookmark"><img src="http://b.hatena.ne.jp/entry/image/http://tapir320.hateblo.jp/entry/2013/10/01/204314" alt="" class="http-bookmark" /></a></li> <li><a href="http://www.swatz.net/entry/2013/10/01/205853">&#x300C;&#x5FDC;&#x63F4;&#x300D;&#x3063;&#x3066;&#x3059;&#x3054;&#x3044;&#xFF01;&#x6211;&#x6B66;&#x8005;&#x7F85;&#x61C9;&#x63F4;&#x5718;&#x306E;&#x5FDC;&#x63F4;&#x3092;&#x53D7;&#x3051;&#x3066;&#x304D;&#x305F; - SwatzLabo</a><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.swatz.net/entry/2013/10/01/205853" class="http-bookmark"><img src="http://b.hatena.ne.jp/entry/image/http://www.swatz.net/entry/2013/10/01/205853" alt="" class="http-bookmark" /></a></li> </ul><p>我武者羅應援團というのは、プロの応援団です。テレビなどにも出られていて、最近ご活躍されています。<br /> プロの応援団ってなに?と思われると思いますが、僕も最初そう思いました(笑)。そして、あの詰襟の制服に、ちょっと怖い顔。迫力ありますよね。</p><p>それで、どんな怖い人たちなんだろう、って最初思っていたのですが(笑)、実際に応援をして頂いて、武藤さんをはじめとする皆さんがなぜ応援団を始めたのか、というお話をお聞きし、はてなのスタッフ面々に対する丁寧な応援を正面から受け取っているうちに、そういう最初にちょっと構えていた自分のガードが完全に外れてしまい、というか、応援団さんに対しての構えどころか、普段人様と接する際の構え、自分の心の壁、他人に対して、自分はここまでは出せるけど、それ以上は見せないよ、と無意識に作っている心の壁みたいなものがあると思うのですが、その壁も気づけば乗り越えられ、心の奥のほうまで応援団さん、押忍!とお越しになって、そして僕の心の真ん中あたりで、なんだかめちゃくちゃ温かいものをぽんっと置いて下さり、それからまた押忍!と仰って帰られて行きました。</p><p>やられました。</p><p>あんなに心の中までやってきて、全力で応援されたら、半年くらいは頑張れそうな気がします。胸の真ん中辺りに、まだなんか残っている感じがします。</p><p>他人のことを、まるで自分のことのように考え、応援する相手のことをとにかく好きになり、そして全力で応援する。本気で応援できるかは、相手のことを本気で好きになれるかどうかの、自分との勝負だ、と仰っていました。そして、何があっても相手のことを信頼し、応援をやり通せた時に、やり通せた自分のことを好きになれる。それができた自分のことを応援ができるようになる、と仰っていました。それって応援の話だけじゃなくて、人と人が愛しあったり信頼しあったりするときの、一番根本的な話だと思いました。</p><p>リーダーの武藤さん、高校の時に応援団に憧れて入部したものの、先輩のシゴキに耐えられずにすぐに退部。でも応援団をやりたかった、という憧れを諦めきれず、ずっと後悔していて、社会人になってから、やっぱり応援団がやりたい、と決心して、プロの応援団を立ちあげられたとか。</p><p>その時に、はてなが紹介された記事をご覧になられて、そういう風に挑戦している人がいるんだ、と思われたということで、なんと昔々の懐かしい記事の切り抜きを大事に保管されていて、もう10年以上も前と思われる記事を目の前につきつけられて、まさかそんな風に、人様の人生に関わることができていることなんてあるのかと、恥ずかしいような、責任を感じるような、でもちょっと救われるような思いでした。</p><p>我武者羅應援團、最高です!<br /> 温かいお気持ちを頂き、ありがとうございました!</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><a href="http://f.hatena.ne.jp/jkondo/20131003092717" class="hatena-fotolife" itemprop="url"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20131003/20131003092717.jpg" alt="f:id:jkondo:20131003092717j:image" title="f:id:jkondo:20131003092717j:image" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></a></span></p><p>本もおすすめです。<br /> 「本気で生きる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ、ですよ、ほんと!</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479392300/jkondo0d-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/514Ff8poIdL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="僕らの仕事は応援団。 ~心をゆさぶられた8つの物語~" title="僕らの仕事は応援団。 ~心をゆさぶられた8つの物語~"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479392300/jkondo0d-22/">僕らの仕事は応援団。 ~心をゆさぶられた8つの物語~</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 我武者羅應援團</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 大和書房</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2012/08/11</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 1人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 1回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4479392300/jkondo0d-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799312294/jkondo0d-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/417A3h8V0FL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="「本気で生きる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ" title="「本気で生きる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799312294/jkondo0d-22/">「本気で生きる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 我武者羅應援團,武藤貴宏</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ディスカヴァー・トゥエンティワン</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2012/10/13</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li> <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 1回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4799312294/jkondo0d-22" target="_blank">この商品を含むブログ (2件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> jkondo 天声人語ではてなをご紹介いただきました hatenablog://entry/11696248318758303787 2013-10-01T15:31:20+09:00 2013-10-01T15:42:50+09:00 今日から10月。世の中的には下半期が始まったり、随分と暑さも収まって季節も秋になり、また新しい気持ちで進んでいこう、と思っていた矢先、朝日新聞の天声人語で、はてなのことをご紹介いただきました。 天声人語といえば、入試や教科書にも出てくるコラム。なかなか一企業の取り組みが個別に紹介されるような場所ではないと思いますが、今回、はてなでの取り組みを社名入りでご紹介頂いています。中学生だった頃から、世の中でなかなか本音が語られず、意味のない制度だけがひとり歩きしてまともな意見が聞き入れられないような社会の雰囲気に違和感を感じていました。自分で会社を作った以上、まっとうな意見がちゃんと通る組織にしたい、… <p>今日から10月。世の中的には下半期が始まったり、随分と暑さも収まって季節も秋になり、また新しい気持ちで進んでいこう、と思っていた矢先、朝日新聞の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%B7%C0%BC%BF%CD%B8%EC">天声人語</a>で、はてなのことをご紹介いただきました。<br /> <a href="http://digital.asahi.com/articles/TKY201309300454.html"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20131001/20131001153541.jpg?1380609353" /></a></p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%B7%C0%BC%BF%CD%B8%EC">天声人語</a>といえば、入試や教科書にも出てくるコラム。なかなか一企業の取り組みが個別に紹介されるような場所ではないと思いますが、今回、はてなでの取り組みを社名入りでご紹介頂いています。</p><p>中学生だった頃から、世の中でなかなか本音が語られず、意味のない制度だけがひとり歩きしてまともな意見が聞き入れられないような社会の雰囲気に違和感を感じていました。自分で会社を作った以上、まっとうな意見がちゃんと通る組織にしたい、と思って会社をやってきています。