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たこつぼ

TGIFで最近考えていたサービスの方向についての話をした。インターネットがこれからさらに進化をしていき、多くの人の生活に浸透していくのは確実だと思う。そして、はてなはその変化を自分たちの手で起こしていかなければならない。しかし、今のまま行くと、単にインターネット好きの人々が集まるたこつぼを作るだけで、ネットの進化は別の方向に行ってしまう可能性があるという強い危惧を感じる。
検索はもちろんのこと、ブログやSNSくらいまではネットの先端ユーザーがやっている事がその後一般のユーザーにも広がり、数年間で国内でも1000万人規模の人に使われるだろうという期待感があったし、実際そうなって行った。しかし、最近話題のサービスには、一日中インターネットを見ているようなユーザーしか想定していないようなサービスも多い。これははてな内でもはてな外でもそうだと思う。これでは、数十万人規模のネット好きが集まるたこつぼは作れるかもしれないが、世の中を変えていく事業にはならないのではないか。
そうこうしているうちに、携帯でネットを見る人がほとんどになったり、あるいはテレビやゲーム機の進化が起こって、予想もしない事業者がネットサービスを席巻してしまう、ということも十分にあり得ると思う。
多くのイノベーションが、流行に敏感なアーリーアダプターによって発見され、拡大していくのは常であるし、先端的なユーザーに人気があること自体は非常に良い事だ。ここを欠いてはいけないのはもちろんだが、問題はそこから、そこから1000万人、1億人に届くものを作ろうという気持ちを忘れてしまわないようにしたい。そのためには、たとえば自分の恋人や奥さん(旦那)、友人にも使ってもらえるものか、両親、子供にも自信を持って勧められるか、そういう視点を欠いてはいけないと思う。サービスの構想、設計に携わる者は特に、ネットの最新技術や動向を追いかける一方で、きちんと人と接していこう、仕事以外でも人と会い、話していこう、という話をした。
例えば久しぶりに友人に会えば、日常的にはてなを使っている人はほとんど居ない、という現実を目の当たりにする事になる。毎日これだけ全力で良いサービスと作ろうと努力しているのにまだ届かないのかと、惨めで悔しい想いをする事になるが、その悔しさを乗り越えない限り未来は無いと思う。
限られた時間の中で、勉強し、人と接し、そして自分で手を動かしてものづくりをするのは大変な事だが、中途半端にやって中途半端な結果に終わるくらいならちゃんとやった方が良い。ちゃんと生きて、ちゃんとものづくりをする、そういう風にやっていきたいものだ。