パリ〜ルーベが面白すぎる件・新車買いました

先週のフランドルに続いて、1週間遅れましたが先週行われたパリ〜ルーベについて。今年のクラシックレースは面白すぎます。

パリ〜ルーベはフランドルと並んで石畳で有名なクラシックレースですが、坂のある石畳のフランドルと違って、平坦な石畳の道を20個くらい繋げたコースを走るこれまた100年以上歴史のある自転車レースです。

先週圧倒的な力で優勝したボーネンが有利かと思っていたら、伏兵のカンチェラーラがアタック。ヴァンペテヘムが他の有力選手をじらしている間に30秒差が開いて、そこから追撃かと思ったらボーネンにはもう足が無い。他の選手が必死で追いかけるもなんと踏み切りで足止め。そのまま普段は「TTスペシャリスト」という印象のカンチェラーラが逃げ切ってしまうというなんともドラマチックな展開でした。
最後のカンチェラーラが独走している時の頭を振りながら気が狂ったようにペダルを漕ぐ姿があまりに鮮烈で本当に感動しました。後続とのタイム差は縮まっていなかったので、踏み切りのアクシデントが無くても彼は逃げ切っていただろうと思います。
あと、優勝候補のヒンカピーのステムが突然折れてあぜ道で泣いていた姿も印象深かったです。自転車を投げたりせずにステムを隠していたのがプロだなあと思いました。

クラシックレースを映像で見れるようになったのはこの数年ですが、その中でも今年は格段にレースが面白くなっている気がします。それはなぜかなと考えると、多分ボーネンという圧倒的な強さを持つ選手が出てきて、しかも横綱相撲をするからだろうなと思います。

今回のレースでもアルカンシェル(とプロツールリーダージャージのハイブリッド)ジャージを着て集団の先頭を引いている姿とか、若干25歳にして往年の名選手を彷彿とさせる王者の走り、という感じですが、そういう彼がいるからこそ、「いかにしてボーネンを倒すか」という中で各選手が作戦を練り、立ち向かおうとしていて、それが成功したり失敗したりするのが展開を面白くしているんだろうなと思います。ヒーロー不在になると、どうしても各チームが細かい作戦に終始してずるい感じの展開をやるので、負けたとしてもボーネンは偉い!とここでいっときます。

あと、今回の中継で解説をしていた永井さんのところでお願いしていた新車がようやく出来上がり、8年間乗ったCARRERAから、カーボンのLOOKに自転車が変わりました。永井さんにセッティングをお願いしたら、引渡しの日に最初にまたがった瞬間に「これは自分の自転車だ」と分かるくらい正確にポジションが出ていて、さすがだなあと思いました。

季節も良くなってきたし、そろそろ僕も自転車で遠乗りしたいなあと思います。