</p><p>そうした取り組みについて、2006年に『へんな会社の作り方』という本に書かせて頂きました。<br /> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798110523/jkondo0d-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51CEFZGYJVL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="「へんな会社」のつくり方 (NT2X)" title="「へんな会社」のつくり方 (NT2X)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798110523/jkondo0d-22/">「へんな会社」のつくり方 (NT2X)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E1%C6%A3%BD%DF%CC%E9">近藤淳也</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%E6%C6%B1%CB%BC%D2">翔泳社</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2006/02/13</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 62人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 1,985回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4798110523/jkondo0d-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1086件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><p>今回は、その本から、社内での風通しを良くする取り組みについてご紹介を頂いています。</p><p>2006年に本を書いてから7年。あれから会社の人数も増え、本に書いてある内容をまだやっていることもあれば、考え方はそのままでも、やり方がどんどん変わっている部分もあります。</p><p>実際は、組織の階層が増えてだんだんと思っていることが言えなくなったり、逆に思っていることを不適切な方法で伝えすぎて相手を傷つけてしまう、といったことも起こり、そのたびに組織作りの難しさを感じて今に至ります。</p><p>ということで、まるで理想的な会社のようにご紹介頂いていますが、僕たちはまだまだ成長していかなくてはいけないところばかりです。<br /> ただ、会社を創業した当初の、ちゃんとお互いが本音で語り合えるような組織でいたいという気持ちは変わりませんし、最近ますますその重要性を感じています。</p><p>ご紹介に恥じないよう、これからも頑張って良い組織にしていきたいと思います。<br /> 朝日新聞さん、ご紹介ありがとうございました。</p> jkondo どこが不格好なんだ『不格好経営』 hatenablog://entry/11696248318755564960 2013-07-09T11:28:08+09:00 2014-05-26T20:49:52+09:00 DeNA創業者の南場智子さんが、『不格好経営』という本を書かれて、これまでの道のりを僕たちでも読めるようにしてくださいました。なかなかお話をお聞きする機会も少ない方ですから、とても嬉しいことです。そして読んでみると、とにかくすがすがしい気持ちになりました。どうして不格好かというと、DeNAの歴史は波乱の連続。まるでドタバタ劇のように次から次へとトラブルやピンチが訪れて、それを持ち前の明るさとタフさで前向きに乗り越えて行く、というドラマの連続だからです。DeNAというと、ソーシャルゲームで儲けまくっている会社、というイメージですが、その歴史は、なかなか黒字が出ずに苦労されたり、新規事業の立ち上げ… <p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>創業者の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%EE%BE%EC%C3%D2%BB%D2">南場智子</a>さんが、『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318955/hatena-blog-22/">&#x4E0D;&#x683C;&#x597D;&#x7D4C;&#x55B6;</a>』という本を書かれて、これまでの道のりを僕たちでも読めるようにしてくださいました。なかなかお話をお聞きする機会も少ない方ですから、とても嬉しいことです。そして読んでみると、とにかくすがすがしい気持ちになりました。</p><p>どうして不格好かというと、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>の歴史は波乱の連続。まるでドタバタ劇のように次から次へとトラブルやピンチが訪れて、それを持ち前の明るさとタフさで前向きに乗り越えて行く、というドラマの連続だからです。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>というと、ソーシャルゲームで儲けまくっている会社、というイメージですが、その歴史は、なかなか黒字が出ずに苦労されたり、新規事業の立ち上げに苦労されて、業態転換を余儀なくされたり、と波乱万丈。ところが、シリアスな話のはずが、なぜか毎回クスッと笑ってしまうようなディテールの描写と、明るさがあります。なにか、コメディドラマを見ているようなおかしさ。ものすごく真面目に一生懸命やっている人の、がむしゃらさと、ある種の滑稽さ。それを実は自分でも分かりながら、他の楽しみはすべて捨てて、ただただ仕事に向き合い続ける潔さ。そこに圧倒的な集中があり、だからこその成功があり、とてもすがすがしい気持ちになるドラマです。1ページに1回くらいクスッと笑い、10ページに1回くらい涙を浮かべながら読みました。</p><p>客観的に見ると、経営史です。しかし、僕が一番感銘を受けたのは、礼儀でした。礼儀という言葉が一番適切かどうかは自信がないですが、とにかく南場さんは人を大事にする。人間に対する愛情や、思いやりから来るのであろう、礼に満ちた態度だけは、最初から最後まで一貫しています。</p><p>本の前書きにこんなくだりがあります。</p><p>「本を書くことを躊躇していたひとつの理由は、お世話になった人、頑張った社員について、すべてを平等には書けないし、感謝の気持ちも到底十分には伝えられない、その失礼が耐えがたいということだった。」</p><p>僕も一度本を書いたことがあります。お世話になった方にとても失礼な事ですが、こんな考えには及びませんでした。これまでの事を振り返るのであれば、世話になった方に適切な礼を述べるべきである、と仰っているわけです。ハッとしました。</p><p>上場後に株を売る時の話も印象的です。創業から随分経ち、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>が上場したあと、創業メンバーの渡辺さんが株を売りたいと言い出した。渡辺さんはすでに一度小説家を目指して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>を辞めて、また戻ってきた経緯もある。ところが南場さんは、創業の時に約束したから、と売却を止めます。南場さんと川田さんと渡辺さんの創業メンバー三人で、「株は売らない、売るなら一緒に」と約束したじゃないか、と。その約束を守るために、三人で手はずを整えて、同じ数だけ合わせて売却をした、というのです。</p><p>そんな約束があったのなら、仕方がないだろう、と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、そもそもベンチャーの創業時の約束なんて、夢みたいなものです。「僕たち成功して上場しような!」と話していたとしても、実際に上場できる会社はほとんどありません。メンバーがそのまま仲間でいられる事も稀です。そんな夢みたいな話を、何年経ってもずっと覚えていて、何よりも大切にする。物語として美しいと思いました。どこが不格好なんですか。格好良すぎます。</p><p>そしてあとがきで、リクルートの信國さんとのエピソードが紹介されて、結ばれています。</p><p>創業時にリクルートに出資を仰いで、事業の立ち上げにも協力してもらったリクルートから、立ち上げを手伝った優秀な社員の方が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>に転職された。それで信國さんから6時間詰められた。南場さんは、本人の意思です、と言い続けた。その後に信國さんとは疎遠になり、きちんと話ができないまま信國さんが他界された。南場さんは、その事が、こんなに自分を苦しめるとは思わなかった、と仰っています。そして、人を採ったことよりも、自分は誘っていないと言い続けたことが自分を苦しめている、と締めくくられています。</p><p>南場さんは、「本書を執筆した理由のひとつは、信國さんに伝えたいことがあったからでもある」と書かれています。自分がお世話になった方へ、礼を尽くせなかった事を悔い、この本を捧げられたのだと感じました。自分の事や、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/DeNA">DeNA</a>の事ではなく、他のどんなあとがきよりも、創業時にお世話になった方への恩を優先されたのだと思いました。</p><p>どうして最初から最後まで、ここまで礼儀だけは一貫されているのかと考えると、きっとご両親の教えなのだろうと思いました。</p><p>冒頭に紹介されるお父さんは、かなり厳しいお父さんで、父の言う事は絶対。特に理由は説明されないが、父が決めればそれが絶対的に家族の決定、というご家庭です。父が家に帰るとなると、お母さんと妹さんと三人で父を迎える準備をし、ご飯を出す、というご家庭だったそうです。</p><p>あまりに厳しいし、理不尽に感じます。ところが、南場さんはそのお父さんのことをまるで悪く書いていません。お母さんが、その父を支えられ、それが正しい、という秩序のある環境を作られていたのではないかと思いました。そしてその秩序だけは維持されていて欲しい、と思う南場さんのお気持ちが、一貫した礼に満ちた態度を作り出しているのではないかと感じました。</p><p>すがすがしさのもう一つの理由は、人に対する一貫した礼に満ちた態度です。礼儀は、ある種、理不尽なものだと思います。挨拶をしたら挨拶を返せ、という話に対して、なぜか、と言ったところで、なぜも何もなかったりします。理由なんてないのに、ここまで物語を美しくする。人をすがすがしい気持ちにさせてくれる。そういう人としての大切な態度を、学ばせて頂いた気がします。南場さん、ありがとうございました。いつかまた、お話してみたいです。