芸術作品の共有について

ナップスター問題が騒がれていた頃からしばらく経ちますが、最近ではその後継ともいえるソフトが流行し始めているようで、はてなの質問や回答でもちらほらとファイル交換サービスの名前が出てきています。

音楽ファイルを交換するといった違法性のある行為の温床となる可能性があるために、とかくダークなイメージで語られるこうしたサービスですが、考えてみれば、「こんな曲が聴きたい」と思ったときにすぐにその曲が手に入り、そして聴くことができるというのはとても便利だと思います。昔から、そういう世の中を夢見てきたはずです。そしてこれぞインターネットのメリットと言えるのではないでしょうか。

もちろん違法行為を肯定するつもりはありませんが、考えてみれば昔から優れた芸術作品を共有することはよく行なわれていることです。例えば、市立の美術館で芸術作品を購入し市民がいつでも見られるように公開するといった文化活動がそうです。素晴らしい作品を他人と共有する。音楽でさえ、そうしたことが可能なインフラが整いつつあるのだから、それに応じた制度が早急に必要な気がします。公的な機関が音楽を買い取り、市民に公開するといったことすらできるのではないでしょうか。僕たちの夢は、犯罪ではなかったはずです。