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教科書通りにやってみる

前回に続いて星野さん関連でもう一つ。今年の春頃に『星野リゾートの教科書』が出ました。

星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則

星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則


この中で星野さんが参考にされたという経営書がたくさん紹介されていますが、読んだ事が無い書籍も多かったので順番に読んでみるとこのリストがなかなか秀逸で、面白い本が多いです。例えばこんな本。

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則


なんとなく知っている気になっているマーケティングの基本法則がよくまとめられています。

真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか

真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか


スカンジナビア航空のサービス戦略を紹介しつつスタッフが自発的に判断できる仕組み作りについて書かれています。

1分間顧客サービス―熱狂的ファンをつくる3つの秘訣

1分間顧客サービス―熱狂的ファンをつくる3つの秘訣


1分間エンパワーメント―人と組織が生まれ変わる3つの秘訣

1分間エンパワーメント―人と組織が生まれ変わる3つの秘訣


1分間シリーズは物語風に顧客サービスや権限移譲のやり方についてシンプルに要点だけを述べてます。

こういう感じで、他にもいろいろ紹介されています。
僕が共感を覚えたのは、最新の流行りの本じゃなくて本屋に1冊だけあってほこりをかぶっているような古くからの名著にこそ本質的なことが書いてある、という話と、本を読んだらそれを徹底的に実践するべきだ、という話です。

良い本を読んでも、読むだけで分かったような気になったり、中途半端に実践してしまいがちです。「3つやれ」と書いてあるのに「とりあえず1つだけやってみよう」とやってやった気になって次の本に進むとか、それでうまくいかずに「違う」と判断したり…。で、次々に新しい本を読んで、何かを得ているよう気になって実は何も変わっていない、というような事じゃいかん!と星野さんに叱られる気になります。

「書いてある通りに徹底的にやろう」というのは、言うのは簡単ですが実行するのはかなり難しいです。人間が物事のやり方を変えるのにはかなりのパワーが要ります。たとえば会議中は質問するだけで終わってから指示のメモを送ると良いというたった数行の内容を実行するのに3ヶ月もかかったりします。

でも結局、時間をかけて1つずつ順番に変えていかないと何も変わらないわけですし、大事な事を順番に徹底的に実行していかなくちゃな、と改めて感じました。

ちなみにこの本は、最後に実践的な経営書を離れて、内村鑑三の『後世への最大遺物』を紹介し、軽井沢によく滞在していたという内村鑑三が星野さんの祖父に送ったという『成功の秘訣』という短文で締めくくられています。

その最後に

人もし全世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。人生の目的は金銭を得るに非ず。品性を完成するにあり。

という文章が出てきます。

人生の目的は品性の完成にあり、というのはなかなか素晴らしい言葉だと思いました。