</p><p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318955/jkondo0d-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/514LwB1ENyL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="不格好経営―チームDeNAの挑戦" title="不格好経営―チームDeNAの挑戦"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532318955/jkondo0d-22/">不格好経営―チームDeNAの挑戦</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%EE%BE%EC%C3%D2%BB%D2">南場智子</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B7%D0%BA%D1%BF%B7%CA%B9">日本経済新聞</a>出版社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/06/11</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4532318955/jkondo0d-22" target="_blank">この商品を含むブログ (30件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> jkondo 短足のスーパーマン hatenablog://entry/11696248318755052690 2013-06-25T19:18:06+09:00 2013-06-30T12:18:16+09:00 僕の実家は田んぼがどこまでも広がる田舎だったので、犬と言えば軒先でわんわんと吠えまくり、知らない人を見れば追いかける生きものでした。おかげで僕は犬が怖くて、いつもびくびくしていました。父親もそうだったと思います。妻のれいこさんと交際をするようになって、まず最初の難関が彼女の飼い犬でした。家に上がると部屋の中に犬がいて、こっちに寄ってきます。い、犬だ…と思いながら、恐々と足を舐められていました。はじめて二人で部屋から出かけた夜、部屋に帰ってみると、部屋中に引きちぎられたスリッパが散乱していました。れいこさんを、僕が奪っていったと思ったのでしょう。後にも先にも、しなもんがそんなことをしたのは一回き… <p>僕の実家は田んぼがどこまでも広がる田舎だったので、犬と言えば軒先でわんわんと吠えまくり、知らない人を見れば追いかける生きものでした。おかげで僕は犬が怖くて、いつもびくびくしていました。父親もそうだったと思います。</p><p>妻の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>と交際をするようになって、まず最初の難関が彼女の飼い犬でした。家に上がると部屋の中に犬がいて、こっちに寄ってきます。い、犬だ…と思いながら、恐々と足を舐められていました。</p><p>はじめて二人で部屋から出かけた夜、部屋に帰ってみると、部屋中に引きちぎられたスリッパが散乱していました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>を、僕が奪っていったと思ったのでしょう。後にも先にも、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がそんなことをしたのは一回きりでした。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>の愛くるしさのおかげで、僕の犬嫌いはすぐに直り、一緒に散歩をするようになりました。僕はどうしてもうんちを拾うのが苦手で、そちらはもっぱら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>の担当ということになって、そこから15年もお任せしっぱなしでした。うちの庭に落ちていた最後のうんちは、せめてもの罪滅ぼしに、と、自分で拾いました。散歩の時の僕の担当は主に遊びで、サッカーをしたり、テニスボールを投げたり。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>はとにかく走るのが好きで、テニスボールをどれだけ遠くに投げても、喜び勇んで駆けていき、嬉しそうにボールを咥えて全力でこちらに戻ってきます。どれだけ投げても飽きることなくボール投げをせがむので、こちらもむきになって、力の限り遠投をして、100mくらい向こうまで転げたボールを取りに走らせることもありました。はじめてボールを投げた船岡山公園や、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C9%DC%CE%A9%C2%E7%B3%D8">京都府立大学</a>のグラウンド、高野川、渋谷では鉢山オフィスのテニ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%B3%A1%BC%A5%C8">スコート</a>で走り回り、駒沢公園に移動したあとは、Mountain ViewのCuesta Parkが、そして京都に戻ると鴨川が彼のフィールドでした。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><a href="http://f.hatena.ne.jp/jkontan/20020804084714" class="hatena-fotolife" itemprop="url"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkontan/20020804/20020804084714.jpg" alt="f:id:jkontan:20020804084714j:image" title="f:id:jkontan:20020804084714j:image" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></a></span></p><p>熱中している人をみると、とことんやらせたくなるのは僕の親譲りで、そんなにボールを追いかけたいなら、限界を見せてみろ、といわんばかりに延々とボールを投げ続け、涼しければゆうに30回は投げたか、というあたりで、ようやく<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>もへこたれ、ボールを拾ってこちらに戻ってくる途中で走るのをやめてぺちゃんと地面に座り込み、ボールを下において舌をベロンと出しながら、はあはあはあと息をしている姿の満足そうなこと。</p><p>短い足を、前足は前に、後ろ足は後ろに伸ばして、不恰好なスーパーマンのような姿で、草むらにぺちゃんと座り込んで、はあはあはあと満足げな顔で息をしている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がたまらなく好きでした。お前の今の目一杯の力を、僕は見てやっているぞ、と思いながらその姿を眺めていました。飼い犬の散歩、というよりは、子育てをしているような気持ちで。この子はどこまで走れるようになるのだろうか。走り続けた先に、何があるんだろうか。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>の未来を楽しみに思いながら、力の限り生きる命を見守っていました。</p><p>でも、犬はやっぱり犬です。僕たち夫婦が子どもを授かり、家族が四人になると、人間の子どもの手のかかることかかること。といっても、こちらももっぱら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>にお任せしっぱなしのだめな父親なのですが。最初は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がお兄ちゃん面をして、息子の時は少し警戒していたのですが、時も歩けるようになり、言葉も話せるようになってくると、少し対抗して喧嘩するようになりました。そうこうしている間に、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>の体力が落ちてきて、ボール遊びもしなくなり、ゆっくりと散歩をするのが日課になり始めたあたりで、時と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>は仲の良い友達のような具合になりました。時が金太郎よろしく<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>の上に乗ろうとするのを、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>が頑なに拒否して逃げ惑う。追いかける時。逃げる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>。時は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>のお尻の毛をつかんで追いかける。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>はやめてくれよう、と逃げ惑う。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>のお尻の毛は誰が名付けたのか、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%E2%A4%F3%CC%D3">もん毛</a>と言うんです。モフモフしていてこれがまた気持ちが良い。この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%E2%A4%F3%CC%D3">もん毛</a>が曲者で、どこにでもついてくる。出張先のホテルでかばんを広げると、中に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%E2%A4%F3%CC%D3">もん毛</a>がくっついている。いつもそばにいるよ、とばかりに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がくっついてくる。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>、ここにもいたのかよ。挙げ句の果てに、折りたたみ式の携帯電話の画面の中に、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%E2%A4%F3%CC%D3">もん毛</a>が現れた時にはびっくりしました。取れないし。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>よ、ここにもか。ほんとにどこまでもついてきた。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>はどうもかわいいものが好きで、というか、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%EC%A4%A4%A4%B3%A4%B5%A4%F3">れいこさん</a>が育てるとなんでもかわいく育つのか、どういう因果かよく分からないけど、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>も時も随分かわいく育ちました。