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お盆、祭り、死

今年の夏は、自分のビザの更新が少し手間取ってしまい、意図せず日本に長く滞在することになりました。現在はアメリカに家があり、日本にちゃんとした家がない僕は、結局実家に行ったり、会社のオフィスと兼用のマンションで過ごす事になりました。
8月に入ると、はてなに長く勤めてくれた社員が今月いっぱいで独立して起業する、という話が出て、それは素晴らしい挑戦だ、応援したい、頑張って欲しい、と言いながらも、やはりこれまで長く一緒にやってきた人が居なくなる事を受け止めるのには時間がかかり、その過程で色々な対話をし、改めて自分の仕事や、今の会社を見直すきっかけになった気がします。
8月は自分自身も本社に身をおいて、社内の色々な人と直接対話をしながら仕事をし、そしてお盆には5日間のツール・ド・信州という自転車のイベントを行いました。
アメリカでの生活とは比べ物にならないくらいたくさんの人と接したこの夏は、まるで全体が一つの祭りのようでした。笑ったり、怒ったり、泣いたり、そういう激しい感情を1年分くらいまとめてやったんじゃないかという気がします。
ツール・ド・信州では、体力の限界に挑戦する戦いに挑む選手たちの走りを目の当たりにし、普段の生活がどうでも良くなるような極限状態で、人間の命の輝きのようなものを見ました。一度日常生活を壊し、死すら感じる状態で改めて命の力を見た気がします。
この夏は非常に暑く、暑さの苦手な自分にとっては大変苦痛ではあったのですが、このだんだんと気温が上がって行くピークに、先祖の霊が帰るというお盆があり、たくさんの人が移動して色々な人と再会し、各地で祭りや花火大会が行われる理由が、今年はなんとなく分かった気がします。
アメリカの気候にはない、この激しい暑さの高まりの中で、多くの人が一度日常を壊して、非日常的な時間を共にして、そしてまた日常に戻っていく。それが日本の夏なんだなあと思い、大切な時間のように思いました。
いろいろな人から力をもらって、僕も日常に帰っていこうと思います。