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憂鬱な気持ちとクリエイティビティ

毎年2回、ネット系企業の経営者が集まるIVSというカンファレンスがあります。先々週、このIVSに参加してきました。

他の方はどうか分かりませんが、僕はIVSに出ると少し憂鬱になります。業界内でも注目企業のトップの皆さんが次々と登壇され、輝かしい話を聞いているうちにどうしても自分たちの足りない部分が見えるからです。ただそこから目を背けていても仕方なく、今のポジションを確認して次に向けて動き出す良い機会と思って毎回参加しています。

今回のIVSで、ひときわ印象深かった講演があります。登山家の栗城さんの講演です。
元々登山の専門家でもなかった栗城さんは、大学で思い立って登山を始め、その後単独無酸素で世界中の高峰を制覇しています。現在はエベレスト登山をネット中継で共有しながら登頂を目指す取り組みをされています。
栗城さんの講演が終わったとき、IVSの会場ではスタンディングオベーションが起こりました。僕の周りには涙を流している方もいて、僕も強い感銘を受けました。

あまりにも印象的だったので、栗城さんの本を買って読んでみました。

一歩を越える勇気

一歩を越える勇気


僕が栗城さんについて興味深いと思ったのは、栗城さんが登山を始めたきっかけです。人生の目的が見つからず、布団にカビが生えるほどの状態になるまで部屋に籠もっていた栗城さん。登山に目覚め、数年でマッキンリーに単独で登頂するまでのギャップが鮮烈です。

先日はてなブックマークで、憂鬱な気持ちと創造性には関連があるという記事が話題になっていました。

この記事を読み、また栗城さんの話を思い出しながら僕が感じたのは、憂鬱な期間を過ごすことの意味です。人間が思い切った行動を起こし、クリエイティブな人生を実現していくためには、憂鬱な期間を過ごすことが、実は意味のある大事なことなのではないか、と感じています。

自分自身、大学院を中退して、これから何を仕事にしていこうかと迷っていた時期がありました。そのあとに、思い切って起業をしたわけですが、憂鬱な迷いの時期が無ければできなかったかもと今では思います。憂鬱になる機会は買ってでも得よ、というのはさすがに言い過ぎかも知れませんが、長い目で見れば、そんなに悪いことばかりではなさそうです。

IVSに行ったり、毎日仕事をやっていると自分の未熟さを痛感することが今もたくさんあります。それでも、いろんな課題とちゃんと付き合いながら、一歩一歩進んでいこう、と改めて思いました。