そんなものは単なる親バカであろうと思うものの、ブログを読んだ方や、会いに来てくれた方からもかわいいかわいいと言われ。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>を連れて散歩していると、女子高生にも、なにあの犬!かわいい!やばい!、と声をかけられるという。なんという役得。飼い主的な意味で。そんなに言われるということは、外様から見てもかわいい部類に入るのでしょう。はてなのユーザーさんからは、いつしか会長と呼ばれるようになりました。</p><p>自分の飼い犬が会長!?自分が社長だ、ということもしっくりこないのに、会長ってなんだ。犬って会長になれるのか。法的には無理だろうし、頑張ってくれている社員やユーザーさんにもふざけているみたいで失礼な気がする。公私混同甚だしい、と思ったから、自分は何もしなかった。黙っていた。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>を溺愛するユーザーさんとお話した時は、あえて犬と呼ぶようにした。それでも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>は愛された。僕のつれない態度なんかそっちのけで、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>人気はうなぎ上り。こんなに愛された犬なんているの?インターネットでは犬が会長になれるの?社長よりも犬の方が人気だよもう。</p><p>社員も社員で、勝手に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>をマスコットみたいにして、はてなのサーバーが不具合を起こしている時は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>がごめんね、って謝るようにしてしまった。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>の公務誕生。なんでつながらないの、と思われている方に、社を代表してお詫びをし続けてくれた。ありがとう、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>。あまり褒められたことではないけど、不具合が多い時期があって、たくさんの方が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>を知るようになった。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%C3%A5%AF%A5%DE%A1%BC%A5%AF">はてなブックマーク</a>のコメント欄を見たかい、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>よ。1600usersだってさ。お前、どれだけ愛されていたんだよ。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>日記のスターを見たかい。まるで献花の花束みたいだった。人間のお通夜みたいに、我が家でお別れ会を開いたら、身内だけで50人も来てくれたよ。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>おまえ、どれだけたくさんの愛を振りまいたんだよ。</p><p>6月21日金曜日に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>は逝きました。ちょうど土曜日と日曜日に必要なことが全部終わる金曜日の午後に。ちょうど、会社のTGIFが予定されていて、会社のメンバーの夜の予定が空いていて、別れを言いに来れる金曜日に。社内でもことさら<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>を愛してくれていたきよひろが、なぜかたまたま京都出張している金曜日に。ずっと前から、実家の父と母が楽しみにしていたスペイン旅行が終わり、日本に帰って今なら別れに駆けつけられる、という金曜日に。</p><p>何もかも分かっているようだった。この日を待っていたような逝き方だった。最後まで、僕たちを守ってくれた。</p><p>そう、守ってくれていたんだよね。いろいろ未熟でした。夫としても、社長としても。犬が会長なんて、と言いながら、助けてもらっていたのは自分でした。それも見届けてくれたんだよね。ここからは、お前たちでやっていけと。ちょうどこの五月は、そういう変わり目でした。</p><p>皆さん、たくさんのお言葉を頂いてありがとうございました。お別れに来て頂いた方、お花を頂いた方、電話やメールやお手紙を頂いた方。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>日記にスターやコメントをつけて下さった方、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A5%D6">はてブ</a>にコメントを頂いた方、ブログの記事を書いて頂いた方。皆さまのお気持ち、届きました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>は幸せものです。温かいお言葉を頂き、ありがとうございました。こんなに愛された犬はいないと思います。</p><p>会長がいなくなり、はてなとしても一つの区切りの時を迎えることになりました。しかし、はてなには、新しい才能が花開こうとしています。どこまでもユーザーさんの立場に立って、良いサービスを作ることに一心になって仕事に励む優秀なメンバーがめきめきと力をつけています。サーバーの不具合で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%B7%A4%CA%A4%E2%A4%F3">しなもん</a>を見る機会も随分と減りました。犬が会長の変な会社を粋に感じ、集まってくれた魅力的な面々が、力を合わせ、ここから、またはてなを盛り立てていきます。</p><p>会長の穴を埋め、皆さまに最高の体験をお届けできるよう、力を合わせはてなは進んでまいります。<br /> 皆さまどうか、これからのはてなを、よろしくお願い申し上げます。</p><p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><a href="http://f.hatena.ne.jp/jkontan/20070101061459" class="hatena-fotolife" itemprop="url"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkontan/20070101/20070101061459.jpg" alt="f:id:jkontan:20070101061459j:image" title="f:id:jkontan:20070101061459j:image" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></a></span></p> jkondo 超交流会 hatenablog://entry/11696248318754241087 2013-06-03T08:28:19+09:00 2013-06-03T21:11:29+09:00 今年も京都大学で超交流会が開かれた。京大の情報学研究科の同窓会だというのに、なぜか情報学どころか、京大にさえ関係ない人でも誰でも参加できるという、いったいなにが同窓会なのかよく分からない懐の深いイベントである。だいたい、「誰でも参加できる同窓会」というコンセプトが意味不明すぎる。言葉の定義的に間違っている。誰がそんな事を始めたかというと、クエステトラの今村さんだ。同窓会の幹事になったけど、全く人が集まらないので誰でも参加できるイベントにしよう、と考えたらしい。ぶっ飛んでいる。いいじゃん、やっちゃえ、ってなノリで始めてしまった。しかし世の中不思議なもので、そのぶっ飛び具合いにこれまたうまい具合い… <p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20130603/20130603082636.jpg" alt="f:id:jkondo:20130603082636j:plain" title="f:id:jkondo:20130603082636j:plain" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></span></p><p>今年も<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C2%E7%B3%D8">京都大学</a>で超交流会が開かれた。京大の情報学研究科の同窓会だというのに、なぜか情報学どころか、京大にさえ関係ない人でも誰でも参加できるという、いったいなにが同窓会なのかよく分からない懐の深いイベントである。</p><p>だいたい、「誰でも参加できる同窓会」というコンセプトが意味不明すぎる。言葉の定義的に間違っている。</p><p>誰がそんな事を始めたかというと、クエステトラの今村さんだ。同窓会の幹事になったけど、全く人が集まらないので誰でも参加できるイベントにしよう、と考えたらしい。ぶっ飛んでいる。いいじゃん、やっちゃえ、ってなノリで始めてしまった。</p><p>しかし世の中不思議なもので、そのぶっ飛び具合いにこれまたうまい具合いに反応してしまう人がいる。その筆頭がプロフェッショナルコ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CD%A5%AF%A5%BF%A1%BC">ネクター</a>の勝屋さんだ。勝屋さんは僕に人付き合いの大切な事を教えてくれた方だ。歩くパワースポットである。ポジティブなパワーを発する人間や場所を見つけては寄っていき、どんどんつなげてしまう。恐ろしい磁力の持ち主だ。ここまで来るともはや驚くこともないが、当然のように情報学にも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C2%E7%B3%D8">京都大学</a>にもまるで関係がない。</p><p>今村さんや勝屋さんがあれこれ動き回るうちに、超交流会はどんどん増殖を始めた。過去五年の登壇者を見ると豪華なメンバーが揃っている。参加者が500人を超えたとかという話も聞いた。</p><p>そして今年の超交流会である。今年は純度が高かった。あるのかないのか分からないが、僕が勝手に感じている超交流会の流れというか、思想というか、文化みたいなものに見事にマッチする人たちが集まった。多分二人の歩くパワースポットが引き寄せたのだろう。</p><p>形式としてはカンファレンスのような事をやっている。朝からホールでパネルディスカッションのようなものが一日続き、最後に懇親会があって終わり。パネルディスカッション?いや、なんかちょっと違う。あれはなんと呼べば良いのだろうか。ディスカッション?雑談?飲み会?まあなんでも良いや。</p><p>とにかく一応タイトルのついたセッションが午前午後で四つほど続いて、それぞれのテーマに沿った議論みたいなことをしている。