福井ITベンチャー交流会

福井市のITベンチャー交流会に来ています。

後日談:
上記は講演中のはてなダイアリー実演時のコメントです。
ということで、ITベンチャー交流会(http://www.fukui-iic.or.jp/fiic/koryu01/)というイベントでの講演のために福井市まで行きました。
コメント頂きました皆さん、有難うございました。ご期待に添えたようで光栄です。
福井市というと、学生時代に日本海沿いを青森まで自転車で走る際に野宿したり、丸岡の自転車レースやマラソン大会で訪れたりと何度も行ったことがあるのですが、数年ぶりに行くと新幹線の高架ができ始めていて驚きました。

さて今回の交流会、会場はもと工業団地という福井市街から車で20分ほどの場所で、現在はインキュベーション施設として活用されているという県の施設だったわけですが、はてなももともと京都リサーチパークというインキュベーション施設から生まれた経緯があり、興味があってインキュベーション施設をお願いして中まで見せてもらいました。

一番小さいパーティション型の部屋でも10平米近くの広さがあり、家賃は5000円と格安で、隣にはテニスコートもあって低価格で利用可能、というなかなか素晴らしい施設でした。はてなが最初に入っていたKRPのブースは、4平米で5万円という決して安いとはいえない家賃だったわけですが、この10倍以上の家賃の差について少し考えてみました。

それで思ったのが、インキュベーション施設で家賃はそれほど問題ではない、ということです。確かに創業当時の爪に火を灯すような生活をしているときには少しでも固定費を抑えたいわけですが、しかし社員の自宅だって5万円くらいは家賃で払っているわけですから法外な値段というわけではないはずです。

家賃が安い、固定費が安い、というのはつまり「儲からなくても済む仕組み」なわけですが、成長を前提とした企業にとっては「儲からなくてはいけない仕組み」や、「儲かる仕組み」の方がプラスに働くことも多いのではないかということです。

実際にインキュベーション施設に入居していて一番有難かったのは、創業時の売り上げが無い時期に仕事を貰えることであり、そうした仕事が他の入居企業や施設の運営者から与えられることによって成長ができる、つまる、「儲からないとやっていけないけど、儲かるための手段が用意されていて成長せずには居られない」という環境こそが必要なのではないか、と思いました。

実際に福井でお会いした皆さんは魅力的な方々が多く、楽しかったのですが、そんなインキュベーション施設が増えると良いなと帰りの電車で考えました。