突然観客が壇上に呼ばれて、登壇者が増えて行くのはよくあることだ。面白そうな話をしそうな人は舞台に引っ張り上げられる。だんだん誰のセッションか分からなくなっていく。会場の質問者には舞台の上から柔らかいボールが投げられ、頭上をボールが飛び交ったりする。ボールを投げる勝屋さんがノーコンなので、まるで関係のない観客のところに飛んでいき、客はボールを拾って正しい質問者の方へボールを投げたりしなくちゃいけない。勝屋さんは、ボールがあるとパワーが届く感じがして良いよね、って言っていた。様子をみているとそれなりに同意できるが、そのあとにマイクを持って結局質問者のところに駆け寄っていくのだから、ボールに意味があるのか、ということは誰もが一度は抱く疑問である。しかしそれも愚問だ。パワーは伝わるのだ。</p><p>そしてセッションである。ロボットを作っている石黒先生は、資本が価値である資本主義のあとには、知識が価値となる世界が来て、そのあとに愛が価値となる世界が来るだろうと言った。資本や知識のように、相対的に多いか少ないかを比べられるものから、自分自身で感じる幸福感のような絶対的な尺度の重要性が高まっていくのではないかと語った。石黒先生はロボットを研究しているのではなくて、ロボットを作りながら人間を研究しているのだ。</p><p>僕は人間の心がちゃんと科学的に解明されていないから、幸福度は絶対評価になってしまうが、心が解明されればそれも相対価値に転嫁するのではないですかと質問した。そうしたら石黒先生が、そこはこれから一番面白いところで、特に五人くらいの集団が集まった時に、心に何が起こっているのかはぜひ調べるべきだとお話されていた。そういえば心理学は、個別の人間一人一人に着目しすぎなのかもしれない。</p><p>その次がボールが飛び交う勝屋さんセッションである。心をオープンに持って、いろんな人とつながりましょう、という話だった。誰と付き合うかを打算的に決めちゃダメだ、ちゃんと心を開けて、純粋に面白いと思う人と積極的に付き合おうぜ、って言っていた(気がする)。だいたい、付き合うと自分が得か損か、という考えが、次元が低すぎるし、そういう考えをしている時点でそもそもあなた自身が人間的に全く魅力的じゃないよ、ってことなんでしょう。同意です。</p><p>最初のセッションで濱口さんがうまいこと仰っていて、人間は世界をタグ付けして見ている、と言っていた。机の上の水の入ったペットボトルの事を考えなくて良いのは、それが自分には害を及ぼさない単なる水である、と自分の中でタグ付けして見ているからで、人間はそうやって世の中を単純化して見ることで、考えるべきことに思考を集中させる事ができるのである、というわけだ。濱口さんが口を開くと、いきなり世界が整理されて見えてくる。どんな魔法があるのかと思うくらいに整理される。マジシャンみたいな人だ。</p><p>終わったあとの懇親会で若い大学生と話していたら、どうやったら彼女ができるんですか、と質問して来た男子学生がいた。逆になんで彼女ができないの?って質問したら、僕は今時の女子大生とは合わないんですよね、って言い始めた。うわ、タグ付けきたぞこれ!って思った僕は、ここぞとばかりにタグ付けの話を持ち出した。もしもし君ねえ、そうやってちゃんと付き合った事もないのに、大学にいる女性を全部まとめて今時の女子大生、とかって整理して、全部まとめて対象外だ、とかやってるから彼女ができないんだよ。それをタグ付けって言うの。もっと心をオープンに持って、一人一人の人間に真摯に向き合いなよ、そうしたら、気づかなかった良さが見えて来て、ぴったりの相手も見つかるからさ、と、さも自分で考えたかのように、その日導入したばかりの話でアドバイスをしてみた。なるほどー、って喜んでもらったので、まあ良かったのだろう。</p><p>話を戻して勝屋セッションだが、打算というのは石黒さんのいう資本主義だし相対価値の世界である。相手より自分の方がお金を持ちたい、知識を持ちたい。そういう競争を生き抜く上で、得になる事はやります、損する事はやりません。心を開けというのは、いやいやそんな細かい競争をするよりもっと大事で楽しい事があるでしょう、という絶対価値の話でつながった。</p><p>午後はどうしたらコミュニティが盛り上がるのかというセッションがあって、音頭を取る人がいて、フォロワーがいて、場所があって、共振が起こると盛り上がりますって事だった。共振って、朝石黒さんが話していた、集団の心理学の話と同じだ!</p><p>最後は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B2%A1%BC%A5%DF%A5%D5%A5%A3%A5%B1%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">ゲーミフィケーション</a>のセッションだったけど、水口さんは人間のウォンツを全部分解したい、って話していた。なんでも、ウォンツが見える水口メソッドなるものを開発したらしく、一日くらいウォンツに向き合うと、自分が本当は何をしたいのかが結構見えるようになるらしい。なかなかすごい。結局ゲームというのも、人の根源的な欲求を満たす要素がいくつか揃ったものが流行るわけで、そういう欲求を見つける事がゲーム作りの本質であるという事なのだろう。</p><p>スマホで毎日なめこを育てる人がいるのは、何かを育てるのが楽しいとか、びよーんって刈り取るのが気持ち良いとか、そういう人間に共通するウォンツが潜んでいるんだよ、って事だった。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%AF%A5%EB%A1%BC%A5%CF%A5%F3">マクルーハン</a>という人が、メディアは身体の拡張だ、と話して、自動車や飛行機は足の拡張で、早く移動したいという人間のウォンツを拡張しているんだ、って事らしい。これも、もはや人間ってなんなんだ、って話ですね。</p><p>それでいろいろテーマはあるんだけど、全部の話がちゃんとつながっていた。結局人間っていったいなんなんだよ、僕たち全くわかってないし、これまで分かっていることだけで世界を見るのは危険すぎるよね。だいたい、大切なのは金儲けより愛だろ、愛!という感じでしょうか、まとめると。</p><p>前日に登壇者と運営メンバーで集まって前夜祭したら、みんな、ただいま!って顔で集まってきて、妙なテンションだった。水口さんがそれをうまいこと表現していて、みんな小学生になっちゃったね、って言っていたけど、本当にその通りだった。同窓会が盛り上がらないのを見るに見かねて、だったらこの同窓会を、みんなの同窓会にしてしまえ、と解放してくれた今村さんの気持ちに共振した人たちが集まる、新しい形の同窓会がそこにあった。</p> jkondo 志の標高 hatenablog://entry/11696248318752779545 2013-04-25T22:00:23+09:00 2013-04-26T09:46:58+09:00 起業家の集まりに参加した 皆さん志を持って事業を営まれている方々だ 志には標高がある 志が高い人ほど魅力的だ 起業家がたくさん集まっている場所に行くと山並みを眺めているような気持ちになる 高い志に出会うと感動する おしなべて低いとつまらない志は言葉ではない その人の行動でしか本当は分からない 言葉にはならない内に秘められた志を感じるからこそ、端的に発せられる言葉にも力が宿る起業家は世の中を変える職業だ 自分が思い描いたように世界を変えたいと思っている人の職業だ そりゃ傲慢にもなり得る おかしな志に出くわすと疲れてしまう世界を変えたいと思う理由にはいろいろある 自分の優秀さを示したいとか お金を… <p>起業家の集まりに参加した<br /> 皆さん志を持って事業を営まれている方々だ<br /> 志には標高がある<br /> 志が高い人ほど魅力的だ<br /> 起業家がたくさん集まっている場所に行くと山並みを眺めているような気持ちになる<br /> 高い志に出会うと感動する<br /> おしなべて低いとつまらない</p><p>志は言葉ではない<br /> その人の行動でしか本当は分からない<br /> 言葉にはならない内に秘められた志を感じるからこそ、端的に発せられる言葉にも力が宿る</p><p>起業家は世の中を変える職業だ<br /> 自分が思い描いたように世界を変えたいと思っている人の職業だ<br /> そりゃ傲慢にもなり得る<br /> おかしな志に出くわすと疲れてしまう</p><p>世界を変えたいと思う理由にはいろいろある<br /> 自分の優秀さを示したいとか<br /> お金を稼ぎたいとか<br /> とにかく勝負が好きだとか<br /> 自分の論理の正しさを証明したいとか<br /> いろいろ</p><p>ごくたまに、本当に世の中を良くしたいから、という人がいる<br /> 起業家の志を論じるならそこだろう<br /> 年齢もある<br /> 最初からそんなに混じりけのないものも難しい<br /> しかしどこかに、白い雪山の高みのような美しい志を感じる時に僕は感動を覚える<br /> 世界を良くするために自分の人生を捧げる覚悟が決まっているからだ</p><p>自分の志を実現するために努力を続けよう<br /> 行動で、自分がなしたい事を表現しよう<br /> 共感してくれる人の輪は、やがて広がるはずだ<br /> 本物なら生き残る<br /> 生きている間も、死んでしまってからも</p> jkondo 洋食?和食? hatenablog://entry/6435988827677126585 2013-04-13T12:19:43+09:00 2013-04-14T02:22:19+09:00 最近がんばってるなー、と思っていた会社のメンバーとご飯を食べに行きました。 この人だとイタリアンだよなあ、と思って自然な流れでイタリアンに行ったのですが、よく考えると相手によって明らかに洋食が良いな、とか、座敷で和食が良いよね、とか、相性があります。相手に合ったお店にいけると話も弾むし相性面白いです。 それで、さらに洋食が合う人と和食が合う人の違いって何なのかな、と考えたのですが、結構普段の趣味にもそれが出ていて、洋食系の人は映画だったら洋画が好きとかオペラが好きとか、逆に和食系の人は歌舞伎とか相撲とか日本の伝統芸能が好き、とか傾向があるなと感じました。もちろん両方好きな人もいます。 それで、… <p>最近がんばってるなー、と思っていた会社のメンバーとご飯を食べに行きました。<br /> この人だとイタリアンだよなあ、と思って自然な流れでイタリアンに行ったのですが、よく考えると相手によって明らかに洋食が良いな、とか、座敷で和食が良いよね、とか、相性があります。相手に合ったお店にいけると話も弾むし相性面白いです。<br /> それで、さらに洋食が合う人と和食が合う人の違いって何なのかな、と考えたのですが、結構普段の趣味にもそれが出ていて、洋食系の人は映画だったら洋画が好きとかオペラが好きとか、逆に和食系の人は歌舞伎とか相撲とか日本の伝統芸能が好き、とか傾向があるなと感じました。もちろん両方好きな人もいます。<br /> それで、さらにもう少し踏み込んで考えると、人とのコミュニケーションの取り方とかもそういう好みが出ているかも、と考えたり。たとえばTED好きです、とかはやっぱり洋食系ですよね、とか。和食系だと、プレゼンというより礼儀とかを大事にしたり。<br /> 人の好み、面白いですね。</p> jkondo 君が歩くのを待っている hatenablog://entry/6435988827676745943 2013-04-03T00:49:59+09:00 2013-05-28T08:12:43+09:00 困っている自分を見つけて、かまってくれる人には2タイプいる。 助けてあげたい、と思って、こうしたら良いよ、とアドバイスをくれる人。そのやり方はやめなさいと叱ってくれる人。両方とも、うまい方法を教えることで人間を変えようとしている点で似ている。人は言葉で変えられる、という信念に基づいている。 何もしてくれない人よりも随分親切だ。わざわざ自分の時間を使って、相手のために労力を割いてくれる。かまってくれるだけでありがたい。 ただ問題に気付いていないだけの時や、ちょっとしたコツが分からない時には、そういう人の言葉がすごく効果的になる。あんまり強い言い方や、人前で批判されると、心が閉じてしまうけど。 自… <p>困っている自分を見つけて、かまってくれる人には2タイプいる。<br /> 助けてあげたい、と思って、こうしたら良いよ、とアドバイスをくれる人。そのやり方はやめなさいと叱ってくれる人。両方とも、うまい方法を教えることで人間を変えようとしている点で似ている。人は言葉で変えられる、という信念に基づいている。<br /> 何もしてくれない人よりも随分親切だ。わざわざ自分の時間を使って、相手のために労力を割いてくれる。かまってくれるだけでありがたい。<br /> ただ問題に気付いていないだけの時や、ちょっとしたコツが分からない時には、そういう人の言葉がすごく効果的になる。あんまり強い言い方や、人前で批判されると、心が閉じてしまうけど。<br /> 自分よりも弱い人を見つけて、アドバイスを装って自分を満足させようと寄ってくる人には要注意だ。そういう人は、親切そうにしているけど、本当は自分も弱い。お互いに弱みを握り合って相互依存に陥ってしまう。</p><p>具体的なアドバイスで問題が解決するのも、細かい問題までだ。大きな問題になってくると、なかなかそんな言葉ひとつでは変わらない。たとえば、毎日笑顔で過ごせば人付き合いが楽になるよ、なんて言われても、翌日からずっと笑顔になれる人なんていない。なにせ人が変わるのは難しい。時間がかかる。そして、自分からしか変われない。</p><p>2つ目のタイプは、君がやりたい事をやるのを待っている、という態度で接する人。どうしたの?と心から聞いてくれる人。君にはきっと壁を乗り越える力がある。僕は君がその壁を乗り越えるのを待っている、という態度で接してくれる人。</p><p>大きな変化を起こすことができるのは2つ目のタイプなのに、なかなかそのありがたみに気付かない。最初はもっと具体的なアドバイスが欲しい、と物足りなく思ったりする。でも、自分が持っている力を信じてくれる人が一番強い。自分が本来持っている力で起き上がり、歩き始めることを心から楽しみにしてくれる人。歩き始めた自分がどこに行くのかを、わくわくしながら見守ってくれる人。本当に大切にすべきなのは、そういう関係だと思う。</p> jkondo リーダーはどこから生まれるか hatenablog://entry/6435988827676118402 2013-03-19T07:43:32+09:00 2013-05-06T06:30:52+09:00 妻の実家は大阪の大きな団地にあります。お父さんは長年メーカーに務めて毎朝会社でラジオ体操をしていました。定年退職して、会社にいかなくなったので、その後は毎朝団地の近くの広場でラジオ体操を始めたそうです。毎朝6時半にラジオをつけて、一人で体操を続けてきました。一人で体操を続けて12年目、体操の様子を見ていた近所のおばさんからある日、体操を教えて欲しいとお願いをされたそうです。体操を教えるには反対向きに体を動かさないといけないけど、そんな事はできないから教えられない、と断ったそうですが、それでも食い下がられるので、背中を見て勝手に真似してくれるなら構わない、と承諾したそうです。するとそのおばさんの… <font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);">妻の実家は大阪の大きな団地にあります。お父さんは長年メーカーに務めて毎朝会社でラジオ体操をしていました。定年退職して、会社にいかなくなったので、その後は毎朝団地の近くの広場でラジオ体操を始めたそうです。毎朝6時半にラジオをつけて、一人で体操を続けてきました。</span></font><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);"><br></span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);">一人で体操を続けて12年目、体操の様子を見ていた近所のおばさんからある日、体操を教えて欲しいとお願いをされたそうです。体操を教えるには反対向きに体を動かさないといけないけど、そんな事はできないから教えられない、と断ったそうですが、それでも食い下がられるので、背中を見て勝手に真似してくれるなら構わない、と承諾したそうです。するとそのおばさんの仲間が次々と朝のラジオ体操に参加しはじめ、今では多い時に40人ほどが集まるようになったというのです。</span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);"><br></span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);">40人のご婦人に囲まれながら体操をしている義父の姿を一度見てみたいところですが、それはひとまずおいておいて、この話を聞いて僕は、リーダーとはなにか、を考えさせられました。</span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);"><br></span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><font face="Times" size="3"><span style="-webkit-text-size-adjust: auto; background-color: rgba(255, 255, 255, 0);">リーダーというと、人の上に立つ人、というイメージがあります。最初からたくさんの人がいて、その人たちをまとめる人、というイメージです。しかし、12年間一人で、誰を従えるつもりでもなく体操していた父の元に人が集まってきた話を聞いていて、リーダーの本質とはそういうものではないか、と感じました。そもそも人を従える事が目的ではなく、たとえ一人であろうとやりたい事があり、それをやり続けようとする。その行為を見ていて周りの人がついつい参加したくなる。そういうものかも知れないな、と思いました。<br></span></font></div><div style="text-align: -webkit-auto;"><span style="-webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469); "><br></span></div> jkondo 全員の合意 hatenablog://entry/13425511277527146772 2013-03-09T10:01:19+09:00 2013-03-09T10:51:53+09:00 マイケル・サンデルさんが東北大学で行った白熱教室をテレビで見た。地震被災地の復興計画を決めるために、町民全員の合意を取るべきか、復興のスピードを優先すべきか、といった興味深い議論をやっていた。 全員の事なんだから全員が合意して進めるべきだ、と話す人がいれば、全員が合意した計画が最良の計画だとは限らない、と反論する人や、そもそも全員が合意する事なんてできるわけがない、どうしても海の近くに住みたいという人もいれば、内陸に移住すべきだという人もいるのだから、合意を待っていては復興が進むわけがない、という具合に議論が重なっていった。どの意見も現場の実体験を元に出た切実な意見だからなかなか重い。会場全体… <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:jkondo:20130203122304j:plain" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20130203/20130203122304.jpg" alt="f:id:jkondo:20130203122304j:plain" /></p> </div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B1%A5%EB%A1%A6%A5%B5%A5%F3%A5%C7%A5%EB">マイケル・サンデル</a>さんが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%CB%CC%C2%E7%B3%D8">東北大学</a>で行った白熱教室をテレビで見た。地震被災地の復興計画を決めるために、町民全員の合意を取るべきか、復興のスピードを優先すべきか、といった興味深い議論をやっていた。</div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"> </div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);">全員の事なんだから全員が合意して進めるべきだ、と話す人がいれば、全員が合意した計画が最良の計画だとは限らない、と反論する人や、そもそも全員が合意する事なんてできるわけがない、どうしても海の近くに住みたいという人もいれば、内陸に移住すべきだという人もいるのだから、合意を待っていては復興が進むわけがない、という具合に議論が重なっていった。どの意見も現場の実体験を元に出た切実な意見だからなかなか重い。会場全体が、そうだよね、現実的に全員が合意するなんてちょっと無理だよね、という雰囲気になりかけたところに、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%EE%BB%B0%CE%A6%C4%AE">南三陸町</a>の復興計画に携わっている方が口を開いた。</div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"> </div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);">町民の方々は繰り返し議論をしている。その様子は、全員で「合意をしたい」、というのとは少し違うのではないか。出来るだけ自分も議論に参加して「納得したい」、という感覚に近いのではないか、と。自分の意見が聞き入れられ、吟味された上で結論が決まったのであれば、たとえ思い通りにならなかったとしても納得ができる、という事だろう。合意と納得は違うというわけだ。</div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"> </div> <div style="font-family: '.Helvetica NeueUI'; text-align: -webkit-auto; -webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);">町をどこに移転するか、というような大きな問題はそうそう無いとはいえ、仕事にしても、プライベートにしても、普段人と関わる中で相手にお願いを聞いてもらったり、複数の意見の中から一つを選ばないといけない事はよくある。その時にそれぞれの納得したい気持ちに配慮するという考え方が大切だよな、と感じました。</div> jkondo はてなブックマークのリニューアル hatenablog://entry/6435922169449506259 2013-03-01T21:52:23+09:00 2013-03-04T18:07:49+09:00 ITMedia岡田有花さんにはてなブックマークのリニューアルについて記事にして頂きました。ユーザーの反応に「完全に狼狽した」 はてなブックマーク、リニューアルの意図と背景 (1/2) - ITmedia ニュースはてなブックマーク- ユーザーの反応に「完全に狼狽した」 はてなブックマーク、リニューアルの意図と背景 (1/2) - ITmedia ニューストップページはリニューアル後も継続して人気エントリーのアルゴリズム調整や、ブログ、ニュース、おすすめコーナーなどのコンテンツの編成を続けています。こちらは新しいコーナーも含めてお楽しみいただけていると感じており、実際に内部で見ているクリック数や… <p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/ITMedia">ITMedia</a><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%AC%C5%C4%CD%AD%B2%D6">岡田有花</a>さんに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%C3%A5%AF%A5%DE%A1%BC%A5%AF">はてなブックマーク</a>のリニューアルについて記事にして頂きました。</p><p><iframe marginwidth="0" marginheight="0" src="http://b.hatena.ne.jp/entry.parts?url=http%3A%2F%2Fwww.itmedia.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F1303%2F01%2Fnews041.html" scrolling="no" frameborder="0" height="230" width="500"><div class="hatena-bookmark-detail-info"><a href="http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1303/01/news041.html">ユーザーの反応に「完全に狼狽した」 はてなブックマーク、リニューアルの意図と背景 (1/2) - ITmedia ニュース</a><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http%3A%2F%2Fwww.itmedia.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F1303%2F01%2Fnews041.html">はてなブックマーク- ユーザーの反応に「完全に狼狽した」 はてなブックマーク、リニューアルの意図と背景 (1/2) - ITmedia ニュース</a></div></iframe></p><p>トップページはリニューアル後も継続して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%B5%A4%A5%A8%A5%F3%A5%C8%A5%EA%A1%BC">人気エントリー</a>のアルゴリズム調整や、ブログ、ニュース、おすすめコーナーなどのコンテンツの編成を続けています。こちらは新しいコーナーも含めてお楽しみいただけていると感じており、実際に内部で見ているクリック数や滞在時間なども伸びてきています。今後もより面白くしていきますのでぜひご期待ください。</p><p>デザインについてはまだ調整の余地がありそうです。リニューアル直後に比べてトップページの一覧性向上などの改善を加えてきていますが、ご意見もたくさん頂いている部分ですし、調整を続けていきたいと思います。</p><p>記事の中でも触れて頂いていますが、今回は「リスト」から「面」へ、というテーマを持ってデザインリニューアルに取り組みました。「一覧を上から順にクリックして見ていく」ページから、「そのページをざーっと眺めると大体どういう内容があるかが分かる」ページを目指しています。</p><p>社内で何度も試作を重ねるうちに、タイル型のレイアウトが出てきた時は、「そこまで変えちゃうの?」と実は自分も感じましたが、1ヶ月ほど社内のプロトタイプを眺めているうちに、これはこれで見やすいことに気付きました。新聞なども短めのカラムで構成されていますし、面として内容を把握しやすいレイアウトだと感じます。</p><p>とはいえ、さらに改善できるポイントがあると思いますし、そもそも「面」じゃなくて「リスト」で読みたい、というユーザーさんも多くいらっしゃる、という状況だと思いますので、そこはちゃんと見極めて、また来週以降良くしていきたいと思います。</p><p><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%C3%A5%AF%A5%DE%A1%BC%A5%AF">はてなブックマーク</a>、変え始めた以上は、「以前よりも良くなったね」と、多くのユーザーの皆さんに言っていただけるようになるまで改善をやり通したいと思います。これからもよろしくお願いします。</p> jkondo hatenablog://entry/6435922169449475243 2013-03-01T01:01:14+09:00 2013-03-01T01:01:14+09:00 <p><span itemscope itemtype="http://schema.org/Photograph"><a href="http://f.hatena.ne.jp/jkondo/20120114183507" class="hatena-fotolife" itemprop="url"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20120114/20120114183507.jpg" alt="f:id:jkondo:20120114183507j:image" title="f:id:jkondo:20120114183507j:image" class="hatena-fotolife" itemprop="image"></a></span></p> jkondo 今日の成果です hatenablog://entry/6435922169448992927 2013-02-14T22:52:56+09:00 2013-04-10T19:47:05+09:00 <img class="hatena-fotolife" title="f:id:jkondo:20130214225221j:plain" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20130214/20130214225221.jpg" alt="f:id:jkondo:20130214225221j:plain"> jkondo はてなブログのiPhoneアプリ登場 hatenablog://entry/12704830469096461001 2012-12-17T14:45:13+09:00 2013-04-10T19:47:05+09:00 はてなブログのiPhoneアプリが登場しました。記念にiPhoneから書いてみます。 最近皆さんはテキストをどこから書いていますか。PCですか?スマホですか?タブレットですか?もしかして3DSとか、Wii Uがメインです、って人もいますか? 長い文章はPCで、短い文章はスマホで、という感じでずっとやってきていたのですが、最近長い文章をiPhoneから書くことが増えてきました。これがなかなか具合が良いんです。特に、少し長めのメールとかを書く時や、プレゼンの原稿を考える時に、あえてPCを閉じてiPhoneから書く時があります。 なんでしょうか、それだけに集中できる感じと言えば良いでしょうか。画面が… <p><span class="Apple-style-span" style="-webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"><span class="Apple-style-span" style="-webkit-tap-highlight-color: rgba(26, 26, 26, 0.296875); -webkit-composition-fill-color: rgba(175, 192, 227, 0.230469); -webkit-composition-frame-color: rgba(77, 128, 180, 0.230469);"><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%ED%A5%B0">はてなブログ</a>の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/iPhone%A5%A2%A5%D7%A5%EA">iPhoneアプリ</a>が登場しました。記念に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/iPhone">iPhone</a>から書いてみます。</span></span></p> <div style="text-align: justify;">&nbsp;</div> <div style="text-align: justify;">最近皆さんはテキストをどこから書いていますか。PCですか?スマホですか?タブレットですか?もしかして<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/3DS">3DS</a>とか、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Wii%20U">Wii U</a>がメインです、って人もいますか?</div> <div style="text-align: justify;">&nbsp;</div> <div style="text-align: justify;">長い文章はPCで、短い文章はスマホで、という感じでずっとやってきていたのですが、最近長い文章を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/iPhone">iPhone</a>から書くことが増えてきました。これがなかなか具合が良いんです。特に、少し長めのメールとかを書く時や、プレゼンの原稿を考える時に、あえてPCを閉じて<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/iPhone">iPhone</a>から書く時があります。</div> <div style="text-align: justify;">&nbsp;</div> <div style="text-align: justify;">なんでしょうか、それだけに集中できる感じと言えば良いでしょうか。画面が一つしか開かないので、伝える相手のことを考えながら、そのテキストに集中できる感じがあります。</div> <div style="text-align: justify;">&nbsp;</div> <div style="text-align: justify;">ブログのアプリも、以前の感覚ですと下書きがメインかな、と感じていたのですが、案外スマホから書く人の方がメジャー、なんて世界がくるのかもしれません。そんな皆さんの利用形態の推移なんかにも注目しながら、今後もどんどん<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%ED%A5%B0">はてなブログ</a>を使いやすくしていきます。ぜひ使ってみてください。</div> <div style="text-align: justify;">&nbsp;</div> <div style="text-align: justify;"><iframe marginwidth="0" marginheight="0" src="http://b.hatena.ne.jp/entry.parts?url=http%3A%2F%2Fstaff.hatenablog.com%2Fentry%2Fiphone-app-campaign" scrolling="no" frameborder="0" height="230" width="500"><div class="hatena-bookmark-detail-info"><a href="http://staff.hatenablog.com/entry/iphone-app-campaign">アプリをダウンロードしてiPod touchをもらおう! iPhoneアプリ「はてなブログ」をリリースしました - はてなブログ開発ブログ</a><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http%3A%2F%2Fstaff.hatenablog.com%2Fentry%2Fiphone-app-campaign">はてなブックマーク- アプリをダウンロードしてiPod touchをもらおう! iPhoneアプリ「はてなブログ」をリリースしました - はてなブログ開発ブログ</a></div></iframe></div> jkondo はてなダイアリーから記事を移行 hatenablog://entry/12704830469095972653 2012-11-28T10:42:06+09:00 2012-11-28T10:53:27+09:00 ちょっと未練もあって(?)そのままにしていたはてなダイアリーのブログから、すべての記事をはてなブログに移行しました。 昔の記事というのは、ちょっと読み返すと恥ずかしかったりもしますが、しかしまあ、それも含めて自分の人生ですね。 結局今の自分の文章も、あとから読むと、「そんなこと考えていたんだ」と思うんでしょう。 そういう恥ずかしさも全部ひっくるめて、自分の人生ですね。 だからこそ、考えたことを書いていく事に意味があるように思います。 <p>ちょっと未練もあって(?)そのままにしていた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%C0%A5%A4%A5%A2%A5%EA%A1%BC">はてなダイアリー</a>のブログから、すべての記事を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%ED%A5%B0">はてなブログ</a>に移行しました。<br /> 昔の記事というのは、ちょっと読み返すと恥ずかしかったりもしますが、しかしまあ、それも含めて自分の人生ですね。<br /> 結局今の自分の文章も、あとから読むと、「そんなこと考えていたんだ」と思うんでしょう。<br /> そういう恥ずかしさも全部ひっくるめて、自分の人生ですね。<br /> だからこそ、考えたことを書いていく事に意味があるように思います。</p> jkondo カレー美味しい hatenablog://entry/12704591929891762461 2012-11-09T13:34:23+09:00 2012-11-09T13:34:23+09:00 開発中のはてなブログアプリから投稿してみます。これは便利!カレー美味しい! <a href="http://f.hatena.ne.jp/jkondo/20121109133323" class="hatena-fotolife"><img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20121109/20121109133323.jpg" alt="f:id:jkondo:20121109133323j:image" title="f:id:jkondo:20121109133323j:image" class="hatena-fotolife"></a><div>開発中の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%ED%A5%B0">はてなブログ</a>アプリから投稿してみます。これは便利!カレー美味しい!</div> jkondo Miiverseの開発をお手伝いしました hatenablog://entry/12704591929891701975 2012-11-08T07:43:57+09:00 2014-04-03T10:54:07+09:00 この年末に発売されるWii Uに搭載されるコミュニティサービス「Miiverse」の開発を、はてなでお手伝いさせて頂きました。 ©2012 NintendoWii U|社長が訊く『Wii U』|Nintendoはてなの開発拠点を京都で再度立ち上げたのが2008年。その2008年に開発をしたうごメモから、任天堂さんと一緒にお仕事をさせて頂いています。 今回、新型のホームコンソールゲーム機「Wii U」に、インターネットを使ったコミュニティ機能を載せる、ということで、僕たちがこれまで培ってきたネットサービスの開発や運営の経験を活かせる機会だと考えました。2008年末にサービスを開始したうごメモはて… <p>この年末に発売される<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Wii%20U">Wii U</a>に搭載されるコミュニティサービス「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Miiverse">Miiverse</a>」の開発を、はてなでお手伝いさせて頂きました。<br /> <img src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/j/jkondo/20121107/20121107153241.png" alt="f:id:jkondo:20121107153241p:plain" title="f:id:jkondo:20121107153241p:plain" class="hatena-fotolife"><br /> ©2012 Nintendo</p><p><a href="http://www.nintendo.co.jp/wiiu/interview/hardware/vol3/index.html">Wii U&#xFF5C;&#x793E;&#x9577;&#x304C;&#x8A0A;&#x304F;&#x300E;Wii U&#x300F;&#xFF5C;Nintendo</a><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.nintendo.co.jp/wiiu/interview/hardware/vol3/index.html" class="http-bookmark"><img src="http://b.hatena.ne.jp/entry/image/http://www.nintendo.co.jp/wiiu/interview/hardware/vol3/index.html" alt="" class="http-bookmark"></a></p><p>はてなの開発拠点を京都で再度立ち上げたのが2008年。その2008年に開発をした<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%A6%A4%B4%A5%E1%A5%E2">うごメモ</a>から、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C7%A4%C5%B7%C6%B2">任天堂</a>さんと一緒にお仕事をさせて頂いています。<br /> 今回、新型のホームコンソールゲーム機「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Wii%20U">Wii U</a>」に、インターネットを使ったコミュニティ機能を載せる、ということで、僕たちがこれまで培ってきたネットサービスの開発や運営の経験を活かせる機会だと考えました。</p><p>2008年末にサービスを開始した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%A6%A4%B4%A5%E1%A5%E2%A4%CF%A4%C6%A4%CA">うごメモはてな</a>は、その後の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CB%A5%F3%A5%C6%A5%F3%A5%C9%A1%BCDSi">ニンテンドーDSi</a>端末の増加や、サービスの継続的な機能追加などもあり、世界中でユーザーさんが増加し続け、サービスとして大きな盛り上がりを見せました。</p><p>今回の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Miiverse">Miiverse</a>は、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C7%A4%C5%B7%C6%B2">任天堂</a>さんが運営されるサービスとなります。はてなは開発のお手伝いをする、という形で関わらせて頂きましたが、世界中に発売される新型機の重要な機能ということもあり、「自分たちが作ったサービスを世界中の人たちに使ってもらう」という、はてなの使命を実現する一つの形だと考えました。PCやスマホとは違う、全く新しいデバイスで快適に使っていただけるサービス開発だったり、ほぼ同時に世界中でサービス提供が開始できるようなグローバルに連携するシステムの開発には、工夫のしどころがたくさんあり、とても大きなチャレンジでした。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Miiverse">Miiverse</a>の運営をリリース後もしっかりお手伝いさせて頂くとともに、この経験を、はてなのサービスの拡大にもつなげていきたいと思います。</p> jkondo